ジョニー・ウディー氏よりメッセージをいただきました

[画像] メッセージをいただいたウディー氏
メッセージをいただいたウディー氏

ヤマハ吹奏楽団の歴史を振り返ると、思い出深い曲が沢山あります。今では、吹奏楽のレパートリーとしてスタンダードナンバーとなった「フェスティバル・ヴァリエーション」もその中のひとつです。1983年の全日本吹奏楽コンクールでヤマハ吹奏楽団はこの曲を演奏し金賞を受賞することができましたが、当時のホルンセクションの悪戦苦闘は言うまでもありません。作曲者のC.T.スミス氏が意地悪のつもりで書いたと言われるホルンのフレーズですが、その相手が当時のアメリカ空軍バンドの首席ホルン奏者ジョニー・ウディー氏でした。ウディー氏はその後1987年にヤマハ・アメリカに金管楽器プロダクトスペシャリストとして入社しますが、持ち前の明るさで本当に人気者でした。商品開発やアーティストリレーションで活躍し、日本にも何度も訪れ、多くの人たちに愛される存在でした。ウディー氏は既に退職していますが、今でもインターナショナル・ホルンソサエティーでは、ヤマハのブースで手伝ってくれ、笑顔を絶やさず訪れる人々を迎えています。そんなウディー氏からヤマハ吹奏楽団に宛ててスペシャルメッセージが届きました。ウディーさん、有難うございます、いつまでもお元気で!

元アメリカ空軍バンド・首席ホルン(退役最上級曹長)のジョニー・ウディーです。空軍バンドに所属した24年間のうち、隊長のアーノルド・ゲイブリエル大佐の下でファーストホルンを13年間務めました。経歴を少しお話しすると、8年生の時にホルンを始め、Fシングルホルンを高校まで吹いていました。そのFシングルホルンで、ミズーリ州の選抜オーケストラに3年間続けて選ばれましたが、それがそんなに難しいこととは誰も言ってくれませんでした。私はFシングルホルンしか知りませんでしたから。1956年に高校を卒業するとカンザス大学に進み、そこでクロード・トーマス・スミスと初めて会いました。彼は既にカレッジで2年過ごしてからアーミーバンドのプログラムに2年間参加し、それからカンザス大学に入っていました。私が入学した時は、彼がファーストホルンで、私は第5席でした。そこで遂に私はダブルホルンを手にしました。なんということか、Fシングルホルンに比べてはるかに吹きやすいもので、それからというもの劇的に上達しました。

二学期に入ると学部の木管五重奏のメンバーに選ばれ、3年間活動しました。学部選抜オーケストラにも参加しファーストホルンとして活動し、C.T.スミスがセカンドホルンでした。私が2年の時にスミスは作曲に専念することになり、私はオーケストラとバンドの両方でファーストホルンを務めることになりました。それから22年経ち、ゲイブリエル大佐がスミスにバンドの為の曲を委嘱し、テキサス州サンアントニオで開催されたテキサス音楽教育者コンベンションで初演することになります。約一万人の音楽教育者が集うイベントです。写譜係りがパート譜を書き起こし、初めて通しました。通しの後、電話に向かい、スミスに電話した私は、このやろう!といって電話を切ってしまいました。その後、私とスミスは何年もそのことについて笑って語り合いました。1978年にヤマハのホルンYHR-766(当時のモデル)を吹き始めましたが、今でも吹いています。もっとも、楽器のほうが自分よりいい状態ですが。

さて、1982年にフェスティバル・ヴァリエーションを初演しましたが、聴衆は大興奮です。これほどホルンのパートが難しい曲を誰も聴いたことがなかったのです。実際、どのパートも難しいのですが。それから、5回の演奏旅行とコンベンションで65回も演奏することになりますが、1978年以来、ヤマハアーティストとしてリストアップされ、楽器はヤマハのYHR-766でした。1984年に退役し、大学で3年間教鞭を取りましたが引き続き、ヤマハアーティスト/クリニシャン、その後コンサルタントとしても活動しました。1987年には金管スペシャリストとしてヤマハに入社することになり、さらに5年後にはディストリクトマネージャーとして仕事をしました。1999年に退職しましたが、今でも、インターナショナル・ホルンソサエティーがアメリカでコンベンションを開催するときにはヤマハのスタッフの一員として出動します。

[画像] アメリカ空軍バンド時代のウディー氏
アメリカ空軍バンド時代のウディー氏

フェスティバル・ヴァリエーションが私とアメリカ空軍バンドにとってだけでなく、ヤマハ吹奏楽団にとっても特別な曲だということには大変嬉しく思います。この曲はすべてのセクションにとってとてもチャレンジングな曲ですし、日々の仕事と演奏を高いレベルで両立させることも同様にチャレンジです。
この素晴らしいヤマハ吹奏楽団で、これからもメンバーの皆さんが数々の世界の名器を作りつつ、演奏家としての優れた才能を発揮されることを願ってやみません。皆さんの力で、きっとコンサートが感動に満ちたものになるでしょう。

敬意を込めて、
ジョニー・ウディー