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中国楽器メーカーに対する著作権侵害訴訟 勝訴のお知らせ

ヤマハ株式会社(以下、当社)は、香港の電子楽器製造販売会社Medeli Electronics Co., Ltd(得理電子有限公司、以下Medeli※1)を被告とし、当社開発の自動伴奏用音楽データ(以下、スタイルデータ※2)の著作権を侵害されたとして香港の裁判所に提訴していましたが、このたび訴訟が終結しましたので、以下の通りお知らせいたします。

1.訴訟の概要

当社が製造し全世界に販売したポータブルキーボード、電子ピアノ等延べ46モデルに内蔵していた複数のスタイルデータを被告が当社に無断で複製し、MEDELI(メデリ)ブランドの電子楽器に搭載し製造販売していたもので、当社は、被告の行為が著作権侵害にあたるとして2020年3月に香港高等法院に提訴しました。

2022年1月には当社の請求を認める判決が下されましたが、このたび損害賠償の金額が確定し、被告が85万米ドルを支払ったことにより本訴訟は終結しました。

2.判決の主な内容

  • 被告が無断で複製したスタイルデータの使用停止と廃棄
  • 上記スタイルデータを含む製品の販売停止とリコール、廃棄
  • 損害賠償金と裁判費用の支払い

当社は2006年にも被告のグループ企業2社をはじめ計4社に対し、今回と同様の訴訟を提起、2007年に中国の裁判所より当社勝訴の判決が示されています。これに加えて今回の裁判の結果、被告が当社スタイルデータの著作権侵害を認めたうえで損害賠償金と裁判費用の計85万米ドルを支払ったことは、電子楽器の重要な機能のひとつであるスタイルデータの価値の高さを示すものであり、著作物として保護できたことで、今後の同種侵害事案発生の抑止力となる意義があると評価しています。

当社は、知的財産権を重要な経営資源と位置付けています。今後もその侵害行為に対しては毅然とした態度で臨み、知的財産の保護を図ってまいります。

  • 1 被告Medeliについて
    総合電子楽器メーカーで、香港を本拠に、電子楽器の開発・製造・販売を行っています。
  • 2 自動伴奏機能とスタイルデータについて
    自動伴奏機能とは、ユーザーが鍵盤でコード(和音)を押さえるだけで、電子楽器が伴奏パートを自動で演奏する機能のことです。ポップス、ジャズ、ラテン、ダンスミュージックといったさまざまなジャンルの曲の音楽パターンをデータ化したものをスタイルデータと呼んでいます。
    当社の製品は、スタイルデータの品質の高さが魅力であり、お客様の購入理由の一つであると考え、高度な技術や創作力と多大な投資をもってスタイルデータの開発を絶え間なく続けております。
  • このニュースリリースに掲載されている製品情報や問い合わせ先などは、発表日現在の情報です。
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