Yamaha Design “Synapses” Real Sound Viewing

2018 / LIVE PERFORMANCE REPRODUCTION SYSTEM


アーティストの迫力ある演奏を追体験できるライブ再現システム。

イツマデモ何時までも / Timeless

アーティストの演奏をそのまま保存し、再現する「ライブの真空パック」をコンセプトに開発。音のデジタル化、楽器の振動再現と透過スクリーンの技術を組み合わせることで、時間や場所の制約なく生ライブのような感覚を楽しむことができます。

ヒクスガタ弾く姿 / Dual-View

アーティストの迫力ある演奏映像を等身大で透過スクリーンへ投影することで、モニターの存在感を感じさせることなく、ライブ会場の臨場感をそのままに届けることができます。

アタラシイ新しい / Revolutionary

アーティストが演奏した音のデータを細かい振動へと変換する装置が、実際にドラムやシンバルを震わせます。それによりアーティストがドラムを叩く強さや繊細なタッチまで忠実に再現することができます。

チョウワ調和 / Harmony

ウッドベースでは、音の振動を伝える装置をブリッジとヘッドに取り付けることで、再現性が高まることを発見。装置はあくまでも控えめであるべきという認識のもと、楽器本来の持つ魅力を損なうことのないエレガントな質感を持たせています。


Yoshiyuki Tsuge
Yoshiyuki Tsuge
Designer
Yamaha Design Laboratory

「ライブの真空パック」で、音楽をより自由に楽しむ。

Real Sound Viewingはすべての人に本物のライブの音を届けたるため「ライブの真空パック」をコンセプトに開発されたシステムです。
ヤマハ独自の音のデジタル化技術やトランスアコースティックといった新たな発音技術と、初音ミクのステージなどで使われる透過スクリーンの技術を組み合わせ、ライブをそのまま保存・再現することができます。
この仕組みを使えば、チケットが取れない、開催地が遠い、バンドが解散した、アーティストが亡くなってしまったなどの理由により観ることのできないライブを、時間や場所の制約なく再現することができます。
これまでにあったようなライブDVDやパブリックビューイングなどでは、残念ながら音楽の迫力や臨場感が完全には伝わりません。Real Sound Viewingの仕組みを使うことで、これらの手段では伝えることのできなかったライブ会場の迫力ある体験を、時間と空間を超えて多くの人に届けることができるようになります。これは総合楽器メーカーであり、なおかつ音響機器まですべて自社開発できるヤマハだからこそ実現できる仕組みであると言えます。
このシステムを介することで、ビートルズの日本武道館での公演など、数々の伝説的なライブをよりリアルに再現することや、これから行われるライブを後世に残していくことも可能です。音源だけではなく音楽のパフォーマンスまでもそのまま残せるため、将来的には美術品や工芸品と同じように、音楽を無形文化遺産として保存していくこともできると思います。
実は私自身、高校生の頃に横浜で見たブランキー・ジェット・シティの解散ライブが忘れられず横浜の大学に進学し、そこでバンドを組んで音楽が好きになり、そしてヤマハに入社しました。そのように、ライブというのは人の人生を変えてしまうような、大きな力を持っていると感じています。
このシステムを通じて、100年後の人々がビートルズや美空ひばりのライブを観て刺激を受け、また新たな音楽を生み出すといった循環が起これば面白いと思っています。

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