研究者紹介:鈴木 克典

所属 研究開発統括部 第2研究開発部
業務内容 素材・素子・デバイスの開発
学生時代の専攻 化学工学・ナノビジョン工学
入社年度 1992年度

現在の仕事内容

人々の価値が「モノ、機能」から「サービス、エクスペリエンス」へシフトしている中で、技術が実現する効果や価値起点で取り組むことを意識しています。

私が担当する技術分野は、先端複合素材をベースにした楽器・音響向け素材、ユニークな機能素子、ヒトの動きを測るデバイス、の3つの領域になります。

一つ目の楽器・音響向け素材は求められる音の多様な価値に対応する様々な物性を実現するための構造制御や物性計測技術です。二つ目の機能素子は楽器の出音価値を高めるためのセンサーや振動アクチュエーター技術です。三つ目のヒトの動きを測るデバイスは「サービス、エクスペリエンス」を理解するために、ヒトの動作を解釈し、有益な意味情報を得るうえで様々な計測手段を適切に選定し、システムとしての基盤を構築するための技術です。

先の見えない未来は、想像しても想像を超えてくる

ヤマハの研究開発の様々なテーマは、個々の社員の実現したい熱意が起点になることが多いと思います。その源にあるのは、やはり社是の「感動(KANDO)」です。私は「感動」とは人の心に作用し、生きる活力を与えるものであると考えます。

これまでの企業は、人の生活を豊かにすることで発展してきました。これからの未来は人の心の在り方を考える方向へ向かい、そうした未来を先導することが研究開発のミッションだと思います。先の見えない未来は、想像しても想像を超えてきます。きっと、リニアではなく指数関数的な変化です。そのため、多面的に未来を想像し、世の中の変化に敏感になり、早めに備えをして解決策を練りだす統合思考が必要です。心持ちとしては、思いもよらないような世界になることを楽しみ、変化を恐れず、そういう社会に適応する力を身につけ続けることが重要だと考えます。

研究開発は、挑戦の数だけ失敗もありますが、是非とも私たちと共に、感動(KANDO)技術を探求し、人生を考え、深められる時間を創出していきませんか。