[メインビジュアル] Sopro Novo オーケストラ演奏会
ヤマハの取り組み

Yamaha Musical do Brasil創立50周年を記念してSopro Novoオーケストラの演奏会を開催

DE&I委員会と財団“Sopro Novo Yamaha Foundation”が力を合わせ、インクルーシブに特別な50周年記念を祝う。

2023年5月20日、Yamaha Musical do Brasil(YMDB)社内のホールでSopro Novoオーケストラの演奏会が開催されました。子どもたちをしっかりと受け止め、平等とインクルージョンを目指して奮闘する保護者たちの非政府組織(NGO)が「母の月」である5月を記念して演奏会に招待されたほか、YMDBに所属する全てのメンバーとその家族も招かれました。音楽を楽しんだ後、10代の子どもたちを家族が理解し受け止めることの大切さとその影響について話し合う座談会が開催されました。

[写真] Sopro Novo オーケストラ演奏会

YMDBは以前からDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)に重点を置く活動に力を入れています。具体的な日程を設定し、「Equalize(平等化)」という独自のDE&Iプログラムに従って、さまざまな活動に取り組んできました。また、全社内から多様なボランティアメンバーを募集し、委員会を立ち上げました。私たちの目的は、あらゆる集団にとってインクルージョンが大切だという意識を共有し、偏見を乗り越え、社員の間で帰属意識を高め、「全ての人々に音楽の歓びを」という理念を広めることで、インクルーシブな方法でブラジル社会に貢献することです。

遺憾ではありますが、ブラジルはLGBTQ+の人々に対する暴力事件が極めて多い国です。私たちはYMDBの取り組みを通じて、家族や友人がLGBTQ+の青少年を早期にサポートする重要性を訴えようとしています。これは、あらゆる集団への敬意を高めることにもつながるでしょう。

次のようなYMDB社員の声もあります。
「会社にいて最も難しいと感じるのは、組織文化を変え、全社員の心を動かすことです。構造的な偏見と知識不足があります」
「新しいものに対する抵抗があります。皆がこの環境に長く身を置いているため、変化に対する抵抗はまぬがれません。私たちの環境自体、多様な年齢や宗教、階層、文化、人種の人々で成り立っています。私はさまざまな意見を広めることが課題だと感じます」

YMDBの多くの社員が、社内のみならず社会全体としても、よりインクルーシブな環境の構築を目指して貢献しようとしてきました。そうした声をいくつかご紹介しましょう。
「意見の対立を目にしても、それは有益な変化だと考えています。より人間的な考え方を持ち、インクルージョンを行動で示せる世代が労働市場に参入してきました」
「こうした行動が起点になります。いつの日か、外見ではなく仕事ぶりに基づいて判断される、より平等な社会を実現できると確信しています」
「確かに抵抗は存在しますが、全体として私たちは皆話を聞き、話し合うことに前向きです」
「ここ何年か、インクルージョンの大切さに関する意識や認識が、社会のあちこちで大きな高まりを見せています。コミュニティーや組織、職場で、多様性と平等、インクルージョンの促進に取り組む人々の熱意は高まっています。SNSや意識向上キャンペーン、オープンな議論を通じて、インクルージョン問題に関する情報や知識を得やすくなったことが、こうした盛り上がりになっているのかもしれません。さらに、多くの企業が多様性とインクルージョンに関するポリシーを取り入れて、各々がしっかりと価値を認められ、尊重されるように、さまざまな目標や取り組みを掲げています。とはいえ重要なのは、インクルージョンに貢献したいというそれぞれの気持ちには温度差があると認識することです」

[写真] Sopro Novo オーケストラ演奏会
[写真] Sopro Novo オーケストラ演奏会

このイベントのコンセプトは、そうした成果をあらゆる集団と共有することで、YMDBの50周年を祝おうというものです。イベントはYMDBチームの帰属意識を高め、「すべての人々に音楽の歓びを」という理念を広めながら、インクルーシブな方法でブラジル社会に貢献していくことができると考えています。

インクルーシブな社会を築くうえで、NGOとの協力は欠かせません。そして、あらゆる集団を尊重する企業こそ、調和と尊敬を目指して奮闘する世界に貢献することができるのです。イベントに参加した10代の青少年とその家族の声を紹介しましょう。
「音楽はインクルーシブだと感じます。そもそも音楽とはソーシャルなものです」
「子どもたちが音楽や音楽性に触れることは必要不可欠です。子どもたちは音楽を通じて心に暖かい感情を抱き、何か大きなものの一部だと感じるのです」
「音楽で溢れた環境に身を置くと、自分自身をうまく表現できます。ですから音楽は絶対に欠かせません」

Sopro Novoのあるメンバーはこう語っています。「社員同士がお互いの違いを尊重し合うよう企業がイニシアチブを取り、社内活動にLGBTQ+というテーマを盛り込むことは可能だと思います。インクルージョンの意識、情報共有、尊敬と包括性を目指したガイドライン、社員教育ポリシー、そして社内外での労働環境。情報とインクルージョンが大切です。知識を得ることが重要なのです。それぞれのプライバシーに関わることであったり、何らかの身体的制約をかけたりすることではありません」

[写真] Sopro Novo オーケストラ演奏会
[写真] Sopro Novo オーケストラ演奏会

こうした取り組みを通じて、家族や友人が青少年を早期にサポートすることの大切さを伝えると同時に、あらゆる集団に対する敬意を高められるよう願っています。YMDBは変革に着手し、心理的安全性のある労働環境の重要性をチームに意識させながら、インクルーシブな方法で社会に貢献し、音楽への情熱を広めていきたいと考えています。

[写真] Sopro Novo オーケストラ演奏会

音楽はすべての人々のために!

継続的な教育と、インクルージョンの重要性に対する意識を持ち続けることが大切です。その結果、オープンな対話やお互いへの敬意、そして誰もが貢献できるチャンスといった機運の盛り上がりにつながるでしょう。それでこそ、誰もが温かく迎え入れられるインクルーシブな環境を実現できるのです。インクルージョンの重要性を理解するのに役立つ環境やイベント、講演会の提供に向け、当社は常に尽力し続けます。