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Ngo Hong Thao

ヤマハ音楽教室講師。幼児科クラス(4~5歳)および個人ピアノレッスンを担当。

HONG THAOとの対談 ― 伝統音楽をきっかけに音楽と関わり、教育者として10年以上音楽の感動を伝える

ヤマハ・ミュージック・ベトナムの音楽教室で、幼児科(4~5歳)と個人レッスンのピアノ指導を担当しているHong Thaoさんへのインタビューです。女性の音楽に対する意欲をかき立てる方法について、Thaoさんに印象深いお話を伺いました。

伝統的なメロディーから沸き起こる情熱

Ngo Hong Thaoさんは、さまざまな世代へのピアノ指導という分野で10年以上の経験がある音楽講師です。そして現在、Hong Thaoさんは、音楽教育に情熱を注ぐ場として、ヤマハ・ミュージック・ベトナムを選んでいます。

音楽を始めたきっかけを教えてください。

私の家族は、「Don Ca Tai Tu※1」、「Cai Luong※2」という伝統音楽とゆかりがあります。子どものころから、これらの伝統的な楽曲に触れてきました。私の音楽に対する情熱は、そこから育ったものでもあります。そして大人になって、洋楽と鍵盤楽器を仕事のパートナーに選んだのです。

  • 1 Don Ca Tai Tu(ドン・カー・タイ・トゥ):ベトナム南部で栄えた南部民謡。
  • 2 Cai Luong(カイ・ルォン):現代民俗オペラの一種で、特にベトナム南部で有名。

音楽を学ぶ中で、印象に残っている思い出はありますか?

最も印象に残っている時期は、おそらくホーチミン音楽院(Ho Chi Minh City Conservatory of Music)の入学試験に向けて練習していたころです。たくさん練習を積み、その最大の成果として、念願の学校に期待通りの点数で合格できました。

[写真] Ngo Hong Thaoさん

音楽は感情のソウルメイト

Thaoさんにとって音楽は友達ですね。音楽との関わりについて、もう少し詳しく教えてください。

音楽は私にとっては、言葉にしにくい感情を表現してくれるソウルメイトのようなものです。音楽を演奏すると、豊かな感情が湧いてきて、気持ちが高まるのです。

他にはどのようなインスピレーションや動機が、音楽を学ぶという選択につながりましたか?

理由を挙げるとすれば、音楽がとにかく大好きなので、人生にいつも音楽があるような選択をしたとしか言いようがありません。動機としては、おそらく幼いころは伝統的な楽曲を聞くと、少し物悲しい気持ちになっていたのですが、成長するにしたがって、音楽のことや音楽を演奏するときのいろいろな感情についてもっと学びたくなったのです。そこからです、私が音楽を選んだのは。

[写真] Ngo Hong Thaoさん

運命に導かれ、音楽教育の道へ

音楽教育との運命的な関係について、もう少し教えてください。

ホーチミン音楽院に在学中、最終学年の時に、指導助手として先生と一緒に放課後クラスで教える機会に恵まれました。それがきっかけで、自分は音楽を教えることが好きなのだと気付いたのです。

他に何か音楽業界で働くようになったきっかけはありますか?

おそらく指導助手として働いていたころから、レッスンのたびに上達していく生徒の姿を見ることに喜びを感じていたのです。そしてその気持ちは、音楽教育に携わってきたこの10年間、ずっと私とともに在り続けました。私が教える個人レッスンやグループレッスンの生徒たちを見ていると、その上達は私に大きな幸福感と満足感をもたらしてくれます。

その喜びを保ち続けるために、何か特別な指導のスタイルや方法はありますか?

私にとって効果的な音楽の学習法とは、自分の感情を曲の魂へと溶け込ませることです。ヤマハ音楽教室の指導方法において、講師の役割は、その日の曲にふさわしい音楽的な雰囲気をつくることです。こうすることで、クラスが盛り上がり、インスピレーションが高まります。(ヤマハ音楽教室以外での指導も含め)10年間音楽を教えてきましたが、私は同様の方法をずっと活用してきました。

[写真] Ngo Hong Thaoさん

ジェンダーに関係なく、音楽はみんなのもの

勉強中や指導中に、音楽における男女の違いを感じた記憶はありますか?

音楽院で勉強していたころ、男子はとても早い時期から楽団と演奏できることに気が付きました。女子にとっては、楽器の持ち運びが少し大変で複雑だからかもしれません。音楽指導に関しては、ひとつ気付いたことがあります。それは、音楽を教えるとき、女性ならではの生徒との接し方があるのではないかということです。ですが、職場での指導において、ジェンダー平等の問題や男女格差を経験したことはありません。音楽の生徒も教師も、誰もが音楽への情熱を持ち、それを表現する権利を持ったひとりの人間です。

音楽分野で女性や子どもを後押しすることについて、何かメッセージや変えたいと思うことはありますか?

私は、音楽とはあらゆるジェンダーのためにあり、誰もが自分なりの方法で音楽に触れ、音楽を愛する権利を持っていると考えています。音楽に情熱を見いだし、音楽とともに生きること、音楽に関わること、メロディーで感情を表現することです。そこに壁などはありません。誰もが自由に自分の個性や考え、気持ちを音楽で表現できるようになってほしいと思っています。

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