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Larissa Muniz

Military warrant officer(准士官)

Larissa Munizさんに、これまでのキャリアと、音楽や教育についてのお考えを伺いました。

ご自身についてのご紹介と、音楽に関するこれまでの経歴をお聞かせください。

私は陽気な性格で、家族や友人との時間を大切にしています。また、健康にも気を使っています。料理が好きで、当然のことながら、私がすることはすべて、音楽と関係しています。

私は音楽のある環境で育ちました。家族も私もクリスチャンで、生活の中にいつも音楽がありました。私が音楽と出会うのに、教会は不可欠でした。なにしろ、教会では幼い子どもたちも常にゴスペル音楽に参加していたのですから。7歳の時、私はピアノを習い始めました。それから、礼拝で弾くためにオルガンを習いました。

教会では、礼拝で捧げる音楽を担当するオーケストラで、友人たちがみんな演奏していました。そこで、自分も同じ場に立てるような楽器を習いたいと思いました。忍耐力が必要でした。というのも、母がフルートを習うことを許してくれたのは私が14歳の時だったからです。それ以来、音楽は常に生活の一部です。

すでに何年もピアノを習っていたので、フルートはいくぶん早く吹けるようになりました。その結果、フルートを習い始めてわずか2年で、私は指導を始めました。教会の音楽教室の先生として招かれたのです。そして16歳の時、最初の生徒を受け持ちました。

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音楽や教育とご自身との関係を言い表すとしたら、どのようになりますか?

印象的なサウンドトラックのある映画を見ることを想像してみてください…それが私と音楽の関係です。音楽は、私のすることすべてに存在しています。音楽は私の仕事ですが、楽しみでもあります。料理や運動をしながら、友人や家族と音楽を聴きます。とにかく、生活のあらゆる場面に音楽があるのです。むしろ、音楽が私の生活そのものだと言えます。

私はソングライターではありません。しかし、ミュージシャンの友達とのつながりは、私の音楽的アイデンティティーを形成するのに不可欠なものです。彼らから影響を受け、助けられ、一緒にいるとすべてがパーティーに変わります。彼らと演奏するのは楽しいです。

フルートは、私の体の延長のようなものです。私はフルートで気持ちを伝え、他の人の感情に触れます。大好きなもので仕事ができると達成感があります。演奏中はとても楽しいので、仕事として見ることができません。ですが、好きなことで収入を得られるというのは、とてもすてきなことです。

音楽は社交的です。音楽のおかげで、思いもよらない人と関わったり交流したりできます。音楽は私に規律や集中力、自己認識をもたらしました。私は恥ずかしがり屋ですが、音楽があれば気持ちを表現することができます。警官ではあったとしても、音楽がなければ決してステージに上がらなかったでしょう。

私は自分を乗数と考えたいのです。自分が学んだことを、他の人々に伝えられると思っています。それが私と教育の関係です。私のもとで最初の音符を習った生徒が、オーケストラや憲兵音楽隊のジュニアバンドの演奏会、教会などで演奏したり、あるいは音楽のプロになったりしているのを見るのは、何物にも代えがたい喜びです。それを見ると、自分の使命を果たせたような気がします。私は常々、生徒たちに演奏に満足してもらいたいと思ってきました。ですから、私にとって最も重要なのは、彼らが楽しむことなのです。

生徒が人生に不可欠なものを音楽の中に見いだす機会を与えたいのです。音楽を雇用市場に参入する機会と捉えることも、社会的なスキルを伸ばすために使うこともできます。また、音楽によって自制心、自信、自己認識、創造性も身に付きます。

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ジェンダー平等の問題に直面したことがありますか? その問題をどのように克服しましたか?

エスピリト・サント州の憲兵音楽隊(Military Police Band)が初めて女性の入隊を認めたコンテストで、1人の同僚と私が合格しました。23年前のことです。憲兵音楽隊は182年続いてきました。歴史的に見ても、軍隊の環境は常に男性優位でした。憲兵音楽隊でもそれは変わりなく、長い間ずっと男性の奏者のみで構成されてきました。ですから私が入隊した時、同僚たちは女性をチームに迎え入れる準備ができていませんでした。職場環境には一定の違和感がありました。しかし私の接し方が、その壁を打ち破りました。今ではみんな私のことをとても尊重してくれています。それどころか、彼らに守られているとすら感じます。妹のように。後から音楽隊に入った他の女性たちのために、私が壁を破り、何らかの環境づくりができたのであれば、ありがたいことです。現在音楽隊には4人の女性が在籍し、常に助け合っています。彼女らの成長を見守れるのは素晴らしいことです!

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音楽の分野で女性や少女が力を持つためには、どのような変化が必要だとお考えですか?

男性の意識改革が必要だと思います。男性で構成された憲兵音楽隊に入った時の経験についてお話しした通りです。多くは女性の同僚を迎え入れる準備ができていませんでした。ある環境に入った時、尊重され、平等・公正に扱ってもらっていると分かれば、それだけで地位が向上したと感じるでしょう。私たちは勇気と実力で自分たちの居場所を勝ち取りました。1999年のコンテストから、音楽隊の欠員は男女平等となりました。私はチームがさらに成長できるよう応援しています。

次世代の若者たちへメッセージ

憲兵音楽隊の公演を観に来た少女たちから、「あなたのようになりたい」といつも声をかけられます。自分の仕事がきっかけで誰かにインスピレーションを与えることができる、これは私が仕事で得られる最高の評価だと思っています。そして、いつの日か、気づけば彼女ら全員が演奏しているというのが夢です。私はいつも彼女たちに言っているのです。もし音楽の道に進みたいのなら、準備をしなさい。できるだけ早く始めて、一生懸命勉強し、集中すれば、望むところに到達できます。つまり、チャンスはそこにあるのです。ただ追い求め、打ち込めば、物事は自然に起こるものなのです。

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