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ブランドストーリー

Florencia Saravia

音響技術者、教育者

Florencia Saraviaさんに、これまでのキャリアと、音楽と教育についてのお考えを伺いました。

ご自身についてのご紹介と、音楽に関するこれまでの経歴をお聞かせください。

私は自称オーディオ・ラヴァーです。子ども時代は音楽のレッスンを受けていましたが、13歳の時にスタジオを知って、音響技術の分野でキャリアを積もうと決心しました。

両親はいつも私に楽器を演奏するように勧めてくれていて、学校でのレッスンは欠かせませんでした。比較的長く習った楽器は、リコーダー(7歳から15歳まで)とピアノ(12歳から18歳まで)だったと思います。

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音楽や教育とご自身との関係を言い表すとしたら、どのようになりますか?

私の音楽との関係は、私が吸っている空気のようなものです。それに囲まれて暮らしていることにさえ気づいていません。私の楽器は機材です。楽器を使って音楽を奏でるために生まれてきたのだと思っています。

音楽を作るときは、自分のアイデアや好きなものを他のアーティストの楽曲にのせます。女性とのつながりは非常に重要ですが、私が従事する分野ではかなり後れを取っています。今日、この分野では女性の存在感と団結力が高まっているため、より協力的で、かつ排他的ではなくなってきています。そのおかげで、私はほとんど制限なく自分の音を表現することができます。女性は男性よりも、私の音に信頼を寄せてくれています。90年代当時は男性(私よりスキルが低いか、私と同じぐらいのスキルの男性)にその居場所を譲るためにいつでもないがしろにされたものですが、おそらくその当時に私がこのような回答をしていたら、今ごろはオーディオ界の別の立場に置かれていたかもしれません。

私は教師一家で育ちました。私が学んでいたコースのオーディオ分野の教授が職を去り、代わりに働き始めたのがきっかけで、偶然に教育分野で働き始めることになりました。

私の教え方を表現するならば、それは形式張らないスタイルで、直接的で客観的なものです。私は常に、コンセプトを実践することで学生に学ばせるようにしています。

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ジェンダー平等の問題に直面したことがありますか? その問題をどのように克服しましたか?

あります。私は男性優位の分野にいる女性なので、いろいろな方法で抑圧されてきました。私は戦略的になり、自分の身を守る術から学んだことを生かしてこうした状況を克服しました。不利な立場にある人や体力のない人は、交渉術を駆使して、辛抱強く少しずつ自分たちの居場所を獲得するべきです。

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音楽の分野で女性や少女が力を持つためには、どのような変化が必要だとお考えですか?

今すぐ、ポジティブに行動することが必要です。それはあなたがたが今まさに行っていることでしょう。

次世代の若者たちへメッセージ

自分があらゆる知識を持っていると過信してはいけません。知識は、人類が長い長い年月をかけて培ってきたもので、中には閉鎖的なものもありながらも、何人もの先祖が受け継いできたものです。常に新しい情報を共有してください。なぜならそれは(新しい知識という面において)さらに完全なものになって戻ってくるからです。知識は集合的なものです。私たちが自分だけの力でしていることは何もありません。自分たちがしていることは、直接的であれ間接的であれ、関係のある他の人々が行ったことに頼っているということを常に受け入れるべきです。対抗意識を燃やすのではなく、協力的であること。自分の栄光を目指すのではなく、人類のために芸術作品、文化遺産、魂を残すことを目指すことです。

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