Ana María Orduz

つながりと変容、音楽がAna María Orduzにもたらした力

国際女性デーに際し、芸術家、教師、音楽家として少女や女性たちに影響を与えてきた彼女のストーリーを紹介します。

どのようにして音楽を始めたのですか？

4歳の時、両親がメデジンのDiego Echavarría音楽学校に私を入門させたのが始まりでした。合唱団に入り、ヴァイオリンのレッスンを始め、その後、オーケストラにも入りました。そして、ピアノのレッスンをスタートさせました。数年後、EAFIT大学で勉強していた時、アメリカ人の先生に出会いました。この先生が、奨学金をもらい2カ月間アメリカに留学したらどうかと勧めてくれました。国を離れ、戻ってきたのは10年後。というのは、留学先のメンフィス大学で教授たちの推薦を受け、別の奨学金を得て、学位を授与されるまで残ることができたからです。研究成果が評価され、いくつかの大統領奨学金を受賞し、自分の可能性を広げる助けになっただけでなく、自信とたくさんの学びを得ることができました。

音楽とご自身の関係は、どのようなものですか？

私にとって、2つあります。とてもパワフルなものです。それは音楽を通じて変容する力と、つながる力です。このつながりは、とても強いエネルギーで、私を楽器や作品に向かわせます。私は自分のことを、人々に最高のものをもたらす能力を持つ人間だと思っています。そのことが、私を良い教師に、プロデューサーに、そしてリーダーにするのです。

学問の世界での経験は、どのようなものですか？

私はクラシックのピアニストとして学びましたが、この職業は300年間偏見を持たれてきました。学びの過程で、これを解放していくことで、私に強力な自由と個人的な成長がもたらされることに気付きました。私は責任を持って、新しく入ってくる人たちの視野を広げられるような良い教師になりたいと思いました。この職業には、高い技術的なトレーニングが要求されます。このトレーニングが解放のためのツールを与え、その過程で自由を見いだせるのです。そのためには、優れた知識、感性、他者を観察する能力が必要です。これこそが、大勢ではなく、個人、一人一人に影響を与える能力をもたらしてくれるのです。私にとって、教えることはいつも無上の喜びです。情熱的であるとき、私たちはこうした魔法のような魅力にとらわれがちです。献身的な気持ち、知識、自分が何かを得意としているという感覚、そして結果が見えてくることが、こうした境地に至らせてくれるのです。信じられないほどたくさんの感情が高まり、ほとばしり、それを受け取った誰もが共鳴していくでしょう。

音楽において女性の参加は、なぜ重要だと思いますか？

音楽において女性の存在は重要です。私たち女性は、一体感や他の人たちを庇護し安全を提供するという感覚を持っているからです。このことは、アーティストとしての私を勇気付けてくれましたし、他の多くの女性にとっても同じだと思います。美学的な見地から、こういった考え方は躊躇されてきたように思います。女性のプレゼンスが社会で冷ややかに見られることはよくあることですが、特に音楽の分野では変化が必要でしょう。

これまでの経験で、ジェンダー平等に関わる障害に直面したことはありますか？

私はとても運が良かったと思います。今まで自分の性別が業績に影を落とすような状況に陥ったことがなかったです。しかし、何らかの障害はあります。ビジネスの世界のような場所では、男性の意見がより強く反映されることがあるでしょう。男性と男性の関係であれば、このようなシナリオや力学関係が起こることはないかもしれないですね。

他の女性たちにアドバイスをいただけませんか？

信じることですね。上を見上げて、男性が頂上にいる姿を見るたびに、代わりに自分が上にいる姿を思い描くのです。心の奥の想像の世界を表現したり、大きな姿に取って代わる能力を持ったりすることは、女の子たちには普通では考えにくいことでしょう。この状況を変えるには、彼女たちがインパクトのある力強い声を上げられるような、力のある空間をつくる必要があります。もうひとつ別のことを言えば、基本的なツールを提供することも大切です。

次世代の方々へメッセージをお願いします。

私が伝えたい最も重要なメッセージは、自分の能力を自覚し、仲間を観察し、ひとつになる力を持ちましょうということです。私たちが社会に参加することで、これは実現できます。生まれ持った才能を生かし、それらを結び付けるのです。偉大な力がみなぎる芸術家としての声を、私たちは上げることができる、それを信じてください。