女性活躍対談

前例に囚われることなく
「解決策」を探す。
ヤマハなら、それができる。

Talk Session Member

吉田 祐実

音響事業本部 戦略企画部 統合ソリューショングループ
2010年入社/外国語学部卒

野見山 洋子

研究開発統括部 第2研究開発部
2008年入社/工学部卒

叶えたい夢、将来の自分。
原点は、人それぞれ。

ヤマハに入社を決めた経緯についてお聞かせください。

吉田 きっかけは、大学時代のブラジル留学です。あれほど人生を楽しみ、独特の音楽文化を持っているにもかかわらず、学校での音楽教育カリキュラムが存在しないことを知りました。簡単なリズムが叩けなかったり、音程を合わせて歌うことができない状況を目の当たりにし、楽教育を受ける機会があれば、より人生を楽しく、彩りのあるものにできるのではないかとも感じました。ただ、モノをつくって売るだけではなく、音楽の楽しみや感動をともに創造する。素晴らしい理念を掲げているヤマハで、音楽教育の機会を世界中に届けたい。そんな想いが決め手になりました。女性として活躍し続けられるか、というよりも、「私がやりたいこと」を追求した結果の決断だったと思います。

野見山 小さい頃から絵や工作に熱中し、自分で新しく何かを作りたいという思いが強かったです。大学時代は土木工学を専攻。橋やダムで人々の生活を支える素晴らしい学問を学びました。就職活動を始めたばかりのころは、ゼネコンと公務員を目指しました。当時は、まだ女性が活躍し続けることが当たり前ではなかった分野。さまざまな企業で話を聞いて、「男性と同じように活躍したい」と思うようになりました。そこで、視野を広げてみたところ、ヤマハという魅力的な会社に出会うことができました。決め手となったのは、大好きな音楽で人々の幸せに貢献できること、モノづくりを思い切りできそうな会社であることでした。そして、子どものころから浜松で暮らしてきた私にとって、身近な存在であったことです。一人暮らしの母を支えていく上でも、地元で働けることは大きなメリットでした。

柔軟な風土が、最大の魅力。

お二人は子育てと仕事を両立しながら活躍されています。
ワークライフバランスを充実させる上で、
ヤマハの制度・風土にはどのような魅力があるとお考えですか。

野見山 育休・産休などの制度が充実していることはもちろんですが、「結婚・出産を経て、活躍することが当たり前になっている」ことが大きいと思います。私の新人時代、OJTを担当してくださった先輩社員は、二人のお子さんを育てながら働く女性技術者でした。「私は子どもを優先するから!」と宣言して、周囲もそれを理解し、お互いに支え合っている。その姿を見ていたので、「こういう風に働けばいいんだ」と安心して仕事に打ち込むことができました。

吉田 そうですね。どれほど充実した制度があっても、それを柔軟に運用していくことができなければ意味がなくなってしまいます。ヤマハに根付いている風土は、何よりの魅力なのかもしれません。私はずっと「海外で働きたい」と考えていたのですが、結婚だ、出産だとなったときに、「もう海外には行けない」という先入観を持ってしまったんです。周囲も、私自身も。それまで、さんざんアピールしてきたのに、急におとなしくなって(笑)。そしたら、上司にこう言われたんですよ。「みんながそうだからといって、あきらめることはない。既存の制度や方法に囚われず、できる方法を考えていこう」って。それからは、積極的に海外出張にも行くようになったし、「やれないことはないな」と前向きになれました。

野見山 「どうすれば、できるのか」という考え方は、ヤマハの特徴かもしれませんね。私自身、上の子が入院や自宅療養を繰り返し、出社することもままならない時期があって……。そんなときに、支えてくれたのが上司や先輩たちでした。職場よりも通いやすい拠点に席を借り、そこで勤務する環境を整えてくれたおかげで、何とか家庭と仕事を両立することができていたんですよ。

吉田 私も野見山さんと同じように、家庭と仕事の両立が難しい時期があったのですが、リモートワークを取り入れてもらうことで、乗り切ることができたんです。コロナ禍を経た今でこそ、リモートワークは当たり前になっていますが、この時はまだ一般的ではない時代。柔軟な対応を考え、できる方法を模索してくれた上司には本当に感謝しています。それにしても、今はだいぶ楽になりましたよね。リモートワークのおかげで、子どもの習いごとにも付き添う時間ができましたし。コロナも悪いことばかりではなかったなって。

抱え込まない。そのためのマネジメントを。

充実した制度だけでなく、ヤマハには柔軟に「できる方法」を考えてくれる風土があるのですね。
とはいえ、お子さんを育てながら、働くことは容易なことではありません。

野見山 やはり抱え込んでしまうことが一番よくないんですよね。私自身、「子どもの面倒をみなくては」「家事もこなさなくては」と必死になって、いっぱいいっぱいになっていた時期がありました。子どもが保育園に行くのをグズって、泣き出してしまうと、私も涙がこぼれてしまう。心身ともに追い詰められていたのだと思います。夫と家事を分担しながら、時には親の協力を仰ぐ。家庭のマネジメントなくして、両立は難しいですよ。ポイントは夫の家事を叱らず、褒めて伸ばすことですね。「洗濯物のたたみ方はこうじゃない」「料理はこうしなさい」なんて難癖をつけてばかりでは、夫が拗ねてしまいますし(笑)。

吉田 抱え込みすぎると、家のことにも、仕事にも、追い詰められてしまう感覚になるんですよね。やっと子どもを寝かしつけたのに、翌日の会議やプレゼンのことで頭がいっぱいになって眠れない。そんな日が続くことが当たり前になっていましたから。でも、そんな私を解放してくれたのが、他でもない娘だったんです。うちの子は、私が帰ってくると、「今日はどうだった?」「成果はどうだった?」なんて聞いてくるのですが、あるとき思ったんです。「この子に誇れるような仕事をしなきゃ」「楽しそうに働いている私を見てほしい」って。そう思えてからは、ずいぶん気持ちが楽になりましたね。

野見山 子育てをしてみて、よくわかるようになったのは、心身の健康が大事だということ。すべてに全力を注いでいると、どこかで破綻してしまいますからね。仕事にメリハリをつけて、しっかりと休養をとる。心身が充実していれば、仕事の効率も必然的に上がってきますから。

吉田 確かに、子どもが生まれてから仕事の効率は大幅に向上したかもしれません。かつては、「残業すればいいや」なんて後回しにできていたものが、17時にはお迎えに行かなきゃいけないわけですから。全社員が「17時のお迎え」を前提に仕事をすれば、生産性が大きく向上するんじゃないですかね?

野見山 エアお迎え(笑)。いいかもしれませんね。

MESSAGE

野見山 私は解析技術者として、自らの強みを磨くことにこだわり続けてきました。これから入社してくる皆さんには、「これだけは負けない」という力を身につけることをお薦めします。キャリアにブランクが生じても、その誇りや自信が、あなたを支えてくれるはずです。

吉田 既存の制度や環境、考え方がすべてではありません。感じているモヤモヤをため込むことなく、周囲に相談すれば、新たな方法がきっと見つかります。そうすることで、あなた自身も、会社自体も変わっていける。ヤマハはそんな魅力を持った会社だと思います。