ハーモニカの成り立ち
ハーモニカの種類

1つの音を出す時に1つのリードが鳴る単音ハーモニカに対して、同じ音が2枚のリードで同時に鳴るタイプを複音ハーモニカと呼びます。複音ハーモニカは上下にリードをもっています。

単音ハーモニカの音

単音ハーモニカの音

複音ハーモニカの音

複音ハーモニカの音

複音ハーモニカの方が、音がよく響きますが、これは、2枚のリードの周波数を少しだけ変えてあるために、トレモロになるからです。
周波数とは1秒間に繰り返される波の数のことで、ヘルツ(Hz)という単位で表します。たとえば、複音ハーモニカの左から5番目のラでは、基音側(基音はその楽器の元となる音。いちばん少ない振動数で生まれる)のリードの周波数は約440ヘルツ、つまり1秒間に約440回振動しています。
一方、波動側(音にうねりを加える振動を生み出す)のリードは、約2ヘルツ多い442ヘルツほどにしてあります。それで1秒間にわんわんと2回ほど音がうなるのです。つまり、トレモロ数が1秒間に約2回という状態になるわけです。

トレモロの数は高音ほど増える

どの音でもトレモロ数は2回かというと、そうではありません。低音部から高音部にかけて、次第にトレモロ数が多くなっていった方が聴いていて心地良いので、高音ほどトレモロ数を多くしています。
複音ハーモニカでいうと、最低音ドではトレモロ数は1秒間に約1.5回、最高音ミでは約6回にしてあり、その間にある低音のラが約2回、中音のラが約3回、高音のラが約4回、となります。

クロマチックハーモニカ

単音や複音のハーモニカの場合、音階の配列を見るとわかるように、半音を鳴らすことができません。そのため、ハ長調(C)ならハ長調で1本、イ短調(A)ならイ短調でもう1本、と、演奏したい調子に合わせて楽器が何本も必要になります。
それを解消しようと考えられたのが、半音の出るクロマチックハーモニカです。クロマチックとは半音という意味で、ピアノの鍵盤と同じように半音階が出せるため、すべての調子がたった1本で演奏できます。
近年、インターネットで動画などが投稿されるようになった影響で、特徴ある音色にひかれてクロマチックハーモニカを始める人は増えています。
(参考資料:「絶対! うまくなる ハーモニカ100のコツ」より)

クロマチックハーモニカの音

クロマチックハーモニカ

1つの穴で4種類の音が出せる

クロマチックでは1つの穴に2枚のリードがあるため、吹き吸いによって、同じ穴から異なる2つの音が出せます。
たとえば、左端の最低音では、吹くとド、吸うとレが鳴らせます。さらに右端にあるスライドレバーを押すと上の層から下の層に切り替わり、吹くとド♯、吸うとレ♯が鳴らせます。
つまり、上の層で2つ、下の層で2つの音が出せ、大きな穴の単位でいうと4つの音が鳴らせるということです。たくさんリードが入っているため、音域も3オクターブ以上と、広く取れるのも特徴です。

クロマチックハーモニカの構造

クロマチックの上のカバーを外すと、リードと黒い物(バルブ)が交互に並んだプレートが出てきます。バルブの下には窓があり、リードが隠れているので、マウスピースの穴1つに対して2枚1組のリードがあることになります。
さらに、下のカバーを外しても同様のプレートがあり、マウスピースの1つの穴に対してリードは4枚となります。

スライドレバーを押さない状態

スライドレバーを押さない状態

スライドレバーを押して半音上がった状態

スライドレバーを押して半音上がった状態

上下のカバーを外した状態

上下のカバーを外した状態

バルブの役割は?

バルブは、以前は山羊皮を用いましたが、今は合成皮革かゴムスポンジを使っています。吹く時でも吸う時でも、鳴らしたくない方のリードが動かないように、つまり空気が漏れないように、リードと窓との隙間を塞ぐ役目をするものです。
息を吸うと、上側のリードとともにバルブもプレート側に吸い寄せられて隙間を塞ぎ、吹くと下側のリードと一緒にバルブもプレートから上へ飛び出して下側のリードが鳴るというように、バルブは鳴っているリードだけに空気が効果するように働きます。

ブルースハープやブルースハーモニカとも呼ばれます。吹く穴が10個の小型のハーモニカで、ブルースハープはドイツのホーナ-社の製品名です。ロックやフォーク、そしてブルースなどで使われます。