中期経営計画

当社グループは、2025年3月末で終了した「Make Waves2.0」に続き、2025年4月からの3年間を対象とした新たな中期経営計画「Rebuild & Evolve」を策定しました。

前中期経営計画の振り返りと経営環境認識

前中期経営計画の振り返り

前中期経営計画「Make Waves 2.0」では対象となる3年間をポストコロナの新たな社会で持続的な成長力を高めるための期間と位置づけ、3つの方針「事業基盤をより強くする」、「サステナビリティを価値の源泉に」、「ともに働く仲間の活力最大化」を掲げて各施策を進めました。
財務目標については、市場・環境の急速な変化に対して十分に追従できず構造改革を進めるも未達となり「環境変化への迅速な対応力と成長への投資」が課題として明確になりました。また、中期経営計画で掲げた非財務目標については、ピアノを主とした生産構造改革によりインフラ設備投資は未達となりましたが、他の目標については概ね達成しました。

前中期経営計画「Make Waves 2.0」

経営環境認識

前中期経営計画期間を通じて当社を取り巻く経営環境は、かつてないスピードで変化しています。
経済変動、物価高騰、為替リスク、地政学リスクといったマクロ環境の変化に加え、顧客の価値観やライフスタイルの多様化、購買行動のオンラインシフトが急速に進み、技術革新、とりわけ生成AIの進化は、ビジネスの在り方を根本から変えつつあります。
このような環境下においては、ダイナミックな変化を恐れず、迅速かつ柔軟に対応し、むしろ成長機会として積極的に活かしていく姿勢が必要であり、音・音楽を軸にした当社ならではの新たな価値創造に挑戦するとともに、多様なライフスタイルや価値観に寄り添う体験価値を提供することで、事業機会拡大のチャンスになると認識しています。

新中期経営計画

Rebuild & Evolve

2025年4月—2028年3月

新経営ビジョン

音・音楽の力で、人々の個性輝く未来を創る

マテリアリティ

マテリアリティのイメージ画像

経営ビジョンを実現し持続的成長を果たしていくためには、社会的な課題に真摯に向き合い、企業の存在意義を高めていくことが不可欠であるという考え方に基づき、マテリアリティを定義しています。
これらを経営戦略と一体化させることで、社会とともに成長する企業を目指します。

重点課題と戦略骨子

経営ビジョン、マテリアリティ、および前中期経営計画のレビューからいくつかの課題が明確となりました。
低下した既存事業の収益力をコロナ前水準までに回復し、再び成長軌道に乗せること、中長期的な成長に向け、隣接・新規領域への戦略的投資による育成・事業化を行っていくこと、持続的な成長を支える安定した経営基盤を作るため、資本・資産効率を高め、人的資本、ガバナンスを強化していくことです。
新中期経営計画のタイトル「Rebuild & Evolve」は、“Rebuild” は再構築、“Evolve” は進化を意味し、特に「未来を創る挑戦」の“Evolve”は単なるドメインの拡大ではなく、ヤマハのビジネス全体に質的な変化をもたらすものにしていきたいという意図を込めました。

重点課題1

現在の主軸である既存事業の収益低下
収益力をコロナ前水準に回復することが最優先

重点課題2

中長期的な成長に向け、隣接・新規事業領域への
戦略的投資による育成・事業化が必要

Rebuild
強固な事業基盤の再構築

既存事業の収益改善と成長軌道への回帰

Evolve
未来を創る挑戦

積極的な投資により事業・市場ドメインを拡大

経営基盤の強化

持続的な成長へ向け資本効率・人的資本・ガバナンスを強化

  • 強固な事業基盤の再構築(Rebuild)

    既存事業の在り方について抜本的な見直しを行い、事業環境に適応したあるべき姿に早期に作り変えていくことを目指します。まずは課題事業の収益構造を改善させます。

  • 未来を創る挑戦(Evolve)

    持続的な事業成長に向けて、新たなドメインへ事業を拡大することを目指します。新しい顧客体験の創出や新規事業創出のメカニズム構築など中長期視点での取り組みを進めます。

  • 経営基盤の強化

    持続的成長を実現するために経営基盤を強化します。資本・資産効率の向上、人的資本の強化、コーポレートガバナンスの強化に取り組みます。

戦略方針と重点テーマ

各戦略方針に基づく重点テーマの概要です。これら三つの戦略方針に沿った取り組みを進めていくことで、経営ビジョンの達成を目指します。

新経営ビジョン

音・音楽の力で、人々の個性輝く未来を創る

社会価値の共創を通じて企業価値を高める

新経営ビジョンのイメージ画像

経営目標

新中計では売上成長率5%、ROE10%を最優先の経営目標とし、それに加えて、各重点戦略の達成度合いをモニターしていくための多面的なKPI指標を設定しました。短期的な収益の改善と、中長期的な成長基盤作りにバランスよく取り組むことで、企業価値の持続的向上を実現します。

財務目標

売上成長率(CAGR)

5%

ROE

10%

事業利益率

13.5%

総還元性向

50%以上

重点戦略の達成度合いを測るKPI

  • 強固な事業基盤の再構築

    既存事業規模拡大指標

    セグメント別売上成長率

    (CAGR)
    楽器4%
    音響機器7%

    利益改善指標

    セグメント別事業利益率 楽器14%
    音響機器12%
  • 未来を創る挑戦

    ドメイン拡大指標

    戦略投資額 600億円
    Yamaha Music ID数 1,000万ID
    インド+フィリピン成長率

    (CAGR)
    18%

    新価値創造指標

    新規・隣接領域の事業化

    ・サービスイン数
    20
  • 経営基盤の強化

    資本・資産効率指標

    セグメント別ROIC(向上) 楽器+7%
    音響機器+3%

    人的資本強化指標

    人的投資金額 1.5
    管理職女性比率 24%
  • サステナビリティを価値の源泉に

    環境指標

    持続可能性に
    配慮した木材
    80%
    梱包材の脱
    プラスチック
    25%

    ※1

    CO2排出量 30%

    ※2

    社会指標

    社会課題関連
    取り組み数
    20
    サプライヤー
    実地監査
    60

    文化指標

    音楽文化
    支援活動
    1.2万回
    スクールプロジェクト
    累計児童数
    700万人
  1. 1発泡スチロール(2023年3月期比)
  2. 2スコープ1+2(2018年3月期比)
  3. 3音楽を通じて人と人がつながる場を創出する活動

事業ポートフォリオ

「育成」「成長」「安定」「再構築」の4象限の上に3つの領域(収益性改善、成長加速、ドメイン拡大)を位置付け、経営資源を適切に配分するポートフォリオマネジメントを進めていきます。既存の事業領域については、成長加速に向けた取り組みを強化する事業と、収益性改善に注力する事業とに明確に分け、戦略を組み立てます。あわせて新たな成長の種を作る取り組みも強化し、将来の柱とすべく育成を図ります。

事業ポートフォリオのイメージ画像

キャッシュアロケーションと戦略投資

事業から得られたキャッシュは、成長分野や新規事業開拓などへの戦略投資と株主還元にバランス良く配分します。

キャッシュアロケーションと戦略投資のイメージ画像

売上収益・事業利益

売上成長率は音響機器事業が楽器事業を上回り、事業利益は前中計期間中に利益率が低下した楽器事業の損益が回復するため、楽器事業の増加幅が大きくなる計画です。

売上収益(中計3年売上CAGR)

売上収益のグラフ画像

事業利益

事業利益のグラフ画像

新中期経営計画 説明会資料

開催日 2025年5月8日(木) 17:00
説明者 取締役 代表執行役社長 山浦 敦
資料
配信
ヤマハ株式会社 中期経営計画