Música para la Vidaは、音楽を通じて社会改革を促進することを目的に、メキシコ中部の中規模都市・サン・ルイス・ポトシに2013年に設立された団体です。現在4つのオーケストラのほか、吹奏楽団と合唱団をそれぞれ2つ所有し、合計76人の指導者が約1,500人の子どもたちの指導にあたっています。(2018年8月現在)
同団体は、政府からの援助金だけに依存せず、独自に基金を創設し民間資金を確保することで、活動の「持続性」を担保しています。
サン・ルイス・ポトシは州内で最も人口の多い都市ですが、貧困層約45.5%(2016年現在)とあまり裕福な都市ではありません。教育環境としては脆弱な状況下にある子どもたちではありますが、同団体は音楽コミュニティーを創造することで社会的な結束力を強め、子どもたちの健全な成長を促すだけでなく、文化・教育の発展、雇用の創出・地域の治安改善などコミュニティーへの還元にも努めています。
ヤマハ・デ・メヒコ(以下YDM)では2014年からこのMúsica para la Vidaへのサポートを開始しました。メンテナンスワークショップや技術者育成セミナー開催などの技術支援をはじめ、楽器に関する各種情報提供などを行うことで、子どもたちが快適に演奏を楽しめる環境を後押ししています。
また過去に団体の備品が盗難にあってしまった際は、メンテナンス用品の無償提供というかたちで支援を行いました。
今後もYDMは、長年培ってきたノウハウとサービスで、同団体のスムーズな運営と青少年の育成に向けた音楽教育活動をサポートしていきます。
![[ 図 ]Música para la Vidaの拠点は、メキシコ中部の中規模都市・サン・ルイス・ポトシにある](images/pict_09.png)
Comments
子どもたちは、このオーケストラ・バンド活動を通じて、大きく成長しました。まず、楽器の演奏スキルが上達するにつれて、自分に自信を持つことができるようになりました。さらには、団体での自らの居場所を見つけることで、自身の存在意義を実感したり、コミュニケーション能力が培われたことで対人関係が良好になるとともに、学校の勉強への意欲も高まりました。
こうした子どもたちの変化を身近で見て、私自身も音楽教育が社会変革の原動力となっていることを再認識することができました。
子どもたちがより安心・安全に暮らし、音楽を楽しめる環境を整備するために、音楽教育を通じたこの活動をさらに強化・発展させ、社会に貢献していきたいと願っています。
![[ 写真 ]Musica para la vida General Director:ROCÍO RODRÍGUEZ ROMO 様](images/pict_comment_01.jpg)
Musica para la vida General Director
ROCÍO RODRÍGUEZ ROMO 様
私はこれまで、必要以上に複雑な方法で修理を行い時間を費やしていましたが、ヤマハの修理技術セミナーを受講して、適切なツールと最適な方法で修理を行えば、難度の高い修理も高品質かつスムーズに行えるということを学びました。個人で簡単にできる楽器のトラブル解決法など、自分がヤマハから学んだことを多くの人に伝えていきたいと思います。そしてこれらの知識や情報を生かして、将来的には、Musica para la vidaの中に修理工房を構えることができたらと願っています。
![[ 写真 ]Musica para la vida 管楽器修理技術者:Jesús Zaragoza Trejo 様](images/pict_comment_02.jpg)
Musica para la vida 管楽器修理技術者
Jesús Zaragoza Trejo 様