[メインビジュアル] 一体感のある職場から、ブランドを創造する。私たちの夢とコミットメントに終わりはありません。
ヤマハの人々

一体感のある職場から、ブランドを創造する。
私たちの夢とコミットメントに終わりはありません。

インタビュー:ヤマハグループ人事部メンバー

ヤマハグループでは、世界30カ国以上の生産、販売、店舗やアーティスト・サービスなどさまざまな拠点で、約20,000人の従業員が働いています。グローバル企業として継続的に成長を続けるため、人々がお互いを尊重し、ともに課題に取り組める職場をつくり、ダイバーシティあふれる従業員の可能性を最大限に引き出すよう努力しています。

世界中のヤマハグループ人事部のメンバーは、グローバルとローカル両方において、大きな変化の中にいます。特に注力しているのは、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンを組織に深く浸透させること。このインタビューでは、世界中の人事部メンバーがこれまでの道のりと将来へのビジョンを共有します。

アンキタ・バトラ(ヤマハ・ミュージック・ガルフ)

[画像] アンキタ・バトラさん(ヤマハ・ミュージック・ガルフ)

音楽は私たちみんなをつなぐ共通言語です。

アンキタが働くヤマハ・ミュージック・ガルフは、中東ペルシャ湾沿岸からアフリカにかけての広い地域で楽器や音響機器の販売ならびに音楽教室の運営を手がけています。彼女たちのチームは、音楽文化の育成にコミットしており、2021年のサウジアラビア王国初の公認音楽教育施設の設立もその成果の一つです。彼女が働くオフィスは、多様な人々が集まる国際都市ドバイにあります。「このような多文化的な環境で仕事ができることにとても満足しています」とアンキタは言います。彼女が重点的に取り組んでいるのは、バックグランドの異なるメンバーで構成されるチームのシナジーを最大限引き出すために、インクルーシブな文化をつくること。さまざまなチームビルディング活動もその一環です。

「最も印象的な取り組みの一つは、さまざまな文化的背景を持つ人々で構成されたグループで、一緒に楽器を演奏したり歌を唄って、ともに音楽を奏でる社内イベントでした。チームが協力しあうことで生まれたポジティブな活力、それによるオープンな関係性やコミュニケーション、シナジーの向上に関して、たくさんの好意的なフィードバックがありました」

[写真] ともに音楽を奏でる社内イベント

これは、音・音楽を中心に据える企業であるヤマハの「感動を・ともに・つくる」という企業理念を従業員の間で実践している証と言えるでしょう。音楽があらゆる違いを越えて人々を結びつける"Make Waves"な瞬間が確かにそこにあるのです。

この多文化的なアプローチをより広くヤマハグループ全体で共有し、世界中のともに働く仲間たちがつながりあい、インスピレーションを与えあい、ともに成長しあう職場をつくる。アンキタはそんなビジョンを描いています。

アレクサンダー・ベックラー(ヤマハ・ミュージック・ヨーロッパ)

[写真] アレクサンダー・ベックラーさん(ヤマハ・ミュージック・ヨーロッパ)

アイデンティティやバックグラウンドに関係なく、みんなでともに成長する。

アレクサンダーが働く会社は、欧州におけるヤマハグループ企業の間を取り持つ役割を長年にわたって果たし、国や文化を超えた交流を推進してきました。幅広いマーケットを持ち、多様性と国際性にあふれたこの会社は、2010年に合併し、9カ国に支社を持つヤマハ・ミュージック・ヨーロッパ本社として生まれ変わりました。それ以来、関連各社で働く従業員のダイバーシティや国際性はさらに顕著になり、国境を越えた交流もさらに活発化しています。

「ヤマハは常に、人種、国籍、年齢、性別、性的指向、文化的背景などに関係なく、オープンな企業であり続けています。人々のダイバーシティへのリスペクトがいつも根底にあり、みんなに挑戦の機会を提供すること。それがヤマハにおける私の重要な使命です。」

コロナ禍でライフスタイルの変化を余儀なくされた従業員へのサポート、管理職のパートタイム勤務を可能にするための職務の再構築、パートタイム従業員間の責任と役割分担など、アレクサンダーの仕事は多岐にわたります。ドイツの従業員代表組織ザ・ワークス・カウンシルは、ともに働く仲間たちの間でDE&Iを推進するために、DE&Iワーキンググループを発足させました。アレクサンダーと彼のチームも各主要支社の従業員のうち一人を、人事部と密接に協力しながらローカルレベルで積極的に活動するダイバーシティ&インクルージョン担当者として選定しました。ヤマハ・ミュージック・ヨーロッパ人事部の中期計画にこの組織構成の全体が盛り込まれています。ヤマハが正しい方向に進んでいるというポジティブなフィードバックと従業員からの支持を獲得しているのです。

才能あふれる従業員たちのポテンシャルをさらに有効に活用して、企業の成長や従業員一人ひとりの能力開発に貢献したい。アレクサンダーはそのように考えています。

太田綾子(ヤマハ株式会社)

[写真] 太田綾子さん(ヤマハ株式会社)

DE&Iは、いつも創造性に満ちたプロセスです。
「あたりまえ」を揺さぶり、世界の見方を変えてくれます。

日本において、企業のDE&Iとはかつて、女性、高齢者、障がい者の雇用に関する法令を遵守することとほぼ同義でした。しかし、ヤマハでは常に従業員を第一に考えてそれ以上の施策を行っており、社会の変化に応じて私たちも自発的に変わり続けています。
太田は、コロナ禍以前から、働く親のための社内保育園、LGBTQ+の従業員への積極的なサポート、テレワーク制度などの推進をリードしてきました。こうした活動は、ダイバーシティは新たな価値創出と企業競争力強化の源泉であるという、ヤマハグループDE&I方針にもある強い信念にもとづいています。

「変化を起こすことは、簡単なわけではありません。今までの体制に変化を加えれば、そこにひずみが生じ、誰を優先するのかという難しい議論になることもありました」

困難な状況下で、太田を突き動かしたのは、誰もがマジョリティにも、マイノリティにもなりうるという考えでした。そうであるからこそ、知性や想像力が尊ばれる社会の実現が大事である、と彼女は信じています。

「ヤマハはすべての人をサポートし受け入れてくれる。みんなにそう感じてもらえたら、たとえ始まりは小さなインパクトだったとしても、より大きな変化を起こす原動力になり得ます。私は、このプロセス自体がクリエイティブなものだと思っています」

太田にとって究極の目標は、現在取り組んでいる仕事が必要とされなくなる日が来ること。人々の世界観にインパクトをもたらし、すべての人にとってDE&Iが当たり前である未来へと、彼女は日々、歩みを進めています。

トレイシー・バルギャルスキ(ヤマハ・コーポレーション・オブ・アメリカ)

[写真] トレイシー・バルギャルスキさん(ヤマハ・コーポレーション・オブ・アメリカ)

DE&Iを実現するのに、大きな影響をもたらす唯一の答えはありません。
小さな努力の積み重ねこそが、継続的なインパクトをもたらすのです。

ヤマハコーポレーション・オブ・アメリカは、2020年に職場におけるダイバーシティが優先すべき課題として世界的に認識される何年も前から、この問題に注目し取り組んで来ました。長年この問題が話題となっているアメリカにおいて、私たちは価値ある成果を上げ続けています。トレイシーが従業員にヤマハで働く最大のメリットを尋ねると、いつも「人」だという答えが返ってくる。それが何よりの証明と言えるかもしれません。

2021年のヤマハ従業員DE&I意識調査によると、全体の平均スコアは、5点満点中4.04点。もっとも高い4.27点を記録したのは「自分の社会的背景に関わらず自分は一人の個人として尊重されていると思う」という項目でした。従業員満足度のさらなる向上と組織の改善のため、トレイシーは従業員主導のDE&I委員会と協力して活動しています。

「私たちは、インクルージョンなきダイバーシティの効果は長続きしないということを学びました。インクルージョンを日々の活動の中に組み込むことに注力しています。ヤマハで従業員がどのように行動すべきかをまとめた『Core behavior competency(行動指針)』を用いてインクルージョンを推進しました。従業員はヤマハ入社後の90日目と、その後も毎年この指針に基づいて評価されます。そこに示されている行動は、インクルーシブな行動規範と整合性のあるもので、ヤマハでの昇進や成功を後押しするプランの一部にもなっています」

日々の無数の小さな行動や変化の結果として、適切なDE&Iは実現される。そうトレイシーは信じています。職場を継続的に改善していく道のりで、小さなインパクトの積み重ねこそが大きな変化を生み出すのです。

タイス・オリベイラ(ヤマハ・ムジカル・ド・ブラジル)

[写真] タイス・オリベイラさん(ヤマハ・ムジカル・ド・ブラジル)

あらゆる人を尊重し受け入れるインクルーシブな企業へ。
多様な価値観に寄り添い、人々のくらしに豊かさを。

タイスが働くヤマハ・ムジカル・ド・ブラジル(YMDB)は、比較的小さな会社ですが、幅広い社会との強いつながりで知られています。タイスと彼女のチームによる取り組みの多くは、従業員とその家族、顧客、代理店、地域の音楽コミュニティにポジティブな影響を与えてきました。そのうちの一つは、従業員と地域のミュージシャンたちが一緒につくったダイバーシティを称える音楽動画です。
「Music is for Everyone(音楽はみんなのもの)」というタイトルのこの動画は、広く支持を集めました。ダイバーシティを尊重し、あらゆる人々の個性を受け入れ、みんなが"Make Waves"できると信じられる内容は、ヤマハの理念や価値観を大いに反映しています。私たちには世界中の人々に良い影響を与える力がある。タイスは活動を通じて、このことを従業員に伝えているのです。
「ヤマハブランドは正しい方向に向かっていて、私はその変化の一部である」という気づきは、タイスとともに働く仲間たちに、とても大きなモチベーションと参画意識をもたらしています。より組織的なアプローチとしては、全部署からのさまざまなボランティアで構成される社内DE&I委員会とともに、DE&I年間カレンダーにもとづいて活動しています。

「こうしたボトムアップの取り組みを通じて、会社もDE&Iビションも変化したと私は感じています。例えば、6年前に私はYMDBで最初の女性マネージャーになりましたが、いまでは当社の管理職の30%以上が女性で、さらに増え続けています。2023年3月には、すべての従業員が入社直後から参画できるよう、ヤマハフィロソフィーにもとづいた『Equalize(イコライズ)』というローカルDE&Iジャーニーを立ち上げます。私たちのチームの認知度を高めることは、YMDBにおける中期計画の主要項目にもなっています。従業員として、会社として、他者を尊重し受け入れること。その重要性へのコミットメントを、こうした取り組みがより強固なものにしていると信じています」

従業員とお客様が積極的に関わる好循環を持続させ、さらに強化して、ヤマハを社内的にも対外的にも「あらゆる人を受け入れるブランド」として認知してもらうこと。それがタイスのゴールなのです。

[写真] ミュージックビデオ撮影シーン

大原由起子(ヤマハ株式会社)

[写真] 大原由起子さん(ヤマハ株式会社)

130年の歴史を持つグローバル企業で働くことは私の大きな誇りです。
しかしその伝統に甘んじず、新しいビジョンを描き続けていきたいです。

大原がヤマハブランドのグローバル面での強化のためにブランドマーケティンググループに配属された頃、ヤマハグループ内にはすでにさまざまなDE&Iの取り組みが存在していました。しかし、共通理解の定着や組織的なアプローチは十分とは言えませんでした。グローバルHRグループに異動になった際にも、職場におけるDE&Iについて同様の状況があったのです。ローカルな活動をグローバルに展開すること。そしてグローバルレベルでDE&Iを強化していくこと。彼女は焦点を定めました。
それ以降、ブランドや人事を通して、国境を越えたコラボレーションが強化されていきました。各グループ会社におけるDE&I行動計画に加えて、国際女性デーやプライド月間などを活用し、音楽業界のダイバーシティを祝う初のグローバル・キャンペーンを実施しました。

「こうした取り組みを行う中で、世界中でともに働く多くの仲間たちのDE&Iへの関心や貢献がより高まっていることに気づきました。音楽業界におけるエンパワーメントや平等の実現に向けて活動している人もいれば、ヤマハの仲間たちのポテンシャルを最大限発揮させるために活動している人もいます。私はいつもその情熱に感動しています」

DE&Iがヤマハグループにとって重要なミッションであることはトップマネジメントも認識し、中期経営計画「Make Waves 2.0」でも強調しています。ヤマハはあらゆる人々の声に真摯に耳を傾けようとしているのです。大原は、ブランドと人事のどちらにおいてもDE&Iがミッションとして位置付けられていることを、会社が変革に取り組んでいる確かな証だと考えています。

「このポジティブな変化をグローバルチームとさらに展開して、ともに働く仲間たち、お客様、アーティスト、音楽制作者、サウンドエンジニアなど世界中のあらゆる人々の"Make Waves"を後押しする。それに向けてヤマハをさらに良い職場にすること。それが私の目標です」