[メインビジュアル] 誰一人取り残さず、音・音楽で皆がつながる未来 -心震える“Make Waves”な瞬間を後押しするブランドを目指して-
ヤマハの人々

誰一人取り残さず、音・音楽で皆がつながる未来

-心震える“Make Waves”な瞬間を後押しするブランドを目指して-

役員インタビュー:大村寛子 執行役員 ブランド戦略本部長

2019年のNAMMショーで初めてブランドプロミス"Make Waves"を打ち出して以来約3年半、ヤマハはブランドアイデンティティを強化し広める活動を世界中で行なってきました。その一環として、DE&Iは欠かすことができません。個人のポテンシャルを開花させるためにも、より意味のあるブランドとしてビジネスを確実に成長させるためにも。
このイニシアティブを指揮する大村寛子ブランド戦略本部統括部長に、DE&Iとヤマハブランドの関係について話を聞くとともに、世界中のヤマハのお客様へのメッセージをいただきました。

ヤマハブランドにとって、DE&Iはなぜ重要だと思われますか。

私たちにとってDE&Iは重要というよりも、もはや「当たり前のこと」だと思っています。音・音楽は普遍的なもので、「すべての人のもの」というイメージがあります。音・音楽をビジネスの中心とする企業として、誰も取り残さない未来を創造するという指針は、疑う余地がありません。

同時に人々の価値観が多様に変化しているという点にも注目しています。あらゆる社会問題や環境問題に立ち向かいながら、消費よりも体験が重視されるようになっていると感じます。ヤマハのお客様も、自分の心がどれだけ躍ったか、震えたかといったことに価値を見出すように変わってきています。そんな中、私たちはお客様が体験を共にしたくなるような企業でなければなりません。変化に応じてチューニングしていく必要があり、DE&Iに対するコミットメントもその一つです。

ヤマハが感動をともに創る企業であり続けるためには、変わりゆくニーズに対応し、お客様とリズムやペースを合わせて変わっていくことが大切です。
心震える"Make Waves"な瞬間をともにするパートナーとして、お客様の信頼を深める。DE&Iの意義は明らかだと思います。

[写真] 大村寛子執行役員

DE&Iをブランドコミュニケーションやマーケティングの中に取り入れるにあたり、ヤマハではどのような活動が行われているのでしょうか。

創造的であるために、多角的な視点を持つことは非常に重要です。グローバル企業として、私たちは常に世界中のヤマハグループ従業員とのコラボレーションを大切にしてきました。コロナ禍のポジティブな副産物として、オンラインコミュニケーションが浸透し、ヤマハのグローバルなネットワークがさらに密接なものとなったことが挙げられるでしょう。

私たちは互いのアイディアや創造力に耳を傾け、世界中のお客様が直面している現実をよりよく理解し、新しいインスピレーションを得ています。例えば「WAY UP」シリーズでは新進気鋭の若手アーティストをフィーチャーしました。スキルやパフォーマンスについてのインスピレーションやモチベーションを得られるようにと考えたものです。また、ローカルマーケットの多様性を広告で描き出すことにも着目しています。こうした活動には、人々が共感できるインクルーシブなブランドでありたいという想いが込められています。
DE&Iの施策を誠実に続けていくために、「DE&Iコミュニケーションハンドブック」を作成し、その考え方を私たちのビジネスの中心に据えるための研修も行っています。DE&Iが私たちのビジネスの重要な礎の一つであるという認識が継続的にさらに深まり、やがてはヤマハの企業文化そのものがよりよく変わっていくことを期待しています。

[画像] DE&I コミュニケーションハンドブック抜粋

DE&I コミュニケーションハンドブック抜粋

[画像] 期待の新星アーティストを楽曲とともに紹介するWAY UPシリーズ

期待の新星アーティストを楽曲とともに紹介するWAY UPシリーズ

リーダーとしてチームの多様性やその包摂(インクルージョン)のために取り組まれていることを教えてください。

思い切った決断、感性、直感を大切にし、共感が広がるようなマネジメントを大切にしています。
例えば、抽象的で明確な答えのない問題に立ち向かうためには、多様な考え方や視点が必要となります。社会や人々の価値観が目まぐるしく変わっていく中で、様々なアイディアを取り入れて変化に対応する力は、ブランド価値の向上にとっても今後ますます強化していきたい部分です。

一方、いろんな意見があり過ぎると、時にはどの道に進むべきか決定するのが難しくなることもあります。そのような状況では、リーダーが、論理的な判断だけではなく思い切ってその時に相応しい解をピックアップするという、言ってみれば直感的な決断力を持つことが大切なのではないかと感じています。その力を培うため、チームの声にできる限り耳を傾け、多様なアイディアから学ぶことを心がけています。

私は、ヤマハでともに働く仲間たちとの会話やコミュニケーションにおいても共感を最優先に考えています。ブランドとしては、お客様にとって身近な存在となり、体験をともに創造するパートナーとなれるよう努力しています。これはヤマハという組織の中においてもとても重要なことです。マネジメントとしてともに働く仲間たち一人ひとりに寄り添い、誰もがその人にふさわしいキャリアをヤマハとともに築いていけるよう手助けすることが大切だと信じています。

中期経営計画 Make Waves2.0の中では、事業活動を通じて「世界中の人々のこころ豊かなくらし」を実現するという、ヤマハの目指す姿が打ち出されています。このビジョンのもと、私たちのDE&Iの取り組みを通じてお客様に伝えたいメッセージをお聞かせください。

何よりも私たちは純粋に、音・音楽は素晴らしいものであり、必ず未来のために何かできることがあると信じています。音・音楽の力で誰も取り残されない世界を創ることは、私たちの使命であり、目標です。みんなが自分の才能に気づいてそれを発揮し、少しでも成長を感じて、生きていて良かったと実感できる。それこそが、私たちがお客様とともに体験したい、心震える"Make Waves"な瞬間なのです。

[写真] 大村寛子執行役員

音・音楽の力で誰も取り残されない世界を創ることは、私たちの使命であり、目標です。

中期経営計画の中で示された「こころの豊かさ」とは、まさにそれらが土台となって実現されるものです。例えば楽器を演奏するには、日々の練習といった困難を乗り越えて自分を表現したい、もっとうまくなりたい、誰かとその経験を共有したいと思える原動力が必要です。

技術の進化は、音楽制作のハードルを低くしてくれました。いまではAIの自動作曲ツールを使って曲作りすることも可能です。だからこそ、そんな中で音楽を真に楽しみ理解する「感性」の重要性はさらに高まっています。

もし人々がそうしたこころを失ってしまえば、ヤマハが目指す世界の実現は難しくなってしまうでしょう。ですから、私たちはこれからも、誰であってもどこにいても、その人の音・音楽に対する勇気や情熱を後押しし、生き生きと輝ける瞬間をサポートし続ける。そのことに注力したいのです。そして、私たちの企業理念にもある通り、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけるブランドを目指していきます。