日本音響学会 粟屋潔学術奨励賞を受賞
日本音響学会 粟屋潔学術奨励賞を受賞
研究開発統括部の岩永尚文が、日本音響学会2025年春季研究発表会で発表した「モードマッチング法を用いた非軸対称ヘルムホルツ共鳴器の吸音特性解析」において、粟屋潔学術奨励賞を受賞いたしました。粟屋潔学術奨励賞は、粟屋潔博士(日本音響学会 第9代会長)のご遺族からの寄付をもとに昭和58年に創設された賞で、音響に関する学問、技術の奨励のため、有為と認められる新進の研究・技術者に贈呈されます。
発表内容
・タイトル:モードマッチング法を用いた非軸対称ヘルムホルツ共鳴器の吸音特性解析
・概要 :導波路の波動解析に用いられるモードマッチング法を共鳴器型吸音構造の吸音特性解析に適用する検討を行っている。これまで2次元軸対称問題を対象に検討を進めてきたが、本報では非軸対称、すなわち3次元問題に対象を拡大し、有限要素法による解を参照解とした精度検証を行った。モードマッチング法を用いることで、伝達マトリクス法などの従来用いられる1次元音場を仮定する手法では扱うことが難しい、ヘルムホルツ共鳴器の3次元的構造、具体的にはネック(くびれ部)やキャビティ(空気層)の断面形状およびその位置関係を考慮した解析が可能であることを確認した。
受賞コメント
この度は学術奨励賞という栄誉ある賞をいただき、ありがとうございます。大変光栄に思っています。今回の発表内容は、非常にシンプルでありながら、簡易な理論モデルで扱うには壁があった、そんな問題に対する1つの解決策を示すようなものであったと考えています。本手法は今の段階では扱えないこと、苦手なことがあったり、数値解析手法ほどの汎用性はなかったりしますが、少ない計算コストと高い解析精度を両立できる可能性をもっています。今後は本手法を発展させつつ、室内音響のための解析手法の開発に取り組んでいきます。
岩永尚文(研究開発統括部 基盤研究開発部 解析グループ)