Design Insights SX Series

2017 / PREMIUM PIANO


しなやかで優美な
グランドピアノ。

伝統的なグランドピアノの系譜を継ぐSシリーズから、モダンな造形へと昇華されたSXシリーズ。
伝統からの歩みを感じさせるフォルムは、しなやかでありながらも力強く、
The CF SeriesやCXシリーズと共に時代を経てシンプリシティーを追求する、ヤマハグランドピアノのデザイン哲学を象徴的に表わしています。

鍵盤の両サイドにある腕木はゆったりしたS字の曲線が、脚柱とペダル柱はアスリートのように引き締まった曲線が下から上方向へと突き抜けていきます。
どちらも「垂直に突き抜ける曲線」という造形コンセプトに基づいていることで、全体の印象に統一感を持たせています。

ペダルボックス周辺は、強度を保ちながら外側に緩やかな曲線で包み込むような柔らかい形状へと進化しました。
S字曲線をまとった譜面板は象徴的な表情をうかべています。
各部材の造形が包括的に調和し、端麗で落ち着いた様相を身に着けることができました。

弦の張力を支える鋳造のフレームは、パール塗装の光沢によって映えて見えます。
側板の内側にあたる内化粧の明度をあえて落とすことで、フレームが浮き立つようなコントラストを演出しています。

グランドピアノの形状において大きな特徴となる腕木は、演奏者のしなやかな運指を魅せる艶美なS字の曲線を採用。
エレガントな印象を与えるとともに、演奏者のインスピレーションをも刺激するようなイメージを持たせました。

Keizo Tatsumi
Keizo Tatsumi
Designer
Yamaha Design Laboratory

シンプル&モダンを体現する
「垂直に突き抜ける曲線」

先行して大幅なモデルチェンジを果たした「The CF Series」「CXシリーズ」に追随して、「Sシリーズ」も現代にふさわしい装いに進化させ、ヤマハグランドピアノデザインの様式を確立する、というのが「SXシリーズ」のデザインをする上で課せられた使命でした。

コンサートの張り詰めた緊張感の中で戦うThe CF Seriesは喩えるならば「キング」のようなイメージです。対して、サロンで優雅に演奏されることなども想定したSXシリーズは「クイーン」をイメージして、力強さと共にエレガントな印象を与えることを目指しました。

掲げた造形コンセプトは「垂直に突き抜ける曲線」。腕木や脚柱だけでなく譜面板やペダル柱に至るまで、統制された緩やかな曲線を配することにより、しなやかで頼もしいフォルムが完成しました。ピアノというのは非常に伝統的な楽器で、特徴をつけすぎると奇異なものになってしまう危険性があります。やりすぎない、でも違いは認識できるように微調整を繰り返してこの形へと落とし込むことができました。

音に関しても新しい技術や素材を取り入れ、ピアニストの繊細な感性を刺激するような試みを行っています。シンプルでモダンな造形から生まれるきらびやかな音色にも触れてみてください。

  • 補足の写真1
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  • 補足の写真3
  • 補足の写真4