Design Insights YEV

2016 / ELECTRIC VIOLIN

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Red Dot Award
iF Design Award
JIDA Design Museum Selection
Design for Asia Awards
German Design Award
全国発明表彰


ステージパフォーマンスの自由な可能性を広げるエレクトリックバイオリン。

木の質感を活かしつつ、最小限の構造でまとめられたデザイン。
機能性と演奏性を兼ね備え、多彩なプレーヤーニーズに応える一品へと仕上がりました。

空間のなかにも容積を感じさせる洗練されたフォルム。
その造形にはバイオリンの持つ、優雅なエッセンスを凝縮しています。

ステージで美しく映える立体デザイン。
表と裏に連続性があり、見る角度によって変化する表情が、プレーヤーとオーディエンス双方の心を掻き立てます。

アコースティックバイオリンの要所となるポイントを継承することで、快適な演奏性を実現。
その独創的なデザインとプレーヤーの織り成すパフォーマンススタイルは、新たな音楽表現の可能性を提示していきます。

Keizo Tatsumi
Keizo Tatsumi
Designer
Yamaha Design Laboratory

パフォーマンス性と演奏性を兼ね備えて再構築。

斬新なプロポーションを有し、新たなエレクトリックバイオリンとなるYEVシリーズ。クラシック音楽だけでなく、ジャズやロックなどジャンルの壁を超えた、より自由な音世界を表現できる楽器を目指しました。ステージユースに適した高い性能を備え、共鳴胴を持たない、バイオリンの新しいあるべき姿を模索しています。

最大の特徴となるのが、「メビウスの輪」を連想させるフレームの形状です。ねじれながらアウトラインを描いていく構造は、試行錯誤を繰り返し、美しく機能的な形状を探り導き出したものです。5層構造のウォルナットを素材として採用し、一般的な肩当てを装着するのに必要な箇所ではアコースティックバイオリンの外形ラインや面を維持しながらボディと3次元の曲面でつなげることで、強度と柔軟性を持たせています。

アーチ状に削られたボディと、それを包み込むようにねじられたフレームの構成により、空間の中にもしっかりとした容積を感じる立体的な造りを表現することができました。また、ギター造りで培った技術を活かして素材を吟味し、メイプルを中心にマホガニー、スプルースの5層構造を採用することで、立ち上がりが良くナチュラルな音質を実現しています。ナチュラルカラーのモデルでは、これがデザインのアクセントにもなっています。

顎当て、テールピース、ブリッジ、アッパーおよびロウアーバウトの位置は、アコースティックバイオリンを基にしているため、普段と変わらない自然な演奏ができます。 本物の木は演奏するにつれて手に馴染み、時を経ることで味わいが深まり、共に過ごした1つ1つの軌跡を映し出します。多くのプレーヤーに永く使ってもらいながら、ステージでもパフォーマンスを通じて新たな音楽表現を発見できるような楽器となることを期待します。

  • 補足の写真1
  • 補足の写真2
  • 補足の写真3
  • 補足の写真4