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AI歌声合成×プロ音楽クリエイターによる音楽制作実証実験に
ヤマハ VOCALOID β-STUDIOのAIを活用した試作プラグイン『VX-β』を提供

- 4月6日、7日に開催されるVX-β使用の音楽制作イベント『作家ソン』にも協賛 -

ヤマハ株式会社(以下、当社)は、プロ音楽クリエイターを中心に構成されるAI生成ツール研究会「ARS」(AI Resonate Society、代表:浅田祐介、共同代表:山口哲一)が行う音楽制作実証実験に協力し、当社の「VOCALOID β-STUDIO」が開発するAIを活用した歌声合成の試作プラグイン『VX-β(ブイエックス ベータ)』を提供しました。今回提供した『VX-β』には、本実証実験のために特別に、プロの音楽制作現場で使えることを目指して新開発した専用のボイスバンクを搭載しています。

「VOCALOID β-STUDIO」は、合成音声の常識を打ち破ることを目的とする研究スタジオとして誕生しました。2023年8月には、音楽制作ソフト(Digital Audio Workstation:DAW)上で歌声合成を可能にするAIを活用した試作プラグイン『VX-β』を一般公開(抽選制)し、従来の音楽制作の枠にとらわれない音楽作品の創出のあり方を模索しています。

このたびのARSに参加するプロ作曲家による実証実験は、音楽業界で活躍するクリエイターが『VX-β』を用いて楽曲を制作することで、AI歌唱がもたらす楽曲や制作プロセスの新たな価値を検証するものです。また、制作された楽曲のパラデータやMIDIデータ、セッションデータも公開することで、これらデータを用いた二次創作の可能性を探求するとともに、新たなビジネスの展望についても考察を行います。

当社はこの実証実験に賛同し、ストレートな声質が魅力のシンガーソングライターElleyさんの歌声をベースにした、プロ音楽クリエイター向けのVX-β専用ボイスバンク「L(エル)」を新たに開発・提供いたしました。「L」は特にポップスのジャンルに強みを持ち、メインボーカルからコーラスまで幅広くこなせる“プロの音楽制作現場で使える”ことを目指して開発したものです。当社は音楽制作を生業とするプロの音楽家に『VX-β』を提供することで、いわゆるボーカロイド楽曲といった特定のジャンルに限らない幅広い音楽ジャンルで、従来の歌声合成の常識を覆すような楽曲が生み出されることを期待しています。

  • 「L」の一般配布予定はございません。

この実証実験には現在、浅田祐介氏、田辺恵二氏、中山翔吾氏をはじめとする音楽クリエイター約40名が参加しており、その楽曲は、本日よりARS公式ウェブサイトなどで公開します。

実証実験参加クリエイター(一部)

[ 画像 ] U-SKE(浅田祐介)

U-SKE(浅田祐介)

1968年東京生。1995年にフォーライフから アーティストとしてデビュー。4枚のアルバムをリリース。プロデューサーとして、Chara、傳田真央、Crystal Kay、玉置成美、CHEMISTRY 、織田裕二、キマグレン等々、数多くのアーティストでヒット曲を送り出した日本を代表するサウンドプロデューサーの一人。また近年はミュージシャンズxハッカソン、TECHSなどのエンターテック系イベントの企画運営や、デザイナー YUMA KOSHINOとの音楽レーベル「Blind Spot」主宰など、活動の幅を広げている。

[ 画像 ] 田辺恵二

田辺恵二

1969年東京都出身。1991年charaのデビューアルバムのシンセプログラマーとしての参加を皮切りに、1993年古内東子のデビューアルバムに参加し、本格的にアレンジャーとしての活動を開始。1996年 [mode rock]でレコードデビュー。1997年 [ガーデンズ](伊秩弘将プロデュースのユニット)のメンバーとして楽曲提供と全てのアレンジを担当。2001年 以降は、みずからミックスまで手がけるなど持ち前のバイタリティと、幅広いアレンジアプローチでアレンジャー・コンポーザー・プロデューサーとして活動中。2002、2004年 日本レコード大賞金賞を編曲家として受賞する。

[ 画像 ] 中山翔吾

中山翔吾

UK・USロック等に影響を受けエレキギターを始める。 大学時代にはビッグバンドジャズに傾倒しバンドマスターを勤め、 同時期にボーカロイドを用いた楽曲制作を開始しアーティスト活動を始める。 現在ではボカロP・作曲家として現代的なロックのアプローチを得意とし、アーティストへの楽曲提供を行なっている。楽曲提供:Da-iCE「CITRUS」 共作編曲(日テレ系ドラマ 「極主夫道」 主題歌・2021年 日本レコード大賞 優秀作品受賞)等

ARS公式ウェブサイト: https://lit.link/ars2024
参加クリエイターとその楽曲作品も順次紹介されます。

さらにARSは、実証実験に参加したクリエイターを対象に、『VX-β』を用いた音楽制作ハッカソンイベント『ARS presents VX-β 作家ソン(作家×ハッカソン) supported by Yamaha VOCALOID β-STUDIO』を、4月6日から7日にかけて開催します。

本イベントでは、当日までに制作された楽曲を紹介することはもちろん、プロ音楽クリエイター同士が短時間で音楽を共同制作するハッカソン形式の試みも行い、AI歌声合成技術とプロ音楽クリエイターの自由な発想が掛け合わさった“未来のヒット曲”の創出に挑戦します。本イベントはオンラインで一般公開いたします。視聴申し込みなどの詳細は、下記概要をご参照ください。

『ARS presents VX-β 作家ソン(作家×ハッカソン) supported by Yamaha VOCALOID β-STUDIO』開催概要

日時 2024年4月6日(土) 10:00~12:00 オンライン(Zoom)
2024年4月7日(日) 15:00~18:00 ヤマハ銀座コンサートサロン(会場)とオンライン(Zoom)併用

両日ともオンライン配信いたしますので、一般の方もご視聴いただけます。
内容(予定) <4月6日>
  • 実証実験紹介
  • ARS代表 浅田祐介氏、共同代表 山口哲一氏、ゲスト音楽クリエイターによるトーク
  • これまでに制作された楽曲紹介
  • クリエイター同士による作家ソンのチームマッチング
<4月7日>
  • 作家ソン制作楽曲プレゼンテーション、楽曲発表
  • プロ作曲家によるスペシャルデモパフォーマンスなど
参加者 浅田祐介氏、田辺恵二氏、中山翔吾氏をはじめ、本実証実験に参加された音楽クリエイター多数参加予定
主催 ARS
協賛 ヤマハ株式会社
ウェブサイト https://lit.link/ars2024
一般視聴お申込み
(先着90名)
https://ars2024.peatix.com/

関連ウェブサイト

VOCALOID β-STUDIO:https://vocaloid.beta.yamaha.com/

  • 当社が昨年8月からスタートした「VOCALOID β-STUDIO」の実証実験は、3月31日に終了いたします。配布いたしました『VX-β』は使用できなくなりますので、予めご承知おきください。

関連リリース

クリエイターとともに歌声合成と音楽の未来を探求する実証実験がスタート。参加者に「今までなかった未来の当たり前」を作り出す試作プラグインを提供(2023年8月22日)
https://www.yamaha.com/ja/news_release/2023/23082201/

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