新商品導入の効果もあり、順調なスタートとなりました。アップライトピアノのBシリーズや、電子楽器などの新商品が売上に寄与し、日本ではエレクトーン、新興国市場ではポータブルキーボードが好調でした。事業利益の改善は、前年同時期に米国の高関税を避けるため一時的に出荷を停止した影響で第1四半期の利益率が悪化していたことに加え、今期は価格適正化と、新商品効果などもありモデルミックスの改善が寄与しました。
2027年3月期第1四半期 決算説明会 質疑応答
Q1:第1四半期の売上・事業利益は、計画に対してはどのような進捗だったのでしょうか?特に、事業利益が前年から大きく改善した背景について教えてください。
Q2:楽器市場の需要環境について教えてください。北米・中国のセルスルー、また第1四半期の実績が現地通貨ベースで18%増収と好調だった電子楽器の状況はいかがでしょうか?
市場に大きな変化はなく楽器の需要は安定していて、当社の増収は主に新商品効果と価格適正化によるものと認識しています。北米はセルインだけでなくセルスルーも堅調です。中国は景気低迷が続いていてギターが軟調で、市中在庫に余剰感が残るアップライトピアノにも弱さがみられますが、グランドピアノや電子楽器は好調で、楽器トータルではまだ通期の増収が狙えるとみています。電子楽器は、どの地域にも市中在庫の過剰感はなく、新商品効果もあって全地域堅調で計画を上回って推移しています。楽器は第2四半期以降も31モデルの新商品投入を計画しており、今後も増収基調を維持する見込みです。
Q3:音響機器は、為替の影響を除くと第1四半期が減収からのスタートですが、コンシューマー、プロフェッショナル、モビリティ、それぞれ地域ごとの強弱はありますか?また通期では増収の想定ですが、下期に向けて売上が拡大する背景を教えてください。
コンシューマー向けは北米、プロフェッショナル向けは日本が堅調でしたが、欧州と中国では景気低迷の影響もありいずれの事業も苦戦しました。モビリティは日本と、その他の地域が伸長しました。音響機器セグメントでは6月発売の新商品も多く、デジタルミキサーやスピーカー等の新製品効果が加わり、今後、売上・事業利益ともに増加していくと想定しています。
Q4:期初の前提では、今期のコストアップが77億円織り込まれていましたが、この想定に変化はありますか?
期初前提のコストアップの内訳は、労務費で約7億円、メモリや樹脂、非鉄金属等、部材の調達コストアップが約70億円でした。足元では、メモリの価格高騰が一段と進んでいて、今後、調達コストが徐々に上がっていき、年間では前年比105億円程度まで膨らみそうだとみています。メモリは今年度の必要数を確保しましたが、コストアップの主因になっています。また、それ以外にも米国の新たな関税で約4億円、物流費の増加で約10億円程度の負担増が見込まれますが、これらはすべて価格の適正化で吸収したいと考えています。
Q5:スライド4ページ下の価格適正化に関する記載について、もう少し詳しく教えてください。この価格調整幅で今後のコストアップをすべて吸収する想定でしょうか?またコストアップに対して値上げが遅れることはないでしょうか?
元々、コストアップはモデルミックスと価格適正化で打ち返す想定で、楽器で1.3%、音響機器で1.7%程度の価格調整は計画通りです。今はそこからさらにコストアップが進んでおり、追加で2%近い調整が必要になるとみています。少しタイムラグが生じる可能性はありますが、調整幅は一律ではなく、製品ごとの特性や、同じ製品群でも価格帯等、モデルごとに細かく精査し、数量への影響も考慮しながら早めの対応で当初計画の事業利益を確保していきます。
Q6:米国関税還付の状況と、還付された資金の使途について教えてください。
還付を申請した金額は$46Mで、今回はそのうち約$27M、43億円の還付が確定し、未確定の部分が約$19Mあります。現時点では確定した分だけをその他の収益として計上しています。基本的には販促投資も含めた成長投資に使用していきたいと考えています。
Q7:戦略投資に課題感をお持ちとのことですが、スライド20ページについてもう少し補足説明をお願いします。
現在、戦略投資を計画的に実行する体制づくりに取り組んでいます。プロジェクトマネジメントや投資案件の評価など、スピード感をもってガバナンス体制を整備し、早い段階で投資を実行に移して皆さんに進捗をシェアしていきたいと考えています。