2026年3月期第3四半期 決算説明会 質疑応答

Q1:通期の事業利益予想が前回から横這いなのに対し、営業利益は10億円の下方修正で、当期利益は20億円の上方修正となっていますが、それぞれの背景を教えてください。

事業利益は、為替で持ち上がる一方、楽器・音響機器とも売り上げが若干下振れ、また終了するゴルフ事業を中心にその他の事業の損益悪化で相殺される見込みです。営業利益にはゴルフの構造改革費用20億円が含まれており、当期利益では為替差益が多く出る見込みです。

Q2:アコースティックピアノが軟調ですが、現状の生産キャパはどうなっていますか?また、電子ピアノの在庫調整は終息したのでしょうか?

アコースティックピアノの生産キャパは適正レベルになりつつあります。中国の市中在庫が低下しており、当社の中国現地法人の在庫も減ってきています。電子ピアノの市中在庫は世界的に適正化が図られています。

Q3:中国のアコースティックピアノは市中在庫が相当に多く、減産してもなかなか減らない状況だったと思いますが、現状はいかがでしょうか?

需要自体は変わらず低位ですが、実販が安定している中で当社からの出荷をコントロールしていますので、市中在庫が着実に減り、販売店も新規発注ができる状態になってきました。また、12月から1月にかけて音楽大学等への入札もあり、市中在庫は正常化に向けて推移しています。

Q4:音響機器事業の事業利益は、コンシューマー、プロフェッショナル、モビリティともに低下していると思いますが、回復の時期はいつ頃とみていますか?

構造改革を進めているホームオーディオは、中計3年目での黒字化を目指しています。プロフェッショナルとモビリティについては、中計2年目から3年目にかけて受注が回復していくとみています。

Q5:プロフェショナル音響について、欧州で業務用音響機器が軟調のようですが、これは一過性なのか、あるいは中計の前提条件が変わってきたと理解した方がよいでしょうか?

モノからコト、体験重視の消費傾向が続いており、エンタメ関連の市況そのものは引き続き堅調です。プロフェッショナル音響は、中南米の伸びが大きい一方、欧州では先行きの不透明感から、足元で投資の抑制・延期が散見されますが、中長期にわたって停滞するわけではなく、タイミングのズレと見ています。デジタルミキサーの高需要は一巡しましたがその回復、および市場が大きく成長しているスピーカーをNEXOブランド含めしっかり伸ばすことで、中計の目標を狙っていくことに変わりはありません。

Q6:ゴルフ用品の撤退について、このタイミングで終了の意思決定に至った背景を教えてください。あわせて今後の業績にどういう影響が想定されるのか教えてください。

ゴルフ事業は、今期の事業利益予想が▲16億円で、3期連続の赤字になる見通しです。業界、事業の構造上、今後も当面の間、業績回復が見込めず、撤退の判断に至りました。6月まで販売活動を継続し、その後はアフターサービスと契約プロへの用品サポートに特化し、活動を収束させていくため、来期以降、利益は改善します。

Q7:スライドP7の関税影響▲91億円、挽回54億円は、単純計算で6割ほどの挽回で価格転嫁率が低いようですが、製品カテゴリー別で転嫁が進んでいるところと遅れているところはどのあたりでしょうか?また今後の価格戦略を教えてください。

関税影響の挽回はまだ十分でなく、楽器では鍵盤楽器やギターで先行して価格適正化が進んでいますが、管楽器は3Q以降の調整でスタートが少し遅れています。音響機器は比較的適正化できています。価格は、市況や競合他社の動きを見ながら販売数量、シェアとの兼ね合いで調整しており、今後も状況を見ながら適宜判断していきます。

Q8:アメリカ以外での価格適正化の考え方はいかがでしょうか?

価格適正化は、市況が弱含みな地域や、シェア回復を進める中で若干ペースダウンしましたが、対前年で効果はきちんとプラスに出ており、今後もしっかりと進めていきます。

Q9:メモリーの価格上昇や需給逼迫が業績に与える影響を教えてください。

今期業績への影響はありません。音響機器での使用が多く、来期については、コストアップの要素もありますが、まずは部品の確保を優先に先行手配を進めており、影響については改めて来期ガイダンスの中でお示しさせていただきます。

Q10:在庫について、期末予想の棚卸資産1,520億円という水準をどう見ていますか?

期末在庫は、前回見込みに対して為替影響を除き30億円ほど圧縮しています。他方、期初に想定した1,400億円からは45億ほど上振れていて、電子楽器を中心に増産しています。生産効率の向上と売玉不足の回避を念頭に、引き続き状況を見ながら機動的な対応を進めていきます。