前回の予想では関税影響は織り込まず、別途、影響額の試算をお示ししましたが、今回は関税影響と、それに対する挽回の要素を織り込んでいます。影響額は、前回お示しした▲140億円に対して、その後の税率の変化や発動の猶予期間等を加味して▲86億円と試算しています。また、それに対する挽回策も読み込み、ネットでの影響額は▲50億円とみています。
2026年3月期第1四半期 決算説明会 質疑応答
Q1:今回の業績予想に、関税の影響がどのように織り込まれたのか教えてください。
Q2:スライドP7の事業利益増減要因で、挽回の要素はどこに含まれるのでしょうか?
価格適正化や数量減などの要素は、増収・増産 モデルミックス他に含まれています。挽回策として、中国製品の関税率が145%だった期間は米国向け出荷を止め、現地で販売する製品の原価上昇を抑えたり、中国製以外の製品の米国への優先出荷や、価格転嫁など、さまざまな対策を講じています。また、値上げによる数量減も勘案し、下段の前回との比較では関税影響▲86億円に対して合計36億円の挽回を見込んでいます。ただし一方で、主に楽器の減収や、想定していた価格適正化が少し厳しくなってきているといった要素もあり、結果として増収・増産 モデルミックス他は4億円となっています。
Q3:関税の影響について、試算の前提を確認させてください。
中国に対しては90日の猶予期間延長が議論されていますが、未確定要素は勘案せず、8月以降、中国製品の関税は54%を前提に試算しています。インドネシア、日本は、8月以降、それぞれ合意した19%、15%に上がる前提です。マレーシアは今朝方19%と発表されましたが、試算は25%を前提としています。
Q4:ネットの関税影響▲50億円に対して、年間の事業利益見通しは前回から▲80億円下がっています。関税影響以外の▲30億円について、セグメント別に要因を教えてください。
これは全て楽器によるもので、主な要因として、商品ではアコースティックピアノの需要低迷、地域的には欧州で景気が減速してきている要素を勘案しています。
Q5:中国から他国への生産移管は進んでいますか?
一部の商品で生産拠点の変更を進めていますが、今期中の効果は織り込んでいません。
Q6:期初時点から生産計画の見直しはありますか?
生産高は、ピアノ、管楽器が減っていますが、電子楽器、ギターは増えていて、楽器全体としてはほぼ変わっていません。音響機器は、コンシューマーとモビリティで少し減産しています。
Q7:スライドP4で、1Qの関税影響が▲18億円となっていますが、残りの四半期毎の影響はどういう出方になるのか教えてください。
シーズナリティから製品着荷のボリュームが増える3Qが高くなり、2Qと4Qはほぼ同等レベルと見ています。
Q8:楽器の1Q事業利益は前期比21億円の減益ですが、利益の増減要素をご説明いただけますか?
マイナスの要素には関税影響、売上減などがあり、それに対してプラス要素として販管費の抑制があります。
Q9:米国の楽器市場について、1Qの状況を教えてください。
一部に駆け込み需要もみられましたが、大手オンラインの実績はあまり伸びてないところもあり、4-6月の実販には跛行性があります。価格の動きもまだ各社に差があり、当社は値上げを実施しましたが、受注が少し低下していて、今後、各社足並みが揃ってくる段階で消費者の値上げに対する耐性を見極めながら対応していきたいと考えています。
Q10:プロフェッショナル音響機器の1Qは大幅な減収ですが、通期の見通しを上方修正している背景は?
確かに前年に対しては大きく低下していますが、前年の急伸長から一旦調整局面とみた当初の見込みからはむしろ上振れており、2Q以降も同程度の水準で推移するとみています。欧州は前年の反動もあり大きく落ちていますが、北米や、特に中南米を中心とした新興国で需要が伸びています。