新中期経営計画説明会 質疑応答

Q1:今後、米国の関税による直接的な影響や、間接的に世界景気が悪化するなど、様々なリスクが想定されますが、設定したROE目標に対するこだわりをお聞かせください。

相互関税の行方はまだ不透明ですが、目標達成が危ぶまれるようなリスクに対しては、コスト削減や投資の抑制なども含めて対策を講じ、まずは資本コストを上回るROE水準の達成にしっかりとコミットして計画を推進します。

Q2:トップラインの成長が意欲的な印象ですが、M&A等も含めた目標でしょうか?

売上目標は、数量増と単価アップによるオーガニックな成長が主体になります。

Q3:中期経営計画最終年度の事業利益700億円に至る増益を要因別に分解すると、何が一番寄与するのかイメージを教えてください。

最も大きな要素は楽器事業の収益性改善で、前期の事業利益率7.5%を14%まで引き上げます。増収に伴う増産やアコースティックピアノで進めてきた生産構造改革の効果、また電子楽器等での価格適正化や、ギターでの中高級品の強化などで利益率を改善していきます。

Q4:ギターはスライドP12で構造改革の領域に位置づけられていますが、ギター事業の損益状況とその改善策についてもう少し詳しく教えてください。

ギター事業の損益は、Line 6、Ampeg、Cordoba、Guildといったブランドを展開するヤマハ・ギター・グループ(YGG)において、新商品の投入遅れにより、まだ開発費が回収できていないこと、コルドバ・ミュージック・グループ買収後に巣籠り需要の反動で販売が伸び悩んだことなどが事業利益を低下させる要因になりました。YGGは、売上に一定のキャップをはめても利益が出るよう構造改革を進めます。またヤマハブランドのギターは、製造改革等により利益率を向上させていきます。

Q5:事業を縮小しているホームオーディオ(HA)は、今期も減収かと推測していましたが、個人向け音響機器の売上予想は実質ほぼ横ばいです。これで収益性を改善できるのでしょうか?

個人向けの音響機器には、コンテンツシェアリング&コミュニケーション(CS&C)とHAの二つの領域があり、全体をクリエイター&コンシューマーオーディオ(CCA)事業と呼んでいます。CCA事業ではモデルミックスのシフトを強力に進め、市場が伸びているCS&Cを軸に売上成長を図ります。HAは販売地域や、製品も高付加価値モデルに絞り込み減収となりますが、原価率を低減することで粗利率を改善していきます。

Q6:HAの原価削減率目標が▲25%と大きいですが、どう達成するのか教えてください。

HAは、前中計期間に生産が大幅に減少し工場稼働が低下したこと、また半導体調達難で仕入れ原価の高い部材を使ったことなどから原価率が高止まりしたため、これを正常化させます。さらに、製品ラインアップを中高級品にシフトし、またODM、OEM等の活用で固定費を削減していきます。

Q7:スライドP20の組織・体制の再編は、どういう効果を期待されているのでしょうか?

4月に実施した組織再編で、これまで機能別に設けていた生産・事業・営業の各本部を事業別に括り直し、事業軸での連携を高めていきます。狙いは主に二つあり、まず一つは事業の執行スピードを上げること。もう一つは、楽器と音響は事業の性質がかなり異なるため、それぞれの事業特性に合ったオペレーションに変革することです。当社は、これまで売上の大きい楽器事業を中心にオペレーションを組み立てており、音響機器事業には合わない面もありました。今回、各事業に適した体制で生産や販売のあり方を組み直しますので、特に音響機器事業で一層の成長が見込めると考えています。