2025年3月期 第1四半期 決算説明会 質疑応答

Q1:米国で楽器小売チェーンの倒産や、国内ではエレキギターメーカーの倒産など、事業環境が厳しいようですが、現状をどう見ているのか教えてください。

いわゆる巣ごもり需要の反動減からの回復が想定よりスローです。特に中国でのアコースティックピアノは回復の兆しが見えない状況です。デジタルピアノ(DP)は市況の低迷に加え、シェアの低下もありましたが、当社はシェア奪還に取り組んでいて、徐々にその成果が出てきています。この夏に主力の新商品を投入し、しっかり挽回していきたいと考えています。


Q2:中国のピアノが非常に厳しい印象ですが、直近3か月で何か変化はあったのでしょうか。

依然、需要が回復しない状況が続いています。市中在庫の正常化に2年程度かかるという見方は変わりませんが、在庫調整の間にも緩やかな回復を想定していましたが、一向に回復の兆しが見えず、販売は今期を通して今のボトム水準が続くという見方に変えました。


Q3:中国でのピアノ以外の楽器の状況もアップデートしてください。

例えばエレキギターなど、商品によっては堅調なものもありますが、アコースティックピアノに加えてDPも回復がスローで、今期はこの傾向が続くとみています。


Q4:1Qは、中国以外でも楽器の売上が伸び悩んでいますが、状況を教えてください。

ピアノについては、北米にも中華系のお客様が多く、中国と似た傾向です。ギターも市況が軟調です。全般的に1Q時点では回復はスローですが、中国以外での1Qの実績はほぼ想定通りで、当初見込みから大きく下振れたという状況ではなく、今後、新学期シーズンが始まり、需要の高まりとともに鍵盤楽器、ギター等の市中在庫も減っていき、それに応じてセルインも高まっていくとみています。


Q5:欧米のDPの市中在庫の状況を教えてください。

市中在庫は1Qでピークアウトと見ています。北米では、Eコマースや大手楽器チェーンで在庫が確実に減っており、仕入れが活発になっています。一方、欧州は少し遅れていますが、これからの新学期シーズンに向けて在庫は減っていくとみています。


Q6:在庫消化のためにプロモーション費用を使っていくのでしょうか?

国・地域ごとの競合状況にもよりますが、シェア奪還の狙いで、DPエントリークラス商品を中心に戦略的な価格設定をしたり、プロモーションを活発化しています。2Q以降も継続していきます。


Q7:欧州を中心に音響機器が非常に好調ですが、要因を教えてください。

音楽やスポーツなどの各種イベント市場が活況で、放送用の機材や、コンサート会場、スタジアム等への設備投資が活発化しています。欧州では上半期にシーズナリティーのピークがあり、オリンピックの開催なども奏功し好調です。


Q8:音響機器の好調は2Q以降も続くのでしょうか?

特に欧州市場は1~2Qの伸びが高く、3~4Qにかけて伸びは緩やかになりますが、今後もグローバルで好況が続くとみています。


Q9:イベント市場の活況はペントアップ需要なのか、それとも持続的なものでしょうか。

コロナ後の再開でイベントが活性化している面と、消費者の志向が体験型消費にシフトし、コンサートやスポーツイベントの集客が高まっているという2つの面があると捉えています。


Q10:音響機器と部品・装置、その他で通期の売上と事業利益の予想を上方修正していますが、それぞれ何が貢献しているのか教えてください。

音響機器では、法人向けのデジタルミキサーや、ステージ用のスピーカー、アンプなど、利益率の高い商品を中心に、販売が当初の見込みを上回っています。部品・装置、その他では、車載オーディオが予想より伸びており、それらが利益にも貢献しています。


Q11:個人向けの音響機器を中高級品に絞ることは利益に寄与するのでしょうか?

商品を絞り込んでいくためボリュームは縮小していきますが、安売りを強いられる商品が減っていくので、利益率は改善していきます。


Q12:生産高について見通しを教えてください。

中国での売上減を反映しピアノは前回見込みから12%ほど減産になります。ピアノ以外の楽器は特に変更しておらず、好調な法人向け音響機器は前回見込みより9%ほど増産になります。ピアノのマイナスと法人向け音響機器のプラスで相殺し、トータルの生産高はあまり変わりません。


Q13:中国工場での早期退職について、規模やその効果など、もう少し詳しく教えてください。

前期、中国工場に限らずグローバルで2,000人の正社員外での要員削減を行いましたが、今回さらに中国ピアノ工場で正社員の希望退職を募っています。規模的には400人を想定していて、約10億円の特損計上を見込んでおり、その効果は今期に3億円、来期以降は年間4億円程度出てくるとみています。


Q14:スライドP4の減収・減産モデルミックスその他のマイナス2億円について、要因を分解して教えてください。

構造改革の効果が年間20億円程度あり、その約1/4が1Qに計上されています。また、モデルミックスはDPが復調してきており、特に利益率が高い法人向け音響機器と合わせてミックス改善要素があります。それに対して減収・減産がマイナスで入っています。


Q15:スライドP4とP7で、海上運賃は1Qでプラスに寄与していますが、今後はマイナスに転じる見通しになっています。貴社は年間契約で、期中に運賃上がっても通期業績にはそれほど影響しないと思っていました。海上運賃について改めて解説いただけないでしょうか。

海上運賃は全般に上がってきていています。一部にスポット配船があることに加え、年間契約である程度決めても、市況が大きく変動する中ではどうしてもネゴが生じ、一部許容せざるを得ないことがあります。