アップサイクリングギター

「楽器の木」展にて「アップサイクリングギター」を展示します

12月7日(水)よりヤマハ銀座店『「楽器の木」展』にて、研究開発統括部が取り組んでいる「アップサイクリングギター」を展示します。展示会では、「アップサイクリングギター」以外にも楽器に使用する木材についての情報や、ヤマハの森林保全への取り組みなどを紹介する予定です。

「楽器の木」展開催概要はこちら

楽器には、さまざまな木材が使われています。ヤマハは楽器づくりに必要な木材を世界各地から調達し、活用しています。また、自然環境を保全しながら高品質な楽器を持続可能な仕組みの中で提供し続けるために、日々調査や研究を続けています。

『「楽器の木」展』では、試作品をメインに、楽器に使用する木材や希少木材に代わる素材開発、環境保全への取り組みなどをテーマにしたいくつかの展示をしますが、第一弾のメイン展示が「アップサイクリングギター」の試作品となります。

アップサイクリングギター

ヤマハでは楽器を作るために多くの木材を調達して使用しますが、中には、残念ながら楽器に使えなかった材料や端材が発生します。ヤマハではこれらを「未利用材」と呼んで、それらを資源として有効活用する取り組みを進めています。多種多様な楽器に用いられる木材には、これまでギターにはあまり用いられなかった木材も含まれますが、それらの魅力を再度見直し、ギター材料として蘇らせることで、ギターの新しい価値を探索しています。その際にも、材料のリサイクルの為に品質を妥協するのではなく、それぞれの材料が持つ価値を活かしたアップサイクルを目指します。

どんな材料でもよい音のする楽器に

楽器とその材料の関係は非常に密接で、音だけではなく、外観やサイズ、重さなどさまざまな要素を決定づけています。中でも、特定の楽器に多く使われる希少木材は木の育成に長い年月を必要とするものも多く、有限の資源です。ヤマハでは楽器の性能を科学的に分析することで楽器に必要な材料の特性を深く理解し、設計に活かす取り組みを進めています。

希少木材が真に優れているところはどこなのか、楽器にとって本当に重要な特性は何なのかについて理解が進むことでどんな材料でもよい音のする楽器が作れる時代がくるかもしれません。

楽器の新しい価値

もしあらゆる材料で自由に音作りができる技術が確立されたら、よいギターはどうやって作られるのでしょうか?私たちは自由度が高まるからこそ、奏者と一体になって”新しい良さ”を探索することが重要になると考えています。
「アップサイクリングギター」はこのような取り組みのコンセプトモデルになります。試奏体験日も設けておりますので、ぜひ、ヤマハ銀座店に来ていただいて、楽器と木、そして楽器の新しい価値について思いを馳せて下さい。