Yamaha Design “Synapses” TW-E7B

2022 / EARBUDS

Red Dot Award
iF Design Award


素材と質感を極め、TRUE SOUNDを生み出すイヤホン。

モツヨロコビ持つ喜び / Pride

スピーカーとマイク、2つの基本機能を2つの円で表現。ありそうでなかった、シンプルでありながら王道をゆくデザインです。

シアゲ仕上げ / Well-Made

大きな円には飛沫(しぶき)塗装、小さな円にはアルマイト加工、胴部にはラバー調の塗装。異素材の融合が放つ無二の品格。

イトオシイ愛おしい / Beloved

アクセサリーのような個性を放つ、手に馴染む造形と質感。アイコニックでありながらエルゴノミクスが共存する造形です。

ヒクスガタ弾く姿 / Dual-View

イヤホンを耳にフィットさせると、ボタンは操作しやすい上部に、マイクは声を拾いやすいように口の方へ向きます。


Kazuki Kashiwase
Kazuki Kashiwase
Designer
Yamaha Design Laboratory

形、カラー、手触りの調和で作り出す、楽器のような心地よさ。

TW-E7Bは、感情を動かす音(=TRUE SOUND)を生み出すことでアーティストが込めた想いを表現するイヤホンです。イヤホンを「身につけて聞くスピーカー」と捉え、同時に楽器のような身体に触れたときに心地のいい形、カラーをデザインしていきました。本体は、大きな円と小さな円で構成されています。これはワイヤレスイヤホンの2つの基本機能を表していて、大きな円は音楽を聴くスピーカー機能、小さな円は通話などで音声を取り込むマイク機能を表現しています。シンプルなのに見たことがない、機能に導かれた新しいデザインに仕上げました。

パーツの集合体である楽器のように、プラスチック、金属、シリコンの異素材が調和し、造形全体として心地いいリズムが漂うバランスを探りました。細部のこだわりをあげるなら、まずは小さな円のエッジが大きな円に比べて若干鋭くなっているところです。エッジがわずかに尖ることで、この部分が親指の腹に当たり、ノブを回すときの指標の効果を生んでいます。それにより、わずかな微調整もしやすくなりました。また、テーブルなどに置いた際には2つの円が脚となるようにデザインしました。転がることなく、耳に入れるイヤーピース部が接地せず衛生的に保たれるのも隠れたポイントです。

この製品では仕上げにもチャレンジしました。そもそも4色ものバリエーションを展開する楽器はそうありません。ブラックとホワイトの基本カラーに加えて、ナチュラルさや生成りをイメージしたベージュ、カフェなどの落ち着いた空間をイメージしたダークブルーを用意して、より多くの方に手に取っていただけるラインナップを展開しました。塗装色は自分で塗料を調合しながら粘り強く検証を重ね、テクスチャーはベースカラーに粒状のインクを吹き付けるしぶき塗装仕上げに。ベージュの上にわずかに濃度の異なるベージュを乗せるだけでも、印象はがらりと変わります。単色では生まれない多色の融合ならではの表情が生まれ、上質な印象が増しました。単にパーツやカラーを合体させるのではなく、使用感まで意識しながら全体をバランスよく調和させる。自分が目指すデザインを形にできたと思います。

  • 補足の写真1
  • 補足の写真2
  • 補足の写真3
  • 補足の写真4

同じデザインキーワードの製品を見る