Design Insights
EPH-200/EPH-100
2017 / EARPHONE
EPH-200
EPH-100
超小型ドライバーを採用した小さなボディのEPH-200 / EPH-100は、ドライバー位置が耳の穴に近くなり、音が途中干渉を受けずに鼓膜まで到達します。
トランペットのピストンバルブをイメージしたそのボディは、アルミニウムから削り出し、共振を防いで優れた音響特性を実現しました。
EPH-200
EPH-100
音叉マークを刻印した円筒の上面は、触れればわかる程度の凹面とし、そのエッジには0.3mmのRをつけました。
アルミの素材感と相まって、指先が心地よく馴染みます。
音楽を聴いている時は、自分には見えないイヤホン。
一方、装着する前の佇まいは、お気に入りの装飾品のようであり、同時に素材そのものが持つ存在感の重みもあります。
ヘッドホンを「ウェアラブルなスピーカー」と考え、パーソナルなオーナメント=「装具」をイメージしました。
自分が身につけるときの歓びだけでなく、装着した時の姿も意識しています。
- Kenshiro Tanaka (EPH-100)
- Designer
- Design Holon Inc.
- Takenori Ohmachi (EPH-200)
- Designer
- Yamaha Design Laboratory
奏でるイヤホン。
ヘッドホンやイヤホンは「ウェアラブル(身につけることができる)スピーカー」である、と考えています。
ヘッドホンであれば装着した時にドライバーの大きさがわかり「性能が見える」のですが、カナル型イヤホンは、外耳道へ押し込んで使用するので、性能は推し量れません。そこで考えたのが「装具」というコンセプト。小さくても素材感によって強い個性を持ったアクセサリーのようなイヤホンです。
単なる綺麗さだけでなく、「ヤマハが作るイヤホン」らしいアイデンティティーのために、音の通り道がそのまま形状となっている金管楽器をイメージしました。音の通り道をコントロールするピストンバルブ、以前トランペットの製作過程で見た加工技術からインスピレーションを得て、アルミニウムの無垢材をピストンバルブのイメージで削り出すという案にたどり着きました。そして金管楽器のように1/100mm単位の微細な部分までこだわりました。触れていただければ「作り手側の思い」が伝わると思います。
EPH-100を耳に入れる時のアクションは、トランペットの演奏する時のアクションのメタファーです。音楽を奏でるかのような気持ちになっていただけたら嬉しいと思います。
EPH-200は、EPH-100のデザイン性をそのままに、ケーブルが着脱式となったモデルです。耐久性を高めるため、ケーブルのコネクタよりも先に樹脂製の接続部がイヤホン本体に当たるように設計し、接続部の回転も45度までに抑制しました。また、多様化するユーザーの装着方法に合わせてケーブルマネージメントを行えるように、接続部には斜めカットの形状を採用し、ツヤのある樹脂色を用いてLRの判別を可能にしたことで左右共通設計も実現しました。