Yamaha Design “Synapses” DSR series

2011 / POWERED SPEAKER


新開発の高出力アンプを内蔵したパワフルなプロ用PAスピーカー。

ショウジキ正直 / Honest

シンプルなフロントグリルの大きなアールの形状は、音を明瞭に遠くまで伝達するという機能を果たしながら、骨太な構成による信頼感を醸し出します。

チョウワ調和 / Harmony

黒子として舞台の主役を支える一方、群となったときの統一感は、控えめでありながら芯が通った力強さを伝えます。

タノモシイ頼もしい / Professional

正面のグリル、側面のハンドル枠、そして背面のパネル。すべてのアールを同じニュアンスで統一。プロフェッショナルのためのツールにふさわしい質実剛健で引き締まった造形です。

ツカイゴコチ使い心地 / Intuitive

設置・撤収が多いPA機器にとって可搬性は重要な要素。確実なホールド感のための金属ハンドルのシンプルな構造や、木製のボディ自体の剛性も貢献し、タフな現場の使用環境に耐えます。


Masafumi Ito
Masafumi Ito
Designer
Yamaha Design Laboratory

アフリカの民具や下流の石のような大きなアールの造形。

DSRは、大出力パワーアンプと最新DSPを内蔵したPA用のパワードスピーカーです。「高音質と高出力」という特長から、開発サイドからのオーダーは「ガッツがある骨太のイメージで。音のプロが見ていい音がしそうなカタチに。」というものでした。PAエンジニアなどのプロが音楽ライブなどで使うものなので、デザイナーの感覚だけではなく、使われる現場や音作りの視点から合理的に詰めていきました。
本体の素材は音質を重視して木製。異素材も考えましたが、構成が複雑になることで音質が損なわれる懸念もあり、むしろシンプルな造形で力強さを出す方向でデザインしました。その際にヒントにしたのがアフリカの民具や川の下流の石です。アフリカの民具は単一素材で素朴ながらも力強さや温かみがあり、エッジはおおらかで量感があります。下流の石の丸みを帯びた形状は、上流から川の流れによって運ばれるなかで角が削れたものですが、その過程が移動と設置を繰り返すPAスピーカーのタフな使用環境と共通する所があると思いました。プリミティブで力強い造形を意識し、フラットなフロント面の両側に「大きなアール」を施すことをデザインのポイントとして、その印象を側面の取っ手や背面パネルの外形に反映させました。パンチングメタルカバーが両サイドに大きなアールで回り込むことで、縦方向の伸びやかさが生まれ骨太な印象を与えると同時に、従来品より左右が開口して音響的にも音のヌケが良いカタチになったと言えます。
一方、リアのデジタルアンプ部と操作部は先進的で高精細な印象を表現するため、緻密でシャープな造形を施しカタチのコントラストを持たせました。

  • 補足の写真1
  • 補足の写真2

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