遠隔コミュニケーションの多様化に対応する中規模会議室用シーリングアレイマイクロフォンが登場

ヤマハ 遠隔会議用ワンストップサウンドソリューション『ADECIA』

ヤマハ株式会社は、中規模会議室における多様化するニーズに応え、高品位で快適な遠隔コミュニケーション空間を簡単かつ柔軟に導入・開始・運用するための、シーリングアレイマイクロフォンとプロセッサーを中心に構成した遠隔会議用サウンドソリューション『ADECIA(アデシア)』を2021年1月に発売予定です。

[ 画像 ] 遠隔会議用ワンストップサウンドソリューション『ADECIA』
画像ダウンロード
遠隔会議用ワンストップサウンドソリューション『ADECIA』

新型コロナウイルスの影響により、在宅勤務の導入拡大だけでなくオフィスでの働き方にも変化が生まれており、テレビ会議やWeb会議などの遠隔会議は、今や“なくてはならない”コミュニケーションの手段となっています。また、オフィスの会議室においても、会議参加者同士が適切な距離を保つための柔軟なレイアウト変更や、会議の準備から利用までの間に会議室設備に触れる回数を減少させる工夫、参加人数や目的に応じた会議室の効率的な運用、残響が多く遠隔会議に向かなかった会議室への快適な音空間の導入など、ニーズが多様化しています。

今回発表する『ADECIA』は、ヤマハが長年培ってきた音を原点とする音声処理技術とネットワーク市場における経験を駆使し、市場の要望に応えながら新開発したシーリングアレイマイクロフォン『RM-CG』と専用プロセッサー『RM-CR』を中心としたシステムです。既に業務音響市場で高い評価を得ているDante/PoE対応ラインアレイスピーカー「VXL1-16P」とPoE給電対応のネットワークスイッチ「SWRシリーズ」を組み合わせることで、音とネットワークの技術の相乗効果をいかんなく発揮する遠隔コミュニケーションのワンストップサウンドソリューションを実現し、多様な遠隔会議スタイルをサポートします。

  1. 独自の音声信号処理技術を搭載し最高のパフォーマンスを実現したシーリングアレイマイクロフォン
  2. 入口から出口まで音の流れを統べる遠隔コミュニケーション用ワンストップサウンドソリューション
  3. 目に見えない音やネットワークを設定・調整する難しさから解放する簡単自動設定・音響調整

ADECIA

品名 品番 価格(税抜) 発売時期
遠隔会議用プロセッサー RM-CR (B)ブラック 240,000円 2021年1月
シーリングアレイマイクロフォン RM-CG (W)ホワイト
(B)ブラック
600,000円 2021年1月
  • ◎販売計画 2,000セット/年

関連オプション

品名 品番 価格(税抜) 発売時期
テーブルマウントキット RM-MTL - 15,000円 2021年1月
ラックマウントキット RM-MRK - 15,000円 2021年1月
「ADECIA」コンセプト動画

1.独自の音声信号処理技術を搭載し最高のパフォーマンスを実現したシーリングアレイマイクロフォン『RM-CG』

『RM-CG』は、天井に設置することにより会議中にマイクなどの会議用端末に触れる回数を大幅に削減し、意匠的にもスタイリッシュながら高品位な会話体験を提供します。また、話者が発言するだけでビームが音源の方向を検知するダイナミックボイストラッキングを採用し、事前に話者の位置を設定する必要がないので、ソーシャルディスタンスを意識した会議室の急なレイアウト変更にも柔軟に対応します。4本のオートトラッキングビームフォーミングを採用することにより、複数人の同時発話も逃すことなく追尾し、それぞれのビーム指向性を狭くすることで周りの雑音を抑制しながら話者の発言を的確にとらえることが出来るため、明瞭度の高い音声を遠隔地にいる相手に伝えることができます。マイクロフォンに多彩なプロセッシングを搭載することで、利用する環境に自動で適応し、あらゆる環境下で快適な遠隔会議を実現します。遠隔会議におけるエコーを除去し双方向に言葉を伝え合える「適応型エコーキャンセラー」、マイクと各出席者との距離の違いからくる音量差や、各出席者の発話の声量差を自動調節し会話のしにくさを改善する「オートゲインコントロール」、空調機のノイズなどの定常的な雑音を軽減する「ノイズリダクション」、残響が多い部屋でも明瞭度の高い音声をお届けする残響抑制機能、更には人の声と雑音を自動判別する「HVAD(Human Voice Activity Detection)」機能など、多彩な音声処理技術を搭載することで、雑音に声が埋もれる、十分に声が聞き取れないなどの音の課題を解決します。遠隔コミュニケーションの「会話」を支え続けてきた実績とノウハウを元に、円滑でストレスのない遠隔会議の会話体験を提供します。

ヤマハ株式会社は、2006年に「話しやすい」「聞きやすい」会話を実現するWeb会議用スピーカーフォンを発売し、遠隔コミュニケーション市場に参入しました。市場の声に耳を傾けながら練り上げた音声処理技術が生み出す音質と品質、充実したサポートなどで高い評価を受け、数多くの企業に導入いただき、国内市場においてシェアNo.1を確立しています。

  • *株式会社富士キメラ総研「2019 コミュニケーション関連マーケティング調査総覧」<マイクスピーカー、2018年度、金額>
シーリングアレイマイクロフォン『RM-CG』

2.入口から出口まで音の流れを統べる遠隔コミュニケーション用ワンストップサウンドソリューション

会議室における音響機器は多種多様なメーカーの製品の中からそれぞれの用途に合ったものを選択し、各メーカー・各製品で使い方や設定方法を確認する必要がありますが、多くのメーカーの製品を組み合わせてシステムを構築することでトラブルシューティングに時間を要することもあります。『ADECIA』では、中枢を担う専用プロセッサー『RM-CR』を中心に、天井に設置するマイクロフォン『RM-CG』、明瞭な拡声を実現するDante/PoE対応ラインアレイスピーカー「VXL1-16P」、PoE給電対応ネットワークスイッチ「SWRシリーズ」までをオーディオネットワーク規格「Dante」によってケーブル1本で接続可能です。マイクロフォンからスピーカーまで音の流れをワンストップで導入・運用・管理が出来るため、導入までの時間短縮に繋がります。また、それぞれの機器の相性や互換性を気にすることなく機器選定が出来、安定した運用を実現します。音を原点に培った技術と遠隔コミュニケーション・ネットワークの技術の両方を持つヤマハだからこそ実現できるワンストップサウンドソリューションとして、遠隔会議の導入から管理、運用までの課題を一貫して解決します。

『RM-CR』

『ADECIA』の中枢を担うプロセッサー『RM-CR』は、本体をLANケーブルでPoEスイッチに接続することで、同一ネットワーク上にあるシーリングマイクロフォンを認識し、会議室の空間に合わせて自動で音響調整を行うことが可能です。また、多彩な入出力を搭載しているため、Web会議だけでなくビデオ会議や電話会議などのあらゆる遠隔会議との接続や、アナログ有線マイクの追加などにも対応します。

遠隔会議用プロセッサー『RM-CR』

また、シーリングマイクをプロセッサー「MRX7-D」と組み合わせることにより、システムを拡張するだけでなく更なるカスタマイズのご要望にもお応えすることが可能です。

3.目に見えない音やネットワークを設定・調整する難しさを解決する簡単自動設定・音響調整

『ADECIA』は、オーディオネットワーク規格「Dante」を採用しLANケーブル1本で多チャンネルの音声を伝送できるだけでなく、同一のLANケーブルで電力を供給するPoE駆動や、機器同士が音声回線設定・詳細調整を自動で行う機能を備えるため、会議室への機材導入に際して直面する各機器間の配線や、ネットワーク環境の確立、それぞれの部屋環境に合わせた音響調整などの様々な難関を簡単に、自動で解決します。ウェブブラウザ上のセットアップウィザードに従い数回クリックするだけでシステム内のオーディオルーティングや部屋の環境に応じた音響調整を自動的に行うため、これまで設置・調整に必要とされてきた音響に関する「知識」「経験」、そして「時間」の最小化を図り、中規模会議室を遠隔コミュニケーションの場として活用することを加速させます。

  • 音の入口から出口まで揃うワンストップサウンドソリューション
  • 会議室の空間や音響特性に合わせ、音響設定・調整を自動化するオートルームチューニング
  • 快適な遠隔コミュニケーションのための音環境を提供する独自の音声信号処理技術
  • Danteネットワークオーディオ採用・PoE駆動で既存のIT機器やシステムともシームレスに融合
  • OSやデバイス、Web会議システムを選ばない高い互換性

ヤマハは、働き方の変化やオフィス空間に求められる様々な要望に対し、今後ますます『ADECIA』を拡充し、「音・音楽」を原点に培った技術と感性を原点とする音声信号処理技術を用いて、遠隔会議空間に求められるありとあらゆる要望に応えられるように引き続き開発を継続してまいります。

オーディオ入出力 Dante 1 in × 2 out
周波数特性 160Hz - 16kHz(-10dB)
サンプリングレート 48kHz
ビットレート 24bit
レイテンシー 56[ms](信号処理含む)
最大入力音圧レベル(0dBFS) 117.8 dB
信号処理
  • マルチビームトラッキング
  • ビームトラッキング対応適応型エコーチャンセラー、ノイズリダクション、残響抑圧、オートミキサー、オートゲインコントロール、ユーザープログラム、イコライザー、出力ゲイン調整
寸法 (WxDxH) 560(W)×560(D)mm×90(H)mm(突起含む/マイクロフォンパネル部: 22mm)
質量 5.6kg
電源供給 PoE給電, DC 48V
最大消費電力 7.2W
動作環境条件 温度:0~40℃、 湿度:30~90%(結露しないこと)
付属品 施工説明書、保証書、グリル×1、グリル固定用ネジ(M3×8mm)×5、ネジカバー×4、穴あけ用型紙×1、Cリング×1、Cリング固定用ネジ×2、コの字金具×1、コの字金具固定用ネジ(M4×20mm)×5、端子カバー×1、安全ワイヤー×1、結束バンド×1、仮留金具×2
*予備1本含
オーディオ入出力 Dante 16 in × 16 out 、USB2.0(type-B)、Mic 2in 、AUX 2in × 2out 、Speaker out × 2、Bluetooth接続
周波数特性 20Hz - 20kHz
サンプリング周波数 48kHz(Dante)
ビットレート 24bit(Dante)
レイテンシー 7[ms]
寸法 (WxDxH) 215(W)×260(D)×44(H)mm
質量 1.6kg
電源供給 PoE+(IEEE 802.3at, LLDP)、DC 48V
最大消費電力 15.0W
動作環境条件 温度:0~40℃、 湿度:30~90%(結露しないこと)
付属品 施工説明書、USBケーブル (A-B) 5m、 USBケーブル (A-microB) 1m、ゴム足×4、アクセスパネル、保証書
  • ※このニュースリリースに掲載されている製品情報や問い合わせ先などは、発表日現在の情報です。
    発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。

最新のニュースリリースはこちらのページをご覧ください。