リアルの常識を超えて
新たな「感動」を共に
創りたい。

千々和 孝秀

プロオーディオ事業部 商品企画グループ

2018年入社/生物化学システム専攻

BACKGROUND

私の原点、入社動機

[画像] 私の原点、入社動機

ヤマハに見つかってしまった。

大学院時代の専攻は、生物化学システム。ここでユニークなエピソードがある。大学在学中、音楽・デザイン・ファッションへの興味が高まり、卒業後はグラフィックデザインを学ぼうと、専門学校への進学を予定していた。しかし卒業直前、その進路が変わることに。彼の虫歯菌に関する研究が、世界初となる兆しが見えたことキッカケで、当時の学部長が、彼の両親へ大学院進学を勧め、専門学校へは入学辞退の話をつけていた。「先生、あと2年だけですよ(笑)」。その2年後、彼が選んだのは、とある音響メーカーへの入社だった。
「デザインと同じく、昔から音楽が大好きで。学生時代は、バンド活動、交響楽団ではチェロ担当、そしてダンスミュージックに目覚めてからはDJとしても活動していました。大学での学び・専門知識を活かす道もあったのでしょうが、どうせなら自分がより楽しいと思える道を選びたかった。それが理由ですね。」
多くの製品・ビジネスの企画に携わる中で、彼は新たなテーマに強く惹かれることになる。リアル×バーチャルによって、エンターテインメントに新たな可能性を創出する。より楽しく、刺激的な環境を求めて、転職を決意したのだという。
「最初はITの世界に行こうと思っていたんです。けれど、エージェント経由でヤマハに“見つかってしまった”というのが入社の経緯です(笑)。与えられたミッションは、ダンスミュージックを軸とした若者向けの電子楽器を起ち上げること。その後、新たな電子楽器の検討、VOCALOID:AIを使った成長市場であるゲーム・ライブ配信/コミュニケーション用途としてのボイスチェンジャー企画案、バーチャル領域での空間立体音響技術を活用するプロジェクトなどに携わりました」

[画像] 私の原点、入社動機

VALUE

現在の仕事、そこでうまれる価値

[画像] 現在の仕事、そこでうまれる価値

バーチャルの世界に、「未来の銀座店」を。

彼が担った最大のミッションは、『バーチャルマーケット2022 Winter』への初出展を、企画・推進役として成功させることだった。
「熱量のあるさまざまなアーティスト・クリエイターとコラボレーションすることで、リアルな世界では実現できない体験や感動を創り出す。その第一歩として、社内の複数部門、小売店舗など多くの関係者の協力を得ることで、ヤマハグループ横断的な取り組みとして出展させていただきました」
バーチャルマーケットは、メタバース上にある会場でアバターなどの3Dデータ商品やリアルな商品(洋服・PC・飲食物など)の売り買いが行われる、世界最大のVRイベント。ヤマハはこの仮想空間で、未来の銀座店をオープンさせ、さまざまな体験をユーザーに届けていく。
「会期中、私自身もブースに立ち、数多くの来場者、アーティスト、クリエイターの方々と直接対話をさせていただきました。今回の出展背景は多くの方にも伝わっていることを実感し、いただいたヤマハへの想いや期待は、これからの大きな後押しになったと思います」
この先に広がる戦略として、彼は「オープンハウス構想」を提唱している。バーチャルの世界とリアルの世界を掛け合わせることで、新たな製品やサービスが生まれる土壌、社員や顧客、他の企業が交錯・共創する場「オープンハウス」として推進していくものだ。
「かつてのインターネットやスマートフォンの普及がそうであったように、近い将来、バーチャル空間でのUI/UX、体験デザインがどうあるべきかの議論、アプローチが注目される状況になるでしょう。音・音楽のヤマハとして、これまでの経験にプラスして、より多くの方々と、リアルとバーチャルを掛け合わせた商品・サービスを追求、挑戦していきたい。そういった議論、PoCのシーズが生まれるようなコミュニティーを創っていきたい。そう強く思っております」

[画像] 現在の仕事、そこでうまれる価値

CREATE

「感動」を創る

新時代は、すでに始まっている。

リアル×バーチャルがもたらす、ビジネスの可能性は無限大だ。その一例として、メタバースの世界でより自由なデザインで、ユニークな楽器をつくることもできるだろうし、それをリアル領域で自由に扱い、演奏するためのデバイスや環境へのニーズも出てくるだろう。すでに、SYNCROOMのようなサービスがVR演奏シーンにおいてなくてはならない存在であること、これも素晴らしいことでありさらなる可能性を秘めている。千々和の仕事は、新たな文化を、価値観を創造していくものだと言い換えてもいい。
「常に意識しているのは、『聞く耳』を持つこと。今、世の中で起きていることを知り、実際に体験して、その本質をつかむ。その上で、『私はこう思いますが、どう思いますか?』と社内外のメンバー、有識者らと対話を重ねて、日々気づきを得たり、仮説や考えを改めたりすることを心がけております。アパレル企業なんて、すでにメタバース上での商品を手がけているくらい。リアルの常識を超えた世界は、すでに始まっていますよね」
楽器というリアルの世界に構築されたインターフェースを長年かけて大事に育ててきたヤマハなので、正直なところ同プロジェクトに参画したメンバー内でも賛否両論ある。しかし、リアルの世界では実現できなかった価値や、想像もできなかったような体験を提供するために、我々はその一歩を踏み出した。
「一度きりの人生、どうせなら楽しみたいじゃないですか。だったら、もっと楽しいことをやりましょう、と。ヤマハの仕事はもっと楽しくあるべき、もっと自由であるべきだと思っています。前例や常識をぶっ壊して、ワクワクするような未来を実現したいですね。願わくば、想いのある若い才能、経験ある実力者など、多様なバックグランドを持つ方々に弊社を選んでいただき、共に未来を築いていく原動力になっていただけたらと思います」

OTHER

その他の社員の声