オーボエのマメ知識
オーボエとコールアングレはここが違う

オーボエはC(ド)の音を基準とするC管(つぇーかん)、コールアングレは完全5度低いF(ファ)を基準とするF管(えふかん)です。ではオーボエとコールアングレは、構造的には、どう違っているのでしょうか?
まず、管の長さが2倍になると1オクターブ下の音が出る、という法則があります。さらに、ドからファに下げる(つまり完全5度下げる)には、管の長さを1.5倍にすればよいことがわかっています。
一方で、管の長さが倍になったら内径の断面積を倍にする、という木管楽器設計の法則もあります。断面は円なので断面積は半径×半径×π(円周率)で求められます。つまり、
(オーボエの半径)×(オーボエの半径)×π×1.5= (コールアングレの半径)×(コールアングレの半径)×π
となり、コールアングレの半径はオーボエの√1.5倍、つまり約1.22倍です。
断面積が1.5倍になるので、管の広がり具合であるテーパー率がオーボエとコールアングレでは変わり、それで音色も少し違ってくるのです。

オーボエとコールアングレはドとファの関係

オーボエとコールアングレはドとファの関係