ヤマハ 仮想ルーター『vRX』にVMware ESXi版ライセンスが登場

オンプレミスの仮想環境での動作を実現、2021年1月発売予定

ヤマハ株式会社は、ネットワークを仮想化したいというニーズに応えるため、既発売のAmazon Web Services(AWS)版に加えて、ローカル仮想化プラットフォーム上で動作する、仮想ルーター『vRX』のVMware ESXi版ソフトウェアライセンスを2021年1月に販売開始予定です。

  • ※AWSは、Amazon Web Services, Inc. が提供するクラウドコンピューティングサービスです。
  • ※VMware ESXiは、VMware, Inc. が提供する仮想化プラットフォームです。

当社は2019年9月に、ハードウェア型ヤマハルーターの標準的な機能を搭載した仮想ルーター『vRX』のAWS版ソフトウェアライセンスを発売し、クラウドサービス上における柔軟なネットワーク構築と安定的な接続の実現で好評を得てきました。今回発売するVMware ESXi版ソフトウェアライセンスは、企業本社のサーバールームやデータセンター内の仮想マシンサーバー上でも仮想ルーター『vRX』の動作を実現します。ライセンスを買い足すだけで簡単にVPN接続数を拡張できるため、需要変動の大きいテレワーク用VPNを収容するセンタールーターに適しています。AWS版と同様に、VMware ESXi版ライセンスにも基本ライセンスとVPNオプションライセンスの2種類があります。また、無料でお試しいただけるトライアルライセンスを用意しており、購入前にVMware ESXi版『vRX』の機能をお試しいただけます。今後も、他のクラウドサービスや仮想化プラットフォームへの対応を順次検討してまいります。

『vRX』基本ライセンス

品名 品番 上限速度 ライセンス価格(税抜) 有効期間
ローカル仮想環境版vRX
基本ライセンス10Mbps 1年
vRX-1Y10M-VM 10M bit/s 16,500円 1年
ローカル仮想環境版vRX
基本ライセンス20Mbps 1年
vRX-1Y20M-VM 20M bit/s 20,000円 1年
ローカル仮想環境版vRX
基本ライセンス100Mbps 1年
vRX-1Y100M-VM 100M bit/s 62,000円 1年
ローカル仮想環境版vRX
基本ライセンス500Mbps 1年
vRX-1Y500M-VM 500M bit/s 186,000円 1年
ローカル仮想環境版vRX
基本ライセンス1Gbps 1年
vRX-1Y1G-VM 1G bit/s 300,000円 1年
ローカル仮想環境版vRX
基本ライセンス10Gbps 1年
vRX-1Y10G-VM 10G bit/s 2,000,000円 1年
  • ◎VMware ESXi版『vRX』はローカル仮想環境版vRX 基本ライセンスでご利用いただけます。
  • ◎基本ライセンスは、指定いただいた利用開始日からご利用が可能です。
  • ◎販売計画:ライセンス数(合計)700台分のライセンス/年

『vRX』VPNオプションライセンス

品名 品番 VPN対地数 ライセンス価格(税抜)
ローカル仮想環境版vRX
オプションライセンス VPN10対地
vRX-VPN10-VM 10対地 20,000円
ローカル仮想環境版vRX
オプションライセンスVPN100対地
vRX-VPN100-VM 100対地 188,000円
ローカル仮想環境版vRX
オプションライセンスVPN500対地
vRX-VPN500-VM 500対地 860,000円
ローカル仮想環境版vRX
オプションライセンスVPN1000対地
vRX-VPN1K-VM 1000対地 1,560,000円
  • ◎オプションライセンスの購入時には、別途基本ライセンスが必要です。
  • ◎VPNオプションライセンスには利用期間の制限がなく、基本ライセンスをご継続いただいた場合も、引き続きご利用いただけます。

『vRX』トライアルライセンス

品名 品番 ライセンス価格 有効期間
vRX基本ライセンス トライアル版 vRX-TR-B1 無料 最大20日間
vRXオプションライセンス VPNトライアル版 vRX-TR-V1 無料 vRX-TR-B1が有効な間
  • ◎トライアルライセンスは、Amazon Web Services(AWS)版『vRX』とVMware ESXi版『vRX』をそれぞれお試しいただけるよう、1回のユーザー登録につき1度ずつ配布します。
  • ◎トライアルライセンスの上限速度は10G bit/s、VPN対地数は100の予定です。

仮想環境上でも柔軟なネットワーク設計が可能

1.AWS環境に加えてVMware環境でもヤマハルーターによるVPN構築を実現

従来のハードウェア型ヤマハルーターと『vRX』を併用することで、オンプレミス(自社運用型)とクラウドのネットワーク同士をヤマハルーターだけで接続できます。また、コマンド体系が共通しているので、従来のハードウェア型ヤマハルーターで培った設定ノウハウを活かしたネットワーク構築が可能です。ヤマハルーター同士でオンプレミスとクラウドを接続することで、安定性が高いVPNの構築を実現します。

2.テレワークに最適なセンタールーターとしても利用可能

本社・データセンター内の仮想マシンサーバー上で『vRX』を動作させることで、高いスケーラビリティが必要なテレワーク用VPNの収容に最適なセンタールーターとして利用可能です。テレワークの導入で、在宅勤務者によるスマートフォンやPCからのリモートアクセスVPNの同時接続数が増加した場合、ハードウェアルーターを買い替えることなく、ライセンスを買い足すだけでVPN対地数を拡張することができます。

3.1台の仮想マシンサーバー上で多数の『vRX』を動作可能

1台の仮想マシンサーバー上で複数の『vRX』を動作させ、拠点や業務システムごとに専用の仮想ネットワークを構築することで、セキュリティー向上や運用負荷の軽減を実現します。また、個々の『vRX』に独立したルーティングテーブルを保持できる構成のため、拠点や業務システムごとに独立した経路制御を行うことも可能です。

4.ヤマハルーターの設定ノウハウを継承

既存ハードウェア型ヤマハルーターの大多数のコマンドをそのまま利用できます。

  • ※『vRX』では、一部サポートしない機能があります。
ヤマハ仮想ルーター上のshow config結果

ルーターを仮想化することのメリット

1.スケーラブルなスペック選定

『vRX』を動作させているマシンの性能次第で、速度やVPN対地数といったスペックを目的のネットワーク規模に応じて自由に拡張できます。マシン選定の際の目安となる性能指標は、発売に合わせて順次公開する予定です。

2.VMware vCenter Serverからの一元管理

『vRX』も、仮想化プラットフォーム上で1台の仮想マシンとして動作するので、VMware vCenter Serverから、他の仮想マシンと同様に一元管理することができます。

動作保証対象となる環境は以下の通りです。

ハイパーバイザー VMware ESXi 6.0 Update 3 以降 / 6.5 / 6.7
最新バージョンに順次対応する予定です。
CPU インテル Core プロセッサー(第2世代以降、AES-NI対応モデル)
または
AMD Ryzen / EPYC プロセッサー(Zen2マイクロアーキテクチャー以降、AES-NI対応モデル)
仮想CPU 2、3、5コア
メモリー 8GB以上
仮想メモリー 4GB、8GB
仮想ストレージ 16GB以上
仮想ネットワークアダプター 1 ~ 4個(VMXNET3
  • ※SR-IOV (Single Root I/O Virtualization) および DirectPath I/O には未対応。

発売開始時の仕様は以下の通りです。

仕様 最大値
LANインタフェース数 4
IPv4スループット 20 Gbit/s
IPsecスループット 2 Gbit/s
VPN対地数(IPsec) 6,000
VPN対地数(マルチポイントトンネル) 100
VPN対地数(L2TP/IPsec) 1,000
VPN対地数(L2TPv3/IPsec) 99
VPN対地数(最大設定可能数) 6,000
  • ※動作環境により、発揮できる性能が異なります。
  • ※必要なVPN対地数や速度に応じたライセンスの購入が必要です。
  • ※本スペックは発売時には変更される可能性があります。

『vRX』とのVPN接続の設定例は下記ウェブサイトにて随時公開します。
https://network.yamaha.com/
http://www.rtpro.yamaha.co.jp/

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