2017年10月20日

ベトナムで“日本型音楽教育”の普及を推進

当社およびYamaha Music Vietnam Co. Ltd.が
ベトナム教育訓練省と「器楽教育の普及」に関する覚書を締結

- ベトナム政府公認のもと、リコーダーやピアニカを使ったクラブ活動を展開 -

ヤマハ株式会社(以下、当社)および当社のベトナム社会主義共和国(以下ベトナム)における販売子会社であるYamaha Music Vietnam Co. Ltd.は、10月13日(金)に、ベトナム教育訓練省初等教育局と、ベトナムの小学校でリコーダーやピアニカを使ったクラブ活動を推進することに関する覚書を締結しました。覚書の調印は、日本国文部科学省および在ベトナム日本国大使館関係者の列席のもとベトナム教育訓練省(ハノイ)にて行われ、現地リコーダークラブ活動に取り組む小学生による演奏も披露されました。

ヤマハはこれまで総合楽器メーカーとして、楽器を実際に演奏して学ぶ「器楽教育」のメリットを世界各地の音楽教育現場に広めてきました。この経験をもとに2019年から学習指導要領改訂を控えるベトナムにおいても「器楽教育」の導入を推進する取り組みを2016年1月からスタートしています。これまでベトナムの25の小中学校でリコーダーやピアニカなどの楽器を演奏して楽しむクラブ活動を試験展開し、楽器・教材の提供や音楽教員の育成などを行ってきました。また、国立大学法人横浜国立大学(本部:神奈川県横浜市保土ケ谷区、学長:長谷部勇一)や株式会社教育芸術社(本社:東京都豊島区、代表取締役社長:市川かおり)の協力のもと、教員養成や教科書改訂なども推進しており、この取り組みは文部科学省が進めている「日本型教育の海外展開推進事業」(EDU-Portニッポン)の公認プロジェクトにも選定されています。

今回の覚書締結は、これまでの活動をより確実に推進するためのもので、2019年から改訂予定の学習指導要領への「器楽教育」導入と定着化に向けたモデルケースを各地で作り出すことを目指します。具体的には、当社およびYamaha Music Vietnam Co. Ltd.は、2017年10月から2020年9月の約3年間、ベトナムの10都市245校の小学校においてリコーダーとピアニカを活用したクラブ活動をベトナム教育訓練省の公認のもとで展開することが可能となりました。期間中、各小学校にリコーダーとピアニカを提供するほか、教員養成セミナーの実施や成果発表の場として音楽フェスティバルを開催することも予定しています。

当社およびYamaha Music Vietnam Co. Ltd.は今回の覚書締結を受け、ベトナムでの「器楽教育の導入と定着化」に向けた取り組みをより一層推進し、豊かな文化と新たな感動の創出に貢献していきます。

[ 画像 ] 調印式の様子 右:ベトナム教育訓初等教育局 局次長 Nguyen Duc Huu氏 左:Yamaha Music Vietnam Co. Ltd.社長 谷真琴
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調印式の様子
右:ベトナム教育訓初等教育局 局次長 Nguyen Duc Huu氏
左:Yamaha Music Vietnam Co. Ltd.社長 谷真琴
[ 画像 ] 現地で展開するリコーダークラブで学ぶ小学生による演奏
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現地で展開するリコーダークラブで学ぶ
小学生による演奏

Yamaha Corporation and Yamaha Vietnam Music Company Limited have promoted cooperation with Vietnam in the field of music education. I believe that this cooperation program will be implemented well, bringing benefits and efficiency to Vietnamese primary school students. Wish the educational cooperation between Vietnam and Japan more and more developed.

[参考訳]:ヤマハおよびYamaha Music Vietnam Co. Ltd.とベトナム教育訓練省は、これまでもベトナムの音楽教育の領域において協力を推進してきました。今回の協力プログラムも着実に実行され、ベトナムの小学校で学ぶ子どもたちに利益と効率をもたらすものと信じています。こうした協力が今後もさらに発展することを期待しています。

  • ※上記のコメントは、調印式のスピーチから抜粋したものです。参考訳は当社が作成したものですが、その完全性・正確性を保証するものではありません。

2014年のベトナム教育訓練省と日本文部科学省の覚書、2016年のフック首相・ニャ教育訓練大臣と馳文部科学大臣訪越時の会談、2017年6月フック首相来日、そして2018年には日越国交樹立45周年を迎えるなど、日本とベトナムの関係はますます重要になっています。そのような中、文部科学省や外務省そして関係機関が官民連携のもと両国対等な立場で教育協力を進めるための仕組み「EDU-Portニッポン」が昨年設立されました。ベトナムは今まさに学習指導要領改訂に取り組んでいます。日本としてもできる限りのサポートをしたいと考えていた中、日本の「器楽教育」のノウハウを横浜国立大学とも連携して提供しようというヤマハの取り組みをその公認プロジェクトとして選定しました。今回の覚書によって、これまで同社が推進してきたリコーダーやピアニカを活用したクラブ活動の取り組みがさらに全国規模で広がっていくことに期待しています。

ヤマハは「感動を・ともに・創る」というコーポレートスローガンのもと、世界中の人々に良い楽器を届けようと日々活動を続けています。ヤマハの存在を支えているのは音楽を楽しむ方や教える方の情熱や感動です。私は一昨年、リコーダーを広めようとする熱心なベトナムの音楽教育者に出会いました。その情熱が、リコーダーを学ぶ生徒やその両親そして地域コミュニティへと広がっていく様はまさに感動が生まれ育まれていく過程そのものでした。今回の調印によってこうした感動の輪をさらに広げ、より多くの子どもたちが楽器演奏を楽しみ、より豊かな文化を創ることに貢献できるものと確信しています。ベトナム教育訓練省の方をはじめ今回の調印にあたってご尽力いただいた全ての方々に感謝しています。

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