2016年05月25日
ネットボランチシリーズのラインナップ拡充
小型ONU*1、無線WAN*2通信にも対応した次世代ルーター登場
ヤマハ LTEアクセスVoIPルーター 『NVR700W』
― 2016年7月発売開始 ―
ヤマハ ギガアクセスVoIPルーター 『NVR510』
― 2016年9月発売開始 ―
ヤマハ株式会社は、ネットボランチシリーズ製品の新ラインナップとして、小型ONUに対応したNVR510と、小型ONUに加え内蔵無線WAN通信機能やIPsecにも対応したNVR700Wの2機種を発売いたします。
- *1 東日本電信電話株式会社の提供する光回線終端装置。
- *2 携帯電話通信網を使用したデータ通信。
価格と発売時期
本体
品名 | 品番 | 本体価格 | 発売時期 |
---|---|---|---|
LTEアクセスVoIPルーター | NVR700W | 118,000円(税抜) | 7月 |
ギガアクセスVoIPルーター | NVR510 | 49,800円(税抜) | 9月 |
- ◎販売計画:NVR700W/NVR510(合計) 60,000台/年
関連オプション
品名 | 品番 | 本体価格 | 発売時期 |
---|---|---|---|
延長アンテナ(NVR700W専用) | YANT-W25 | 9,800円(税抜) | 11月予定 |
ラックマウントキット | YMO-RACK1U | 18,000円(税抜) | 発売中 |
RJ-45コンソールケーブル | YRC-RJ45C | 4,800円(税抜) | 発売中 |
- ◎販売計画:YANT-W25 2,000本/年
製品の概要
ヤマハ株式会社が、1995年にルーター市場に参入して以来、その製品群は中小規模ネットワーク・SOHOを中心に、多くの企業に導入いただいております。また、2011年2月にスイッチ市場に、2013年3月に無線LANアクセスポイント市場に参入し、2016年1月末にネットワーク機器累計出荷台数300万台を達成しております。
2010年10月に発売を開始したNVR500は、ブロードバンド回線からISDN等にも対応し、加えて各種の音声通話機能を搭載した中小規模ネットワーク向けのオールインワンルーターとしてご好評をいただいております。
今回発売するネットボランチシリーズの新製品2機種は、NVR500でご好評いただいているVoIP機能を継承し、ISDNマイグレーションを見据え、今後主流となる小型ONUインターフェースや、内蔵無線WANを搭載するなど、搭載インターフェースを一新しております。
小型ONUを利用することで、ISDN回線から光回線への移行に際し、光回線を直接収容することができ、1台でネットワーク環境を構築するなど、省スペース化や省電力化を実現します。
また、NVR700Wでは、無線WANインターフェースを内蔵、より安定した無線WAN通信を実現しています。回線バックアップ等の使い方のみならず、IoT時代を見据えた無線WAN回線の主回線利用まで、様々なネットワーク環境を実現します。
主な特長
1. 小型ONU対応 [NVR700W/NVR510共通]
NVR700W/NVR510は、本体のONUポートに小型ONUを装着することで、別途据置型ONUやVoIPアダプター等を接続することなく、1台で光回線へ接続できます。これにより、省スペース化と省電力化を実現します。
![[ 画像 ] 図1:小型ONUによる省スペース化](images/1605250103.jpg)
- ※小型ONUは東日本電信電話株式会社の提供する光回線終端装置のことです。
- ※小型ONUは本製品には付属していません。
2. 多彩なVoIP機能 [NVR700W/NVR510共通]
NVR700W/NVR510は、いずれも多彩なVoIP機能に対応しています。ネットボランチ電話番号を利用したインターネット電話機能や、機器単体でも実現可能な内線VoIPの利用に加え、外部サービスとの連携も実現可能です。東日本電信電話株式会社/西日本電信電話株式会社の提供するフレッツ光ネクストの「ひかり電話」や、楽天コミュニケーションズ株式会社の提供するVoIPサービス等にも対応しています。
- ※外部サービスへの対応状況は、順次技術情報(RTpro)サイトにて公開いたします。
技術情報(RTpro)サイト http://www.rtpro.yamaha.co.jp/
3. 無線WAN機能内蔵 [NVR700W]
NVR700Wは、本体に無線WAN機能を内蔵していますので、別途USB接続型データ通信端末を用意することなく3G/LTE携帯電話通信網が利用できます。株式会社NTTドコモおよびMVNO事業者のSIMカードを装着することで、様々な接続サービスをご利用いただけます。また、LTEでは4バンドに対応しているため、幅広いサービスエリアで高速通信が可能です。
内蔵無線WAN通信機能は、有線回線の代替えに無線WAN環境をお考えの方や、有線回線未提供エリア、さらには仮設店舗など短期間の通信環境を必要とされる方にも最適です。無線WAN回線を主回線としてご利用のシーンはもちろん、有線回線からの自動バックアップ機能にも対応しておりますので、有線回線の万一のトラブル時に自動的に切り替えてご利用いただくようなシーンにも対応可能です。
- ※動作確認済みSIMカードは、順次技術情報(RTpro)サイトにて公開いたします。
4. IPsec等のRTXシリーズ各機能を搭載 [NVR700W]
NVR700Wでは、IPsecなどのVPN機能、OSPFやBGP等の各種のダイナミックルーティングプロトコルなど、これまでRTXシリーズのみで対応していたエンタープライズ機能にも対応いたします。これにより、より多様な拠点ネットワーク環境に1台で対応できます。
- ※NVR510は、IPsec等には対応していません。
5. 充実したGUI [NVR700W/NVR510]
NVR700W/NVR510では、RTX1210で好評をいただいているGUIを搭載しております。NVR700Wに実装された無線WAN機能やNVR700W/NVR510の特徴である電話機能なども、GUIから設定・管理することができます。GUIの利便性はさらに向上し、ダッシュボード機能のガジェットには、新たにプロバイダー接続履歴と通信履歴を追加、加えて「LANマップ」を使ったヤマハスイッチ『SWXシリーズ』やヤマハ無線LANアクセスポイント『WLXシリーズ』などのネットワーク機器連携による「LANの見える化」に対応しました。
![[ 画像 ] 図2:NVR700Wのダッシュボード画面](images/1605250104.jpg)
6. 基本性能の向上 [NVR700W/NVR510]
NVR700W/NVR510では、現行モデルのNVR500に比べ、大幅な性能向上を実現しております。LAN間でのスループットは1Gbit/sから2Gbit/sへ、IPsecに対応したNVR700Wでは、IPsec利用環境でも700Mbit/sのスループットを実現しています。また、NATセッション数は4,096から65,534へと大幅に向上し、近年のWebアプリケーションに見られるセッション数の増加にも対応しております。
また、多様な環境でのご利用を想定し、対応環境温度の上限も40℃から45℃へ向上しております。
主な仕様
品番 | NVR700W | NVR510 |
---|---|---|
希望小売価格(税抜) | 118,000円 | 49,800円 |
JANコード | 49 57812 60146 7 | 49 57812 60145 0 |
LANポート | 4ポートL2スイッチ (10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T、ストレート/クロス自動判別) |
|
WANポート | 1ポート(ONUポートと排他) (10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T、ストレート/クロス自動判別) |
|
ONUポート | 1ポート(WANポートと排他) | |
内蔵無線WAN | 通信方式:LTE/3G(W-CDMA) アンテナ数:2 通信速度: LTE:下り最大150Mbit/s、上り最大50Mbit/s 3G:下り最大14Mbit/s、上り最大5Mbit/s 対応周波数帯: LTE:Band1、3、19、21 3G:Band1、6、19 対応キャリア:NTTドコモ(※1) |
- |
TELポート | 2ポート(PB/DP自動判別) | |
SIMカードスロット | 1スロット 標準SIM(mini-SIM)のみ対応 | - |
microSDスロット | 1スロット(SDHC対応) | |
USBポート | 1ポート(USB2.0 Type-A、給電電流:最大500mA、USBメモリ/USB型データ通信端末に対応) (※2) | |
コンソールポート | 1ポート(RJ-45、9,600/19,200/38,400/57,600/115,200bit/s) (※3) | |
Flash ROM | 64MB(ファームウェア:2組、コンフィグ:5組/履歴機能あり) | 32MB(ファームウェア:1組、コンフィグ:5組/履歴機能あり) |
RAM | 256MB | |
内蔵L2スイッチ機能 | ポート分離、LAN分割(ポートベースVLAN)、ポートミラーリング | - |
タグVLAN (IEEE802.1Q) | LANごとに32ID | |
対応回線及びサービス網(※4) | FTTH(光ファイバー)、ADSL、CATV、ATM回線、IP-VPN網、広域イーサネット網、携帯電話網、フレッツ・サービス、IPv6PPPoE/IPoE(フレッツ光ネクスト回線)、データコネクト(フレッツ光ネクスト回線) | |
IPルーティングプロトコル | RIP、RIP2、OSPF、BGP4(EBGP、IBGP) | RIP、RIP2 |
IPv6ルーティングプロトコル | RIPng、OSPFv3 | RIPng |
スループット | 最大2.0Gbit/s (※5) | |
IPsecスループット | 700Mbit/s (※6) | - |
VPN対地数 | 6 | 4 |
VPN機能 | IPsec(VPN機能:NATトラバーサル、XAUTH)+AES128/256、3DES、DES(暗号機能:ハードウェア処理)、+IKE/IKEv2(メインモード、アグレッシブモード)、PPTP(VPN機能)+RC4(暗号機能) (※7)、L2TP/IPsec、L2TPv3、L2TPv3/IPsec、IPIPトンネル | PPTP(VPN機能)+RC4(暗号機能) (※7)、IPIPトンネル |
NATセッション数 | 65,534(ポートセービングIPマスカレード機能搭載) | |
動的フィルター・セッション数 | 65,534 | |
QoS機能 | 優先制御、帯域制御(Dynamic Traffic Control)、Dynamic Class Control、VPN QoS (※8)、帯域検出機能、負荷通知機能、ToS→CoS変換 | 優先制御、帯域検出機能、負荷通知機能 |
バックアップ機能 | VRRP、フローティングスタティック、ネットワーク/Tunnel バックアップ機能によりVPN/イーサネット・無線WANにバックアップ、バックアップメール通知 |
- |
IP keepalive対地数 | 100 (※9) | |
LAN管理 | L2MSコントローラー(SWXシリーズ、WLXシリーズに対応) (※10) 、VLAN一括設定、スナップショット機能、LANケーブル二重化、LANマップ、一覧マップ | |
SIP同時接続数 | 6 | |
電話機能 | ひかり電話(フレッツ光ネクスト)(※11)、FUSION IP-Phone、VoIP(IP電話/インターネット電話)対応、エコーキャンセラー、ジッターバッファ自動調整機能、PLC機能、音声コーデック(G.711)(※12)、VoIP発信確定音、カスケード接続 (※13) 、ナンバー・ディスプレイ (※14) 、なりわけ (※14)、PB/モデムダイヤルイン (※15)、FAX無鳴動着信 (※15)、電話番号ルーティング機能 (※16)、内線通話、話中着信 (※17) | |
状態表示ランプ | 前面:11(STATUS、LAN、WAN/ONU、3G/LTE、アンテナ×4、microSD、USB、ON)、 背面:5(LAN[LINK×4]、WAN×1) |
前面:6(STATUS、LAN、WAN/ONU、microSD、USB、ON)、 背面:5(LAN[LINK×4]、WAN×1) |
動作環境条件 | 周囲温度0〜45℃、周囲湿度15〜80%(結露しないこと) (※18) | |
電源 | AC100V (50/60Hz)、電源アダプター、アース端子、電源スイッチ、電源スイッチガード | |
最大消費電力(皮相電力)、 最大消費電流、発熱量 |
16.4W (30VA)、0.30A、59.1kJ/h | 12.5W (24VA)、0.24A、45.1kJ/h |
省エネ機能 | 未使用LAN/TELポートのシャットダウン、microSDスロット/USBポート停止 | |
筐体 | プラスチック筐体、冷却ファン:1基 | プラスチック筐体、ファンレス |
電波障害規格、 環境負荷物質管理 |
VCCIクラスA、RoHS対応 | |
外形寸法 | 220 (W)×41 (H)×161.9 (D)mm (突起部含む (アンテナ部分を除く)) 縦置き/横置き可能 (※19) |
220 (W)×41 (H)×161.9 (D)mm (突起部含む) 縦置き/横置き可能 (※19) |
質量 | 700g (付属品含まず) | 650g (付属品含まず) |
付属品 | 電源アダプター(P12V2.0A-HT)、縦置きスタンド、外部アンテナ(2本)、アンテナ端子保護キャップ(2個)、ONUポートダストカバー、冊子(取扱説明書(保証書含む))、CD-ROM (1枚[PDF] 取扱説明書・コマンドリファレンス・困ったときは・Web GUI マニュアル・操作マニュアル・[ソフトウェア]RT‐FileGuard、MD5SUM) (※20) | 電源アダプター(P12V2.0A-HT)、縦置きスタンド、ONUポートダストカバー、冊子 (取扱説明書(保証書含む))、CD-ROM(1枚[PDF] 取扱説明書・コマンドリファレンス・困ったときは・Web GUI マニュアル・操作マニュアル・[ソフトウェア]RT‐FileGuard、MD5SUM)(※20) |
- (※1) 動作確認済みSIMカードは、技術情報(RTpro)サイトにて公開します。
- (※2) 全てのUSBメモリの動作を保証するものではありません。USBハブは利用できません。最新の対応USB接続型データ通信端末は技術情報(RTpro)サイトにて公開します。
- (※3) 別売りの RJ-45 コンソールケーブル「YRC-RJ45C」をご使用ください。
- (※4) ADSL、CATV、FTTH(光ファイバー)等の回線との接続には、別途ADSLモデム、ケーブルモデムまたはメディアコンバーターが必要です。ATM 回線との接続には、ATM-TAが別途必要です。また、複数のパソコンでの使用を認めていないプロバイダーもありますので、 契約内容をご確認ください。
- (※5) スループット値は、RFC2544に準じた測定値(NATなし、フィルターなし、双方向)です。
- (※6) AES+SHA1利用時のSmartBitsによる、出荷バージョンでの測定値(双方向)です。
- (※7) 本製品は、RSA Security Inc.のRSA(R)BSAFE(TM)ソフトウェアを搭載しております。 RC4およびBSAFEはRSA Security Inc.の米国およびその他の国における登録商標です。
- (※8) IPsecトンネル内でQoSを適用する機能です。
- (※9) VPNやネットワークバックアップ機能などを併用せず、IP keepalive機能を監視に利用する場合の対地数です。
- (※10) L2MS(Layer2 Management Service)は、ヤマハネットワーク機器をレイヤー2レベルで管理する機能です。
- (※11) ひかり電話のビジネスタイプには対応していません。
- (※12) VoIPでのFAXは動作保証対象外となります。
- (※13) 親機としてNVR700W・NVR510の使用が可能です。子機としてNVR700W・NVR510・NVR500のみが使用可能です。
- (※14) ナンバー・ディスプレイサービスの契約が必要です。
- (※15) PB/モデムダイヤルイン、FAX無鳴動着信機能を利用する場合は、追加番号の契約が必要です。
- (※16) ひかり電話網に迂回した場合、ひかり電話回線の課金が発生します。
- (※17) 話中着信するのは、通話時のみです。
- (※18) 小型ONU搭載時の動作環境条件は、技術情報(RTpro)サイトにて公開します。
- (※19) 横置きの場合は、スタンドを取り外して、ラベル貼付面(突起が付いている面)を下にしてください。 重ね置きはできません。また通風口は絶対に塞がないで下さい。
- (※20) RT-FileGuardはConfigやSYSLOGなどのファイルをPC上で暗号化/復号するためのユーティリティーソフトです。
- *LTEアクセスVoIPルーター『NVR700W』およびギガアクセスVoIPルーター『NVR510』は、2016年6月8日(水)~10日(金)に幕張メッセで行われる「Interop Tokyo 2016」 (http://www.interop.jp/2016/)に展示します。
詳しい情報は、弊社ホームページ(http://jp.yamaha.com/products/network/)に掲載する予定です。
- ※2016年5月現在の情報です。仕様および機能の名称は、予告なく変更することがあります。
- ※文中の商品名・社名等は、当社や各社の商標または登録商標です。
- ※このニュースリリースに掲載されている製品情報や問い合わせ先などは、発表日現在の情報です。
発表日以降に変更される場合もありますので、あらかじめご了承ください。