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読売新聞│配信日:2020年2月3日│配信テーマ:洋楽  

第62回グラミー賞 受賞予想 新星2人に熱視線


 ◇週刊エンタメ
 米国音楽界最高の栄誉とされる第62回グラミー賞の授賞式が26日(日本時間27日)、ロサンゼルスで行われる。今回は新人女性歌手のビリー・アイリッシュとリゾの2人が、主要4部門全てにノミネートされた。ジャズ部門では、作曲家の挾間(はざま)美帆が候補に入っているのもうれしい話題だ。新鋭が旋風を巻き起こしそうな今回の見所をまとめ、賞の行方を予想した。(清川仁、桜井学)
 グラミー賞の主要4部門とは、年間の「最優秀レコード」「最優秀アルバム」「最優秀楽曲」と「最優秀新人」だ。「楽曲」賞は作詞、作曲者に与えられる。今回のように4部門全てにノミネートされたアーティストが2組もいるのは史上初めて。これまでに4部門を独占したのは、第23回(1981年)の米シンガー・ソングライター、クリストファー・クロス、ただ1人。
 それほどの難関だけに、2人の候補者に話題が集中している。アイリッシュは先月18歳になったばかり。低音を強調した陰鬱(いんうつ)なムードの曲が刺激的だ。リゾは、ふくよかな容姿を前向きにアピールする歌詞やミュージックビデオ(MV)が話題を集め、今回最多の8部門にノミネートされている。また、レディー・ガガら日本でも知名度が高い面々も4部門の候補に名を連ねる。
 一方、ジャズ作曲家の挾間は「最優秀ラージ・ジャズ・アンサンブル・アルバム」部門にノミネートされている。ニューヨークを拠点に活躍し、クラシックの素養を背景に複雑なリズムを駆使した音楽性を示す。対象作は2018年に発表したアルバム「ダンサー・イン・ノーホエア」。ノミネートに対し、「純粋に面白いと思ってやったことが認められてうれしい」と語っている。
 
 ◆世代交代 色濃く 大友博さんと予想 
 長年、グラミー賞を取材してきた音楽評論家の大友博氏と主要4部門の結果を予想してみた。
           ◇
 アイリッシュとリゾの下馬評が、やはり高いようだ。「顔ぶれを見るとアイリッシュをはじめ、H.E.R.、ラッパーのリル・ナズ・Xと若手が台頭している。大御所のロックバンドなどはおらず、世代交代が進んだ印象だ」と大友氏。
 最優秀レコード部門は全米チャートで19週連続1位になった「オールド・タウン・ロード」を大友氏は本命に。カントリー歌手のビリー・レイ・サイラスが参加しており、「ジャンルや年齢を超えた共演で、意外性があった」。アルバムは統一感のあるラナ・デル・レイの作品、楽曲は「ハード・プレイス」、新人はアイリッシュと大友氏は予想する。本紙はアイリッシュを軸に考えた。

読売新聞2020年1月25日読売新聞記事(1版)掲載 執筆記者:桜井学

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