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読売新聞│配信日:2019年5月13日│配信テーマ:Jポップ  

「僕らのポプコンエイジ」に出演 Chage アマに戻れるステージ


 1969年から86年まで続いた音楽コンクール「ポピュラーソングコンテスト」(ポプコン)から世に出たミュージシャンが集うコンサート「僕らのポプコンエイジ」が5月18日、東京・三軒茶屋の昭和女子大学人見記念講堂で開かれる。ポプコン出身のChageが思い出を語った。(鶴田裕介)
 中島みゆきの「時代」、小坂明子の「あなた」——。数え切れないほどの名曲がポプコンから生まれた。「高校野球の音楽版みたいな感じ。各地区から上がってきた人たちが『つま恋』に集まって決勝をやる。当時音楽をやっていた人たちは、みんなそう思っていたと思います」。「つま恋」とは、74年から会場となった静岡県掛川市の複合レジャー施設のこと。当時はまさに“音楽の甲子園”だった。
 ASKAとともに「チャゲ&飛鳥」として78年の第16回ポプコンは「流恋情歌(るれんじょうか)」、79年の第17回では「ひとり咲き」で連続入賞。デビューにつながった。しかし元々、ChageとASKAは別々に福岡大会に出場していた。
 「ヤマハのディレクターに『どうせなら2人で歌えば?』って勧められ、チャゲ&飛鳥として出るようになった」。同じ大学ではあったが別々に活動していた2人。「ユニゾンで歌っても、ハモっても気持ちいい。(ポプコンは)男2人で歌う面白さを教えてくれた」と語る。
 自らにとっても岐路となった。実家は天ぷら屋で、大学で留年したのを機に親から店を継ぐよう求められていたのだ。ところが、思い出にと出演した福岡大会でグランプリを受賞。「忘れもしない。ロビーの赤電話でおやじに電話して『ゴメン、継げんね』って。地区大会でグランプリを取っただけなのに、天下を取ったつもり。ポプコンがなかったら、間違いなく今でも天ぷら揚げてます」と笑う。
 「僕らのポプコンエイジ」は2016年に始まり、今年で4回目。Chageのほか、クリスタルキングのムッシュ吉崎、辛島美登里らが出演する。コンサートの空気は独特。「僕たち、プロとして頑張ってるんですけど、ステージに立つと、匂いや景色でアマチュアに戻れちゃう」
 出演者のファンはもちろん、当時、つま恋を目指した“元音楽少年・少女”も集う。「終わったあと、押し入れを開けて奥の方からギターケースを取り出してみたりしてるんじゃないかな。俺がもし福岡の天ぷら屋だったら、昔の歌本引っ張り出してギター弾くのかな、と思っちゃいますね」
 大阪でも6月2日、岸和田市立浪切ホールで開催。出演者は東京と一部異なる。

読売新聞2019年4月25日読売新聞記事(1版)掲載 執筆記者:鶴田裕介

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