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読売新聞│配信日:2018年8月6日│配信テーマ:Jポップ  

デビュー35周年 藤井フミヤ ベスト盤 ソロの歩み 100曲で回顧


 藤井フミヤがデビュー35周年記念ベストアルバム「FUMIYA FUJII ANNIVERSARY BEST “25/35”」を出した。ファン投票の結果をもとに選んだ100曲を収録。リリースに合わせ、ソロ歌手としての歩みを振り返ってもらった。(桜井学)
 チェッカーズの一員として1983年にデビュー。ヒット曲を連発したがグループは92年に解散。93年にソロで出したシングル「TRUE LOVE」がミリオンセラーとなった。今回のベスト盤は、それ以降の曲で構成。ポニーキャニオン盤(L盤)とソニー・ミュージックダイレクト盤(R盤)の2種類があり、それぞれ50曲ずつを収めた。
 チェッカーズからソロに転じた時、音楽性も変化したという。チェッカーズの楽曲に影響を与えていたのは、1950年代の洋楽で、ポップス歌手のポール・アンカらの作品に触発されている。「その辺のテイストを(作曲家の)芹澤廣明(せりざわひろあき)さんが僕らにぶつけてきた。そして歌謡曲チックにできあがった」
 ソロ活動を始める頃になると、ドゥービー・ブラザーズやイーグルスといったアメリカンロックが好きになった。「青い空、地平線みたいな感じの、いってみればフォークロックで、カントリーっぽいものも聴くようになった」。素朴で土のにおいのするような音に引かれていた。
 大ヒットした「TRUE LOVE」も、フォークロックの感覚を取り入れた落ち着いた曲。あるフォーク歌手から「よくあの曲で1位を取ったな。えらい!」と声をかけられたそうだ。当時はきらびやかなポップソングがチャートをにぎわしており、この曲は少し異質だったのだ。
 今回のファン投票1位は「ALIVE」(97年)だった。「スタジアムでロック歌手が歌うような曲を作ってみようと。気恥ずかしくなるくらい熱い感じの歌詞を書いた」。2位の「映画みたいに」(98年)は叙情的で、ドライブデートをする男女を描いた。「こういう経験がみんなあるのかもしれない。ドライブって、大体海を目指すじゃないですか。僕も東京に来て車を初めて持った時、やっぱり湘南に行きました」。曲調こそ違え、ともにしっかりと歌詞が伝わり、美しいイメージを生み出す。
 35周年記念ツアーは9月22日、有楽町の東京国際フォーラムから。「チェッカーズ、ソロ、(弟の尚之と組んだ)F‐BLOODと全部やります」。(電)0570・550・799。

読売新聞2018年7月26日読売新聞記事(1版)掲載 執筆記者:桜井学

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