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読売新聞│配信日:2018年8月6日│配信テーマ:その他  

[SCENE]堂本光一さん・井上芳雄さん共演「ナイツ・テイル—騎士物語—」


 ◇堂本光一さん・井上芳雄さん共演 「ナイツ・テイル—騎士物語—」開幕
 ◆「自分たちがオリジナル」
 堂本光一さん、井上芳雄さんという演劇界のトップスター同士が初共演するミュージカル「ナイツ・テイル—騎士物語—」が7月27日、東京・有楽町の帝国劇場で開幕した。脚本・演出のジョン・ケアードさんをはじめ、高名な外国人スタッフが集結して作り上げられた世界初演作。28日の記者会見に登場したキャストは、充実の舞台を完成させた達成感であふれており、作品が海外で演じられることへの期待も語られた。(清川仁)
 脚本は、シェークスピアとジョン・フレッチャーの共作「二人の貴公子」などが原作で、堂本さん、井上さん共演のための書き下ろし。序盤から、そろい踏みの場面が惜しげもなく披露された。並び立つだけでも華々しく舞台を彩る2人が、共に闘い、共に語らい、極上のハーモニーを奏でる。殺陣やダンスでは堂本さんが抜群の表現力を見せつけ、歌では井上さんが存在感を発揮した。
 高尚な舞台という先入観がいい意味で裏切られたのが、敵国との戦争に敗れた2人が獄中にいる場面。一緒ならば捕虜でも幸せと言わんばかりに、能天気に酒を酌み交わす。自由を奪う鉄の手かせも、カチャカチャと陽気なリズムを刻む。舞台上からあふれる多幸感は、2人の個人的な信頼感と絆、共演の喜びと相まって増幅。一転、いがみ合う場面でも、テンポの良いせりふの応酬で笑わせた。
 28日の会見で、井上さんは「物語が進むにつれ、『あ、これ笑っていいんだ』『あの男2人はもしかしたらバカなんじゃない?』という空気がお客さんに浸透した」、堂本さんは「ジョンからは、間を空けずにせりふを次から次に言いなさい、だけどちゃんと言葉を伝えなさいと言われていた。難しい言葉が伝わるのか不安もあったが、ここまで笑ってくれるんだな」と手応えを語った。
 和太鼓や笛、三味線を取り入れた音楽、東洋の武将を想起させる装束など、日本発の作品であることの主張ものぞかせる。堂本さんは「自分たちが世界初演のオリジナルキャストとして作り上げてきた。海外の方々が演じられることがあるかもしれない」と期待。と、言いつつ「そうなったら和楽器奏者の方だけが(海外公演に)行くんだろうね」とこぼし、笑わせた。

読売新聞2018年8月 1日読売新聞記事(1版)掲載 執筆記者:清川仁

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