2022年3月期決算説明会 質疑応答

Q1:コスト増と価格転嫁の状況について、先期の実績と、今期の計画を教えてください。

22年3月期は、約120億程度のコスト増があり、うち半分強が価格転嫁できています。23年3月期は、さらに約50-60億円のコスト増があると見ており、前期からの持ち越し分を含め全て価格に転嫁する計画です。


Q2:楽器市場の需要動向を教えてください。巣籠需要が活発だったカテゴリーの反動減や、管楽器の需要回復の状況はいかがでしょうか。

ステイホーム需要の後で大きな反動減があるとは考えていません。受注残も多く、キャンセルなどもあまり発生していない状況から、依然として需要は強いと見ています。管楽器は、日本が苦戦していますが、それ以外の地域はアメリカを筆頭に回復していて、成長が見込めると考えています。


Q3:半導体調達難の影響について、前回から見方が変わっているようですが、変更の内容と背景を教えてください。

楽器は、ほぼ対応が終わり、今期はほとんど影響は出ないと考えています。一方、音響機器は、影響は上期までとみていましたが、新たに調達が困難になっている部品が増えており、影響は今期いっぱい、部品によっては来上期まで残ると想定しています。見込みに対して改善した部品もあれば、新たにベンダーから納入ができないと連絡があった部品もあり、見通しを修正しています。特に通信用のLSIがタイトになっており、ここは設計変更も難しく、影響が継続しています。


Q4:楽器は木材を使ったものが多いと思いますが、コロナ影響に加え、ロシア産木材の輸出が困難になるなど、ウッドショックの影響は出ていないのでしょうか?

影響は出始めています。スプルース材という針葉樹には、カナダ産、アメリカ産、ロシア産、ヨーロッパ産などがありますが、ロシア産については調達が厳しくなると見ています。カナダ産なども伐採が減ってきているため、順次ヨーロッパ産に切り替えるなどの対策をしています。ただ、いずれも今期はまだ在庫があるため影響は軽微で、来期に向けて対策を講じているところです。