2015年3月期 第2四半期 決算説明会 質疑応答

Q1 : 電子部品事業の通期利益の見通しが0→▲15億円となった要因は何でしょうか?

A1 : 電子部品事業全体の売上減少、特にアミューズメント用画像チップの売り上げが大きく計画を下回る見通しになったことが主な要因です。


Q2 : 電子部品事業について、来期以降どのようにトップラインを伸ばしていくのでしょうか?
また、このファブレス化により、損益分岐点をどの程度引き下げられると考えているのでしょうか?

A2 : 現在開発中の画像チップが売り上げに寄与すると考えています。また、半導体チップのみならずモジュール関係の売り上げも伸ばしていく予定です。特に音を出すためのスピーカーモジュール等、サウンド領域の商品によりトップラインを伸ばしていきます。
損益分岐点については、色々な考え方がありますが、このファブレス化により約120億円程度まで下がると想定しています。


Q3 : 電子楽器好調の要因を説明してください。
今期はエレクトーン等の新商品効果もあると思いますが、そういった新商品効果がなくなる来期も増収増益は見込めるのでしょうか?

A3 : 電子楽器にはエレクトーン、デジタルピアノ、ポータブルピアノがあります。
今期、新商品を発売したエレクトーンは、確かに来期以降は漸減していくと考えていますが、グローバルにみればエレクトーン以上に伸びているデジタルピアノやポータブルピアノの好調が継続し、エレクトーンの漸減分をカバーし、増収を見込めると思います。


Q4 : 今期AV機器事業が非常に低調ですが、今後についてどのようにお考えでしょうか?
この事業は他の事業とシナジーがあるのでしょうか?
この事業を続けていく意義を説明していただけますか。

A4 : AV機器は、音を扱う商品であり、業務用音響機器や楽器等と技術的に親和性があります。今後は、楽器や業務用音響機器との接続、連携も意識して、よりお客様に満足していただける商品を提案していきたいと考えています。


Q5 : 電子部品事業の損益改善について15億円の改善との説明がありましたが、今期の▲15億円に対して、来期は±0になるということでしょうか?

A5 : 今回の構造改革に伴う固定費削減で15億円の改善、それに加えて、研究開発費減等で10億円程度の改善を見込んでいるので、トータルすると約25億円の改善を見込んでいます。


Q6 : 電子楽器の上期実績が前年比114%なのに対し、下期の見込みが前年比104%と低くなっている特別の理由はあるのでしょうか?

A6 : 前期下期は、ポータブルキーボードの新商品(TYROS)の市場導入により売り上げが伸びましたが、今期は2年目ということで、前期から比べて売り上げを低めに見込んでいることと、欧州の市場の先行きが不透明なこと、電子ピアノの伸びがやや落ち着くであろうこと等を想定してこういった見込みとしました。


Q7 : スライド5の営業利益増減要因の「前回予想との比較」を見ると上期実績では販管費減が27億円ですが、スライド14の通期見込みをみると22億円になっています。下期に販管費を積み増す特別な理由があるのでしょうか?

A7 : 上期に発生を予想していた販管費が下期に後ろ倒しになった部分があると見込んでいますが、売り上げの状況等を勘案し、当初の販管費計画より削減することに変わりはなく、下期に特別な理由があるとは考えておりません。


Q8 : スライド31の四半期毎の売上推移の資料で、楽器は2Qから3Qにかけて売り上げは伸びているのに利益は下がっているのはどういう理由でしょうか?

A8 : 年末に最大の需要期があるため、例年のトレンドとして、販促費や在庫に関わる費用が上期に比べて3Q, 4Qに増える傾向があるので、今回も同様の想定をしています。特別な要因を想定しているわけではありません。


Q9 : スライド31の四半期毎の売上推移の資料で、その他の事業の4Qの利益が上がっている理由を教えていただけますか?

A9 : FA機器の売上増が4Qに見込めること、ゴルフも4Qに売上増が見込めること等により、4Qに利益が出ると想定しています。


Q10 : 電子部品の売り上げが3Qに30億円に落ちた後に4Qに40億円に上がる理由を説明してください。

A10 : 期初アミューズメントの回復は2Qになると想定していましたが、前回3Qまで遅れるとご説明しました。しかしながら、アミューズメントの状況に厳しさが続き、今回それが4Qにずれ込むであろうと見込みを修正いたしました。


Q11 : ニュースリリースによると、半導体生産子会社の譲渡の時期は来年の10月ということですが、今回の構造改革の損益改善効果が来期の期初から出るような説明があったように思います。そのあたりの状況のご説明をお願いします。

A11 : 譲渡が来期期初ではなく半年先になったのは、現在の商品の供給のために6月まで作りだめをするということと、譲渡先会社のご要望によりレイアウト等の変更後に引き渡しをする予定になっていることが理由です。この期間に発生する操業損は、譲渡に関わる費用として今期の構造改革費用に含めているので、損益改善効果は来期期初より見込めると考えております。


Q12 : 楽器ハードの収益性は1Qから2Qにかけて上がったのでしょうか?
その理由も含めてご説明をお願いします。

A12 : 1Qから2Qにかけて利益率は上がっています。
例年のことですが、1Qより2Qの方が工場稼働が上がることが第一の要因です。今期はそれに加えて、為替が円安に進んだこと、中計でも目標を定めたコストダウンが順調に進捗したこと等が主な要因です。


Q13 : スライド14の通期営業利益増減要因の中の製造原価改善が36億円となっていますが、これは想定通りに進捗していると考えてよいのでしょうか?

A13 : 中期経営計画で150億円のコストダウン、海外工場の労務費高騰などのコストアップ分を吸収し、ネットで70億円の原価改善を計画していますが、ほぼ計画通り進捗していると考えています。


Q14 : 10月を終えて、直近の楽器の地域別の状況はいかがでしょうか?

A14 : 出荷ベースで言えば、多少地域毎に跛行性があり、北米は順調、2Q末に出荷が進んだ欧州や中国はやや弱含みに進捗、といった部分もありますが、市況自体についてはこれまでの想定から大きくは変わっていないと認識しています。


Q15 : 今回の半導体事業についての決定を機に、今後の事業、経営の方向性もしくはお金の使い道が変わる、ということはあるのでしょうか?

A15 : 基本的には、これまでの方向性が大きく変わるということはありません。