中間期決算説明会 質疑応答

Q1 : 2Qで、売上高が当初予想に対し43億円減収となりましたが、一方、中間期末在庫が100億円も増加しています。この関係について説明してほしい。

A1 : 期首の在庫高が当初予想の見込みよりも高かったことに加え、売上高の見誤りによる生産増により在庫が増加しました。尚、為替レート変化による円換算への読み替えによる在庫の増加も30億円発生しています。


Q2 : 在庫が増加している時点で具体的な指示をされましたか。きちんとした在庫管理ができていないのは何故ですか。

A2 : 在庫管理の指示を出しましたが、海外現地法人を中心に、強気な売上計画が、結果として在庫増を引き起こしました。今後、顧客ニーズを見ながら、SCMを強化し、更に在庫管理を強化していきます。また、社内に、在庫削減のプロジェクトを組織化して、旧モデルの不動在庫と新製品とを仕分けし、在庫の見直しを進めています。


Q3 : 下期で、楽器の営業利益が対前年同期約60億円増益の予想となっていますが、改善の内容について教えてください。

A3 : 在庫調整のための減産による減益影響も発生しますが、新製品効果を含めた増収に伴う売上総利益の改善、スタッフ部門の販売管理費削減により、対前年同期大幅な増益を達成したいと考えています。


Q4 : 中期経営計画の中間点を過ぎましたが、楽器事業は大幅な未達となっています。現時点で、進捗状況をどう評価をしていますか。

A4 : 数値目標のハードルは高いですが、目標達成に向け、引き続き施策の遂行を着実に進めていくことに変わりはありません。中期経営計画の枠組みとして、(1)楽器、AV・ITの収益力強化による高収益構造の持続、(2)ヤマハならではの事業、サービスの創出、(3)CSRの強化、の3点を柱としていますが、これらを引き続き、きっちりと進めることが、体質の転換に繋がるものと考えています。また、事業領域を「音、音楽」に絞り込む中で、ハード、ソフト、コンテンツの成果を期待しています。


Q5 : 半導体の下期営業利益を下方修正した理由を教えてください。

A5 : 対前年同期増収を期待していたアミューズメント分野LSIの達成が難しいことと、携帯電話用音源LSIが、1月以降の見通しが不透明なため、少し慎重な計画としたことにより、下期の営業利益を下方修正しました。ただ、足元の携帯電話用音源LSIは上期から大きな変化は無く推移しています。


Q6 : 前回の説明会の中で、売上増よりも在庫削減を優先させたいということでしたが、この点に変わりはないですか。

A6 : 上期について、在庫削減を優先しましたが、結果としてうまくいきませんでした。下期についても、引き続き在庫削減に注力します。在庫の滞留は新商品の投入遅れや在庫処分によるロスの発生に繋がるため、常に在庫の中身は新鮮なものにしていきます。


Q7 : 欧州での物流倉庫再編の進捗状況は、どうなっていますか。

A7 : 欧州では昨年、システムの不具合、オペレーションの負荷から混乱が生じ、倉庫統合の時期を再調整しましたが、徐々に正常化しつつあります。ただ、統合に伴う在庫削減、経費削減効果についてはもう少し時間がかかると見ています。