コーポレート・ガバナンス

  1. コーポレートガバナンスに関する基本方針
  2. コーポレートガバナンス体制
  3. 独立性の高い社外取締役選任による取締役会のガバナンス機能強化
  4. 執行役員制度による経営機能および事業執行機能の強化
  5. 適正な監査実施による公正性・透明性の確保
  6. 独立役員の届出
  7. 2016年3月期 社外取締役・社外監査役の主な活動状況
  8. 社外取締役および社外監査役のサポート体制
  9. 内部統制システムに関する基本的な考え方
  10. 役員報酬
  11. ステークホルダーの意見を経営に反映するための仕組み
  12. 利益相反に関する情報
  13. 取締役会に対して重大な懸念事項を通知するプロセス
  14. 取締役会に通知された重大な懸念事項の内容、対処

ヤマハ株式会社およびグループ企業は、企業理念である「ヤマハフィロソフィー」および株主を始めとする全ての関係者に対する「ステークホルダーへの約束」を掲げ、グローバルな競争力と経営の効率化に基づく高い収益性を確保するとともに、コンプライアンス、環境、安全、地域社会への貢献等、企業の社会的責任を果たすことにより、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に取り組みます。
その実現のため、以下に掲げる【コーポレートガバナンス基本方針】のもと、経営上の機関設計、組織体制や仕組みを整備し、諸施策を実施するとともに適切な開示をとおして、透明で質の高い経営を実現します。

コーポレートガバナンス基本方針

  • 株主の視点に立ち、株主の権利・平等性を確保する
  • 全てのステークホルダーとの関係に配慮し、企業の社会的責任を積極的に果たす
  • 適切な情報開示を行い、透明な経営を確保する
  • 監督と執行の分離、監督機能の強化により、取締役会の高い実効性を確保するとともにスピード感のある執行を実現する
  • 株主との積極的な対話を行う

ヤマハフィロソフィー

コーポレートスローガン 感動を・ともに・創る
企業理念 私たちは、音・音楽を原点に培った技術と感性で、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけます
顧客体験 ※1 愉しさ:夢中になれる
美しさ:心惹かれる
確信:自信を持てる
発見:可能性に気づく
品質指針 ※2
(ヤマハクオリティー)
卓越
本質
革新
行動指針 ※3
(ヤマハウェイ)
志を抱く/誠実に取り組む/自らが動く/枠を超える/やり切る
  • ※1 顧客体験とは、企業理念をお客様の視点から具体的に示したものであり、お客様がヤマハの製品・サービスを手にし、使用された時に、心と五感で感じていただくことができる体験を分類し明示したもの
  • ※2 品質指針とは、企業理念を具現化するために、製品・サービスに込めたこだわりや、モノづくりに対する基本的な考え方を“指針”として示したもの
  • ※3 行動指針とは、企業理念を具現化するために、ヤマハグループで働く全ての従業員が、日々、何を意識し、どのように行動すべきかを“指針”として示したもの

ステークホルダーへの約束

  • 顧客主義・高品質主義に立った経営(お客様に対して)
    お客様の心からの満足のために、先進と伝統の技術、そして豊かな感性と創造性で、優れた品質の価値ある商品・サービスを提供し続けます。
  • 健全かつ透明な経営(株主に対して)
    健全な業績を確保し適正な成果の還元を継続するとともに、透明で質の高い経営による永続的な発展を図ります。
  • 人重視の経営(ともに働く人々に対して)
    ヤマハに関わりを持って働く全ての人々が一人ひとりの個性や創造性を尊重し合い、業務を通じて自己実現できる企業風土づくりを目指します。
  • 社会と調和した経営(社会に対して)
    高い倫理性をもって法律を遵守するとともに、環境保護に努め、良き企業市民として、社会・文化・経済の発展に貢献します。

上記基本方針を含む「コーポレートガバナンス方針書」を、当社ホームページに掲載しています。

ヤマハ(株)は、監査役会設置会社を選択しています。株主総会を最高の意思決定機関とし、取締役会による業務執行の監督機能と監査役による監査機能を中心として、コーポレートガバナンス体制を構築しています。また、取締役会の諮問機関である役員人事委員会に加え、代表取締役社長の諮問機関である経営会議、リスクマネジメント委員会、全社委員会を設置しています。併せて、内部監査体制の整備等を通してガバナンス機能の強化を図っています。
加えて、当社内にグループ企業を所轄する体制を整備し、グループ企業の監査役による監査、当社監査役によるグループ企業監査、グループ企業が共有すべき経営の基本方針を定めたグループマネジメント憲章に則る適切な意思決定プロセスの確保等により、グループガバナンス機能の強化を図っています。

コーポレート・ガバナンス体制(2016年6月23日現在)

[ 画像 ] コーポレート・ガバナンス体制(2016年6月23日現在)

取締役会の構成

取締役会は、必要な識見、高い倫理観、公正さ、誠実さを有し、専門知識や経験などにおいて多様な取締役で構成するものとしています。取締役の人数は、取締役会の機能が効果的・効率的に発揮できる人数とします。また、監督と執行を分離し、監督機能を強化するため、独立社外取締役を複数名選任しています。

ヤマハ(株)の取締役は、2016年6月23日現在で6名(うち、社外取締役3名)です。取締役会は、原則として毎月1回開催され、受託者責任を踏まえ、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を促しています。また、経営の基本方針の策定や重要な業務執行の意思決定、取締役候補等の指名・選任、取締役等の報酬の決定、関連当事者間取引の承認、内部統制システムの構築と運用状況の監督等を通じて、経営全般に対する監督機能を発揮しています。こうした役割を果たすため、自由闊達で建設的な議論・意見交換を行い、公正かつ迅速・果断な判断による最善の意思決定を行っています。
取締役は、受託者責任を踏まえ、全てのステークホルダーとの関係に配慮し、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために行動するほか、関連する法令、当社の定款等を理解し、十分な情報収集を行い、取締役会等において積極的に意見を表明し、建設的な議論を行っています。
独立社外取締役は、独立した立場を踏まえ、経営の監督機能、助言機能、利益相反の監督機能を果たし、ステークホルダーの意見を取締役会に適切に反映させています。
なお、取締役の経営責任を明確にするために、その任期を1年にしています。

社外取締役・社外監査役の選任理由

役職 氏名 選任理由
取締役 柳 弘之
  • 取締役として人格・識見に優れていること。
  • ヤマハ発動機株式会社代表取締役としての経営実績があること。
  • ガバナンス機能の強化、ブランド価値の向上、及び客観的な視点からの適切なアドバイスを得ることが期待できること。
取締役 野坂 茂
  • 取締役として人格・識見に優れていること。
  • 他業種での経営実績があること。
  • ガバナンス機能の強化及び客観的な視点からの適切なアドバイスを得ることを期待できること。
取締役 伊藤 雅俊
  • 取締役として人格・識見に優れていること。
  • 他業種での経営実績があること。
  • ガバナンス機能の強化及び客観的な視点からの適切なアドバイスを得ることを期待できること。
監査役 池田 裕彦
  • 監査役としての人格・識見に優れていること。
  • 法令・規則に精通している弁護士であること。
  • 客観的な視点からの公平・公正な監査を期待できること。
監査役 箱田 順哉
  • 監査役としての人格・識見に優れていること。
  • 企業会計に精通している公認会計士であること。
  • 客観的な視点からの公平・公正な監査を期待できること。

ヤマハ(株)は、事業執行機能強化のために執行役員制度を採用しており、2016年6月23日現在で16人(うち、常務執行役員2人、上席執行役員5人)が就任しています。職責の重要性に鑑み、原則として、上席執行役員が本部長としてその業績に対し責任を負い、本部が最大限の機能を発揮できるように適切に指揮・命令を行います。また、各本部における経営上の主要課題を担う部門には、執行役員を配置しています。

ヤマハ(株)の監査役は、2016年6月23日現在で4人(うち、社外監査役2人)です。原則として月1回の監査役会を開催するほか、受託者責任を踏まえ、独立の機関として取締役および執行役員等の職務の執行を監査することにより、当社および当社グループの健全で持続的な成長を確保し、社会的信頼に応える良質なコーポレートガバナンス体制を確立する責務を負っています。
監査役会は、監査報告の作成、常勤監査役の選定および解職、監査の方針、業務および財産の状況の調査の方法その他の監査役の職務の執行に関する事項の決定、株主総会に提出する会計監査人の選任議案の決定、監査役選任議案についての同意を行っています。
常勤監査役は、業務監査および会計監査の相当性についても的確な判断ができるよう、そのうち1名は財務・会計の知見を有する者が就任しています。
社外監査役は、客観的な視点から公平・公正な監査を可能とするため、当社とは独立した地位を有する専門家(弁護士、公認会計士)を含めて選任をしています。また、常に有効な監査環境が整備されるよう監査役スタッフとして監査役室(2016年6月23日現在1人)を設置しています。

また、内部監査部門として内部監査部(2016年6月23日現在12人)を設置し、当社における経営諸活動の全般にわたる管理・運営の制度および業務の遂行状況を適法性と合理性の観点から検討・評価し、その結果に基づく情報の提供ならびに改善・合理化への助言・提案等を行っており、同時に監査役および会計監査人との連絡・調整を密に行うことにより、監査効率の向上に努めています。

取締役・執行役員・監査役の選出プロセス・選出基準

取締役候補者の指名に関しては、役員人事委員会において、人格・識見・能力・資質等の選定基準を設けて候補者を選定した上で、取締役会にて指名します。
独立社外取締役については、会社法および東京証券取引所の独立性に関する要件に加え、当社独自の独立性基準を定め候補者を選定し、取締役会にて指名しています。
監査役候補者の指名に関しては、役員人事委員会において、人格・識見・能力・資質などの選定基準を設けて候補者を選定し、監査役会の同意を得た上で、取締役会にて指名しています。また、監査役のうち最低1人は、財務・会計に関する適切な知見を有するものとしています。
執行役員候補者の選任に関しては、役員人事委員会において、人格・識見・能力・資質などの選定基準を設けて候補者を選定した上で、取締役会にて選任しています。

ヤマハ(株)は、社外取締役 野坂茂、伊藤雅俊、社外監査役 池田裕彦、箱田順哉の4名を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出をしています。(2016年6月23日現在)

社外取締役 柳弘之は、2016年3月期開催の取締役会13回のうち11回に出席し、経営者としての豊かな経験と高い見識に基づき、議案審議などに必要な発言を適宜行いました。
社外取締役 太田義勝は、2016年3月期開催の取締役会13回のうち12回に出席し、経営者としての豊かな経験と高い見識に基づき、議案審議などに必要な発言を適宜行いました。
社外取締役 野坂茂は、2016年3月期開催の取締役会10回のうち9回に出席し、経営者としての豊かな経験と高い見識に基づき、議案審議などに必要な発言を適宜行いました。

社外監査役 池田裕彦は、2016年3月期開催の取締役会13回のうち12回および監査役会15回の全てに出席し、主に弁護士としての専門的な見地からの発言を行いました。
社外監査役 箱田順哉は、2016年3月期開催の取締役会10回および監査役会11回のすべてに出席し、主に公認会計士としての専門的見地からの発言を行いました。

社外役員に対する情報提供

経営上の重要案件を、取締役・監査役全員が共有し、経営の執行状況をより深く理解していただくことを目的に、原則として毎月1回「経営課題検討会」を開催しています。また、必要に応じて取締役会議案、報告事項について個別に説明を行っています。
社外監査役に対しても、出席する取締役会および監査役会の議案について、それぞれ担当のスタッフが必要に応じ事前説明を行い、あらかじめ充分な検討ができるようにしています。また、その他の重要な事項についても情報の伝達、資料送付、意見の聴取、調査・情報収集のサポートなどを行い、常に有効な監査環境の整備に努めています。

独立社外取締役による定期的会合

独立社外取締役は、独立社外取締役のみで構成されるミーティングを定期的に開催し、当社の事業の執行状況等の認識共有をすすめ、内部監査部門からの報告を受けるとともに、監査役とも情報交換を行っています。
また、独立社外取締役は、代表取締役社長との意見交換のためのミーティングを定期的に開催しています。

ヤマハ(株)は、会社法および会社法施行規則に基づき、当社の業務の適正を確保するための体制(以下、内部統制システム)を整備しています。企業価値/ブランド価値を高めるために、最適なコーポレート・ガバナンスを追求するとともに、事業活動の効率性向上、経理・財務情報の信頼性向上、法令遵守の徹底、財産の保全およびリスク管理力の強化を図るべく、内部統制システムの質的向上に努めています。
子会社に対しては、グループ経営の方針を定めた「グループマネジメント憲章」に基づき、当社の定めるグループ内部統制ポリシーに則った内部統制の構築を求めています。また、経営情報他グループ経営に影響を及ぼす一定の重要事項の決定についてヤマハ(株)の事前承認義務を課すとともに、一定の事項をヤマハ(株)への報告事項としています。
また、財務報告に係る内部統制については、内部統制報告制度(金融商品取引法)の実施基準に準拠して、整備および運用を行っています。今後もこの内部統制体制の維持・定着を図り、財務報告の信頼性の確保に努めています。

取締役の報酬は、あらかじめ株主総会で承認された報酬枠内での基本報酬および業績連動報酬、短期的な業績を反映する取締役賞与に加え、中長期の企業価値の向上に対するインセンティブを高めるための株式取得型報酬で構成されます。これらは役員人事委員会にて審議の上、取締役会にて決定します。監査役の報酬については、株主総会で決議された報酬枠の中で、監査役の協議にて決定します。

取締役の報酬

社外取締役を除く取締役の報酬は、(1)固定報酬、(2)業績連動報酬および(3)取締役賞与で構成されています。
(2)業績連動報酬は、連結売上高営業利益率(ROS)、連結自己資本利益率(ROE)、連結売上高対前年同期伸長度および連結営業利益対前年同期改善度を評価指標とし、業績に応じ固定報酬に対し0~50%の範囲で変動します。(3)取締役賞与は、あらかじめ株主総会で決議された枠である、前事業年度の連結当期純利益×0.5%を上限に、連結当期純利益に連動させ算出しています。
また、2015年7月より固定報酬のうち12.5%を取締役が役員持株会を経由して自社株を取得し、在任期間中継続して保有することといたします。これにより、取締役の中・長期の業績に対するインセンティブをより高めてまいります。
社外取締役の報酬は、固定報酬のみとしており、取締役報酬額とのバランスや当社の事業規模等を考慮して決定しています。

監査役の報酬

監査役の報酬は固定報酬のみとし、あらかじめ株主総会で決議された報酬枠の範囲で、取締役の報酬額とのバランスや当社の事業規模等を考慮して、監査役の協議により決定しています。

ヤマハ(株)の取締役と監査役への報酬等の額(2015年度)

役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額
(百万円)
対象となる
役員の員数
(名)
固定報酬 業績連動
報酬
賞与
取締役
(社外取締役を除く)
256 125 47 82 5
監査役
(社外監査役を除く)
60 60 3
社外役員 32 32 7

ヤマハ(株)は、大株主訪問や機関投資家訪問に加え、中期経営計画や四半期決算ごとの決算説明会、事業説明会、施設見学会、個人投資家向け説明会などを実施しています。また、ウェブサイトで経営計画や決算説明会の説明資料などを公表しています。
株主・投資家との対話の結果は、代表取締役社長、担当取締役または執行役員から取締役会に適宜報告し、事業経営に適切に反映することで当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上につなげていきます。また、定時株主総会の議案ごとの議決権行使の状況についても分析を行い、取締役会で報告しています。

取締役、監査役およびその近親者との取引を行う場合には、ヤマハ(株)および株主共同の利益を害することがないよう必要な体制を整えて監視します。関連当事者間取引については、会社法に基づき取締役会の承認を受け、取引終了後にその結果を報告するものとしています。

内部通報窓口「コンプライアンスヘルプライン」を設け、コンプライアンス行動規準や就業規則、法令に違反する行為またはそのおそれのある行為について通報を受け付けています。

通報案件は全社委員会であるリスクマネジメント委員会のコンプライアンス部会にて確認し、対応の協議を行うなど、適切に対応をしています。