コーポレートガバナンス

  1. コーポレートガバナンスの基本方針
  2. コーポレートガバナンス体制
  3. 社外役員のサポート体制
  4. 内部統制システムの整備
  5. 役員報酬の方針と状況
  6. ステークホルダーの声の反映

ヤマハ株式会社およびグループ企業は「ヤマハフィロソフィー」および「ステークホルダーへの約束」を掲げ、高い収益性を確保するとともに企業としての社会的責任を果たすことにより、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に取り組みます。以下に掲げる基本方針のもと、透明で質の高い経営を実現します。

コーポレートガバナンス基本方針

  • 株主の視点に立ち、株主の権利・平等性を確保する
  • 全てのステークホルダーとの関係に配慮し、企業の社会的責任を積極的に果たす
  • 適切な情報開示を行い、透明な経営を確保する
  • 監督と執行の分離、監督機能の強化により、取締役会の高い実効性を確保するとともに適正かつスピード感のある執行を実現する
  • 株主との積極的な対話を行う

また、これらの基本方針を含む「コーポレートガバナンス方針書」を、ホームページに掲載しています。

ヤマハ(株)は、経営における監督と執行の分離を一層明確にし、取締役会による監督機能の強化と執行のスピードアップを図ることを目的に、2017年6月22日より指名委員会等設置会社に移行しました。
取締役会の構成において、他業界の経営者など、さまざまな経歴や専門性を持つ社外取締役を3分の2(全9人中6人)とするとともに、社外取締役が過半数を占める法定の指名委員会、監査委員会および報酬委員会を設けることにより、透明性・客観性のより高い監督機能を発揮します。なお、監査役会に代わる機関である監査委員会では、内部監査部門との連携を図りながら、従来の適法性監査に加え、妥当性監査を実施することにより、監査を通じた監督機能を強化します。
また、会社法上の正式な機関であり、株主に対して直接責任を負う執行役を新設しました。同時に、取締役会から執行役へ大幅に権限委譲を行い、執行役が業務執行にかかわる重要な意思決定機能を担うことにより、執行の一層のスピードアップを図ります。
これら監督機能の強化と執行のスピードアップによって、さらなるコーポレートガバナンスの強化を図り、持続的な企業価値の向上に努めます。

コーポレートガバナンス体制(2017年6月23日現在)

[ 図 ] コーポレートガバナンス体制(2017年6月23日現在)
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ガバナンス組織の人員構成
(ヤマハ(株)、2017年6月23日現在)
  男性 女性
取締役 総数 8 1
うち社外取締役 5 1
執行役 総数 7 0
うち代表執行役社長 1 0
うち常務執行役 2 0
執行役員 総数 10 0
指名委員会 総数 4 0
うち社外取締役 3 0
監査委員会 総数 3 1
うち社外取締役 2 1
報酬委員会 総数 4 0
うち社外取締役 3 0
ガバナンス組織の国籍別人員構成
(ヤマハ(株)、2017年6月23日現在)
  日本 海外
取締役 総数 9 0
うち社外取締役 6 0
執行役 総数 7 0
うち代表執行役社長 1 0
うち常務執行役 2 0
執行役員 9 1

取締役会

当社の取締役は、平成29年6月23日現在で9名(うち、社外取締役6名)です。
取締役会は、原則として毎月1回開催されています。取締役会は、受託者責任を踏まえ、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を促しています。
執行役および取締役の職務執行を監督するとともに経営の基本方針等、法令・定款および取締役会規則で定められた重要事項の決定を行っています。また最高経営責任者等の後継者計画の監督、指名・監査・報酬の各委員会の委員および委員長の選定、執行役・執行役員の選任、関連当事者間取引の承認、内部統制システムの構築と運用状況の監督等を通じて、経営全般に対する監督機能を発揮しています。
取締役は、受託者責任を踏まえ、全てのステークホルダーとの関係に配慮し、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために行動しています。
取締役は、関連する法令、当社の定款等を理解し、十分な情報収集を行い、取締役会等において積極的に意見を表明し、建設的な議論を行っています。

指名委員会

指名委員会は、2017年6月23日現在で4人(うち、社外取締役3人)です。委員の過半数を社外取締役で構成し、委員および委員長は取締役会で選定します。
指名委員会は、株主総会に提出する取締役の選任・解任に関する議案の内容および取締役会に提出する執行役、執行役員の選任・解任に関する議案の内容などを決定します。また、取締役、執行役、執行役員などの人材育成を通じて最高経営責任者などの後継者計画を実行します。

監査委員会

監査委員会は、2017年6月23日現在で4人(うち、社外取締役3人)です。委員の過半数を社外取締役で構成し、委員および委員長は取締役会で選任します。
なお、委員長は独立社外取締役とします。監査委員会は、従来の監査役会に代わる機関で、当社およびグループ会社における内部統制システムの構築・運用の状況などについて、内部監査部門との連携を通じて、または自ら直接に監査を行います。監査の結果を踏まえ、執行役および取締役の職務の執行について適法性・妥当性を監査します。
監査委員は、必要があると認めた時、取締役会に対する報告もしくは意見表明、または執行役もしくは取締役に対する行為の差止めなどを実施します。また、会計監査人の選任・解任などに関する株主総会提出議案を決定します。
監査委員会は、社内の情報収集力を高めるため、常勤監査委員を選定します。また、監査委員会の職務を補助する専任の組織として監査委員会直轄の監査委員会室を設置します。監査委員会室スタッフの人事評価、人事異動、懲戒処分などについては、監査委員会の同意を必要とし、執行役その他業務執行者からの独立性を確保します。
監査委員会は、執行役および取締役の職務執行の監査に必要な事項に関し、会計監査人ならびに内部監査部門と連携し情報を共有するなど、十分かつ適正な監査を行うことができる体制を確保し、監査の質の向上と効率的な監査の実現に努めるものとします。
内部監査部門は、自らの監査の結果について定期かつ随時に監査委員会に報告するとともに、監査委員会の求めがあるときはいつでも報告しなければならないこととします。
監査委員会は、内部監査部門に対して必要に応じて、監査に関する指示をすることができます。
監査委員会が内部監査部門に対して指示した監査に関する事項が、代表執行役社長からの指示と相反する場合、監査委員会の指示が優先するものとします。
内部監査部長の人事異動については、事前に監査委員会の意見聴取を行います。

報酬委員会

報酬委員会は、2017年6月23日現在で4人(うち、社外取締役3人)です。委員の過半数を社外取締役で構成し、委員および委員長は取締役会で選定します。
報酬委員会は、取締役、執行役および執行役員の報酬の決定に関する方針を制定し、当該方針に基づき個人別の報酬を決定します。

執行役

会社法上の正式な機関であり、株主に対して直接責任を負う機関として、執行役を新設しました。2017年6月23日現在で7人が就任しています。執行役は全社的な視点を持ち、取締役会から委任を受けた業務執行にかかわる重要な決定を行うとともに、取締役会の監督のもと業務を執行します。
執行役のうち、代表執行役社長は、会社業務の最高責任者として会社を代表し、取締役会の定める基本方針に基づき会社業務を統括します。
常務執行役および執行役は、代表執行役を補佐するとともに、基幹部門を束ねる本部長またはそれに相当する職責を担います。

執行役員

執行役員は、取締役会または執行役が行った業務執行にかかわる重要な決定に基づき、執行役の監督のもと、全社的な視点を持ちつつ担当業務を執行します。執行役員は、重要な組織の基幹部門長、重要なグループ会社の責任者などの職責を担います。
2017年6月23日現在で10人が就任しています。

役員等を選出するプロセス・基準

取締役候補者の選任に関して、指名委員会は、社内取締役、社外取締役それぞれに求められる役割に応じ定義した基本的資質、コンピテンシー、経験・実績などの人材要件に基づき候補者を選任し、株主総会に提出する選任議案の内容を決定します。
指名、監査および報酬委員会の委員および委員長の選定に関して、指名委員会は、委員会の役割に応じ定義した人材要件に基づき候補者を選定し、取締役会に提出する選定議案の内容を決定します。なお、監査委員会委員および委員長候補の選定に関しては、事前に監査委員会に意見聴取を行うものとします。
指名委員会は、執行役に求められる役割に応じ定義した基本的資質、コンピテンシー、経験・実績などの人材要件に基づき候補者を選任し、取締役会に提出する選任議案の内容を決定します。
指名委員会は、執行役員に求められる役割に応じ定義した人材要件に基づき候補者を選任し、取締役会に提出する選任議案の内容を決定します。

社外取締役・社外監査役の選任理由
役職 氏名 選任理由
取締役 柳 弘之
  • 取締役として人格・識見に優れていること。
  • ヤマハ発動機株式会社代表取締役としての経営実績があること。
  • ガバナンス機能の強化、ブランド価値の向上、及び客観的な視点からの適切なアドバイスを得ることが期待できること。
取締役 野坂 茂
  • 取締役として人格・識見に優れていること。
  • 他業種での経営実績があること。
  • ガバナンス機能の強化および客観的な視点からの社外取締役・社外監査役の主な活動状況適切なアドバイスを得ることを期待できること。
取締役 伊藤 雅俊
  • 取締役として人格・識見に優れていること。
  • 他業種での経営実績があること。
  • ガバナンス機能の強化および客観的な視点からの適切なアドバイスを得ることを期待できること。
取締役 箱田 順哉
  • 取締役として人格・識見に優れていること。
  • 企業会計に精通している公認会計士であること。
  • ガバナンス機能の強化及び客観的な視点からの適切なアドバイスを得ることを期待できること。
取締役 中島 好美
  • 取締役として人格・識見に優れていること。
  • 他業種での経営実績があること。
  • ガバナンス機能の強化及び客観的な視点からの適切なアドバイスを得ることを期待できること。
取締役 福井 琢
  • 取締役として人格・識見に優れていること。
  • 法令・規則に精通している弁護士であること。
  • ガバナンス機能の強化及び客観的な視点からの適切なアドバイスを得ることを期待できること。
  • ※ ヤマハ(株)は、社外取締役 野坂 茂、伊藤 雅俊、箱田 順哉、中島 好美、福井 琢の5人を東京証券取引所の定めに基づく独立役員として届け出をしています(2017年6月23日現在)
社外取締役・社外監査役の主な活動状況
(2016年度)
  取締役会 監査役会
総開催回数 13回 15回
社外取締役
柳 弘之
出席回数 12回 -
出席率 92.3% -
社外取締役
野坂 茂
出席回数 13回 -
出席率 100% -
社外取締役
伊藤 雅俊
出席回数 8回
出席率 80%
社外監査役
池田 裕彦
出席回数 13回 15回
出席率 100% 100%
社外監査役
箱田 順哉
出席回数 13回 14回
出席率 100% 93.3%
  • ※ 出席率の分母は各人の就任期間中の総開催回数

社外役員に対する情報提供

経営上の重要な課題並びに事業戦略の方向性等に関し、取締役全員が執行役と議論、共有する場として「経営課題検討会」を、原則として毎月1回開催しています。また、必要に応じて取締役会議案、報告事項について個別に説明を行っています。

社外取締役による定期的会合

社外取締役は、社外取締役のみで構成されるミーティングを定期的に開催し、客観的な立場に基づく情報交換および認識共有を図ります。
また、代表執行役社長との意見交換のためのミーティングを定期的に開催しています。

ヤマハ(株)は、会社法および会社法施行規則に基づき、当社の業務の適正を確保するための体制(以下、内部統制システム)を整備し、効率的な事業活動、報告の信頼性、法令遵守の徹底、財産の保全およびリスクマネジメントの強化を図っていきます。
子会社に対しては、グループ経営の基本方針を定めた「グループマネジメント憲章」に及び内部統制の方品を定めた「グループ内部せ統制ポリシー」に基づき、グループ全体における内部統制体制を構築しています。また、経営情報その他グループ経営に影響を及ぼす一定の重要事項の決定について、ヤマハ(株)の事前承認義務を課すとともに、一定の事項をヤマハ(株)への報告事項としています。

利益相反に関する情報

取締役、執行役およびその近親者との取引を行う場合には、ヤマハ(株)および株主共同の利益を害することがないよう必要な体制を整えて監視します。関連当事者間取引については、会社法に基づき取締役会の承認を受け、取引終了後にその結果を報告するものとしています。

取締役会への重大懸念事項の通知と対処

ヤマハ(株)では、内部通報窓口「コンプライアンスヘルプライン」を設け、コンプライアンス行動規準や就業規則、法令に違反する行為またはその恐れのある行為について通報を受け付けています。通報された事項は、全社委員会であるリスクマネジメント委員会のコンプライアンス部会で確認・協議するなど、適切に対応しています。
2016年度、ヤマハグループにおいて重大な懸念事項はありませんでした。

取締役の報酬

取締役の報酬は、あらかじめ株主総会で承認された報酬枠内での基本報酬および業績連動報酬、短期的な業績を反映する取締役賞与に加え、中長期の企業価値の向上に対するインセンティブを高めるための株式取得型報酬で構成されます。これらは役員人事委員会にて審議の上、取締役会にて決定します。監査役の報酬については、株主総会で決議された報酬枠の中で、監査役の協議にて決定します。
社外取締役を除く取締役の報酬は、(1)固定報酬、(2)業績連動報酬および(3)取締役賞与で構成されています。(2)業績連動報酬は、連結売上高営業利益率(ROS)、連結自己資本利益率(ROE)、連結売上高対前年同期伸長度および連結営業利益対前年同期改善度を評価指標とし、業績に応じ固定報酬に対し0~50%の範囲で変動します。(3)取締役賞与は、あらかじめ株主総会で決議された枠である、前事業年度の連結当期純利益×0.5%を上限に、連結当期純利益に連動させ算出しています。
また、2015年7月より固定報酬のうち12.5%を取締役が役員持株会を経由して自社株を取得し、在任期間中継続して保有することとしました。これにより、取締役の中・長期の業績に対するインセンティブをより高めていきます。
社外取締役の報酬は、固定報酬のみとしており、取締役報酬額とのバランスや当社の事業規模等を考慮して決定しています。
監査役の報酬は、固定報酬のみとし、あらかじめ株主総会で決議された報酬枠の範囲で、取締役の報酬額とのバランスや当社の事業規模等を考慮して、監査役の協議により決定しています。 
なお、2017年6月22日の指名委員会等設置会社への移行に伴い、取締役、執行役の報酬の決定に関する方針と個人別の報酬は、報酬委員会にて決定することとなりました。
また、2017年7月より、取締役および執行役の報酬については、報酬委員会により以下の通り方針を決定しました。
社外取締役および監査委員を除く取締役、ならびに内部監査担当を除く執行役の報酬は、(1)固定報酬(2)業績連動賞与および(3)譲渡制限付株式報酬からなり、それらはおおむね、5:3:2の割合で構成されています。(2)業績連動賞与は、前事業年度の連結当期純利益および連結自己資本利益率(ROE)に連動させ、個人別の成績を加味した上で算出しています。個人別の成績は、担当領域ごとに事業別、機能別に設定した評価指標に基づいています。(3)譲渡制限付株式報酬は、企業価値の持続的な向上と株主の皆さまとの価値共有を図ることを目的に導入しています。同時に、中期での業績達成への動機付けを目的として、全体の3分の2を業績に連動させており、業績条件は、中期経営計画で掲げた連結売上高営業利益率(ROS)、1株当たり当期純利益(EPS)および連結自己資本利益率(ROE)を均等に評価指標としています。なお、譲渡制限期間は、中期経営計画期間終了後も長期にわたり株主の皆さまとの価値共有を図るという趣旨から、10年(または役員退任時)としています。また、重大な不正会計や巨額損失が発生した場合は、役員ごとの責任に応じ、累積した譲渡制限付株式の全数または一部を無償返還するクローバック条項を設定しています。
社外取締役、監査委員である取締役、および内部監査担当である執行役の報酬は、固定報酬のみとしています。

ヤマハ(株)の取締役と監査役への報酬等の額
(2016年度)
役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額
(百万円)
対象となる役員の員数
(人)
固定報酬 業績連動報酬 賞与
取締役(社外取締役を除く) 248 125 46 76 3
監査役(社外監査役を除く) 60 60 2
社外役員 39 39 6
(2015年度)
役員区分 報酬等の総額
(百万円)
報酬等の種類別の総額
(百万円)
対象となる役員の員数
(人)
固定報酬 業績連動報酬 賞与
取締役(社外取締役を除く) 256 125 47 82 5
監査役(社外監査役を除く) 60 60 3
社外役員 32 32 7

ステークホルダーの意見を経営に反映するための仕組み

ヤマハ(株)は、株主や投資家との個別対話に加え、証券アナリストや機関投資家向けの中期経営計画や四半期決算ごとの決算説明会、事業説明会、施設見学会、個人投資家向け説明会などを実施しています。また、ウェブサイトで経営計画や決算説明会の資料などを公表しています。
株主・投資家との対話の結果は、担当する取締役、執行役または執行役員から取締役会に適宜報告し、事業経営に適切に反映することで、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上につなげていきます。また、定時株主総会の議案ごとの議決権行使の状況についても分析を行い、取締役会で報告しています。