生物多様性の保全

ヤマハグループは、アコースティック楽器や各種製品の原材料として木材を使用するなど、こうした天然資源およびそれらを生み出す生態系に支えられて事業活動を行っています。ヤマハグループサステナビリティ方針および環境方針に、森林や生物多様性の保護、保全に取り組むことを定め、それらに基づいた適切な事業活動、適正な木材活用や環境保全活動を推進しています。

化学物質の対策

化学物質による環境や生態系への影響を抑止するため、管理の強化および使用量削減、漏えい対策に取り組んでいます。

水質保全

工場からの排水が公共水域や土壌、地下水を汚染しないよう、処理施設の整備およびモニタリング、監査を行っています。

工場排水の生態系影響評価(豊岡工場)

ヤマハ(株)豊岡工場構内にある(株)ヤマハミュージックマニュファクチュアリングでは、管楽器の生産を行っています。その生産工程から出た化学物質を含む排水は、無毒化処理して河川に放流しています。そこで、定期的に工場排水の生態系影響評価を実施。工場排水の影響を、生物応答を利用した「WET手法※」を用いて評価し、生態系への影響がほとんどないことを確認しています。

  • ※ WET手法:Whole Effluent Toxicity (全排水毒性試験)。希釈した排水の中で、藻類・ミジンコ類・魚類の水生生物の生存、成長、生殖に与える影響を測定し、工場・事業場からの排水全体が生態系に対して有毒かどうかを評価する排水管理手法

森林・自然環境の保全

インドネシア「ヤマハの森」活動

[ ロゴ ] ヤマハの森

ヤマハ(株)とインドネシア現地法人6社は、2005年から2016年まで(第1期/第2期)インドネシアで、植林を通じて地域社会へ貢献していく「ヤマハの森」活動を実施してきました。地域特性に合った天然林の再生、生態系の回復を目的として、学術的調査に基づいて選定した樹種の植栽を行いました。

2018年3月期、「ヤマハの森」第1期と第2期の両方のエリアにおいて、衛星写真による森林の育成状況の確認と森林が吸収したCO2量の推計を実施したところ、合わせて約42,000tのCO2が吸収されたと見込まれています。

インドネシア「ヤマハの森」活動実績
  第1期(2006年3月期~2010年3月期) 第2期(2011年3月期~2015年3月期)
主催 ヤマハ(株)および関連現地法人6社
ヤマハ発動機(株)および関連現地法人2社
ヤマハ(株)および関連現地法人6社
協力 (公財)オイスカ (独)国際協力機構(JICA)、現地国立公園管理事務所、国立クニンガン大学林学部
場所 インドネシア 西ジャワ州スカブミ県 インドネシア 西ジャワ州クニンガン県チレメイ山国立公園内
期間 2005年12月から2010年3月 2010年12月から2015年3月(植林活動)
2015年4月から2017年3月(メンテナンス)
森林消失の主因 乱伐 森林火災
植林目的 生物多様性の回復、水源涵養、土壌浸食防止、CO2吸収固定 生物多様性の回復、水源涵養、土壌浸食防止、CO2吸収固定
面積 126.7ha 50ha
本数 115,110本 52,870本
樹種 マホガニー、チーク、センゴン、ユーカリ、メリナ、メランティなど21種 植生調査に基づく在来種(バユール、クラアサム、サラム、ミモザアカシア、タラップなど)46種
活動内容
  • 植林および管理
  • 植林セレモニー(延べ9,180人参加)
  • 環境教育活動(農民グループや学校での育苗活動ほか)
  • 教育支援(机・椅子などの支援)
  • 地域支援(共同水場の建設など)
  • 植林および管理(JICAの「生態系保全のための荒廃地回復プロジェクト」に参画)
  • 植林セレモニー(延べ1,300人参加)
  • 小学生への環境教育
    ※2017年3月期にチレメイ山国立公園に移管。現地行政、関係者による管理のもと永続的に保全
CO2吸収量
2017年度推計
30,929t(12年間) 11,542t(7年間)
【画像】小学生への環境教育
左:植林開始時(2011年)と、右:順調に育った木々(2017年)
植林エリア衛星写真(左:2009年、右:2017年/調査:国際航業株式会社)

遠州灘海岸林の再生支援活動

ヤマハ(株)は、2007年に静岡県および浜松市と「しずおか未来の森サポーター」協定を締結し、浜松市の市有地である遠州灘海岸林の再生支援活動に取り組んでいます。これは、松くい虫被害の深刻な海岸林に、継続的に苗木を植える活動で、毎年植林した樹木は順調に育っています。

2021年10月、一般の方無参加で環境スタッフによる植栽を行いました。

植樹実績
時期 本数 樹種
第1回 2007年 115本 ウバメガシ、ヤブツバキ、ヤマモモ
第2回 2008年 180本 ウバメガシ、ヤブツバキ、ヤマモモ、モチノキ
第3回 2009年 150本 ヤブツバキ、ウバメガシ、モチノキ、クスノキ、シャリンバイ、エノキ、トベラ
第4回 2010年 155本 エノキ、クスノキ、モチノキ、ウバメガシ、カクレミノ、シャリンバイ
第5回 2011年 160本 ヤマモモ、クロガネモチ、トベラ、カクレミノ、イボタノキ
第6回 2012年 200本 ヤブニッケイ、クロガネモチ、ヒメユズリハ、マサキ、イボタノキ
2013年は防潮堤建設工事のため中止
第7回 2014年 300本 ヤマモモ、ウバメガシ、エノキ、シロダモ、クロマツ
第8回 2015年 480本 ウバメガシ、マサキ、シャリンバイ、トベラ、クロマツ
第9回 2016年 245本 ウバメガシ、マサキ、クロマツ
第10回 2017年 330本 抵抗性クロマツ
第11回 2018年 300本 抵抗性クロマツ
第12回 2019年 300本 抵抗性クロマツ
2020年は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い中止(植栽した樹木の生育状態の観察を実施)
第13回 2021年 150本 抵抗性クロマツ
累計 3,065本  
第13回の植樹の様子
生育状況の確認観察

なお、この活動に対し、「しずおか未来の森サポーター」事務局である静岡県くらし・環境部環境局環境ふれあい課より、認定ラベル(smileラベル)が付与されています。これは本活動が、労力による貢献(smile1)、資金による貢献(smile2)、地域との連携(smile3)の全てを満たしていることが認められたものです。

Smile1:労力による貢献
Smile2:資金による貢献
Smile3:地域との連携