[メインビジュアル] 国籍、ジェンダー、ジェネレーションなどを超えた様々な人材が、自由に議論し、活躍することで、新たな成長とイノベーションを生み出す -ともに働く仲間の活力最大化-
ヤマハの人々

国籍、ジェンダー、ジェネレーションなどを超えた様々な人材が、自由に議論し、活躍することで、新たな成長とイノベーションを生み出す

-ともに働く仲間の活力最大化-

役員インタビュー:山畑聡 取締役 常務執行役 経営本部長 兼 人事・総務本部長

ヤマハは2021年1月にグループ全体のサステナビリティ活動を推進する「サステナビリティ委員会」を設置しました。同委員会のもとに置かれた「人権・DE&I部会」では、ヤマハグループ全体のDE&I推進をグローバルに進めています。部会長として取り組みをリードする山畑取締役に、意気込みやグループ従業員へのメッセージを伺いました。

ヤマハの事業を考えたとき、DE&Iの強化はなぜ重要だと思われますか。

皆さんご存知のように、我々はグローバルに事業を展開しており、同じヤマハブランドを用いて、子供から大人まで、また、初心者からプロのミュージシャンまでがお客様であるという特徴があります。また、言わずもがな、お客様の半数は女性です。このような事業展開、お客様を考えると、ビジネスにおいて、如何に多様性が重要であるかということが分かります。

また、国籍やジェンダーといった目に見える表層的な多様性だけでなく、様々な考えをもった仲間が自由に議論し、活躍し、組織を活性化し、新たな成長とイノベーションを生み出すという意味から、価値観やアイディアなどの目に見えない深層的な多様性も非常に重要です。

DE&Iを実現するための長期的なビジョンを教えていただけますか。

今期発表した新中期経営計画 Make Waves2.0 の3つの方針の一つに「ともに働く仲間の活力最大化」を設定しました。これは今までにない画期的なことです。中計策定プロセスの中で、若手や海外現地法人の社員など多くの方々に参加いただき議論した中から生まれてきたものです。従来の中期経営計画は、事業中心のものでしたが、今回は、「事業基盤をより強くする」、「サステナビリティを価値の源泉に」、「ともに働く仲間の活力最大化」を3つの方針に据えたことからも、如何に、働く仲間の活力を向上することが重要だと考えているかが分かって頂けるのではないでしょうか。そして「ともに働く仲間の活力最大化」の中に「働きがいを高める」、「人権尊重とDE&Iを推進する」、「風通しがよく皆が挑戦する組織風土を醸成する」の3つの重点テーマを設定しています。

DE&I推進では、女性の管理職比率など具体的なKPIも設定しています。これらの取り組みも非常に重要ですが、長期的なビジョンという問いに答えるなら、国籍、ジェンダー、ジェネレーションなどを超えた様々な人材が、自由に議論し、活躍することで、新たな成長とイノベーションを生み出している状態、つまり、ともに働く仲間の活力が最大化されている状態を目指していきたいと思います。

そのためには、組織における心理的安全性を確保することもとても重要なことです。

Make Waves 2.0では、事業活動を通じて、「世界中の人々のこころ豊かなくらし」を実現するという、ヤマハの目指す姿も打ち出されています。従業員に対するDE&Iの取り組みはこれにどのようにつながっているのでしょうか。

我々は、従業員という言葉ではなく、「ともに働く仲間」という言葉を使っています。従業員とは企業に所属する人という意味ですが、「ともに働く仲間」は、それ以前に社会の一員であり、また、個人なのです。特に日本においては、これまで従業員という意識が強かったのではないでしょうか。
今、改めて、企業と社会、個人の関係について考える必要があると感じています。
新中期経営計画 Make Waves2.0 の3つの方針の一つに「サステナビリティを価値の源泉に」を据えたように、従来のように企業が自らの事業のこと、自分の企業価値を上げることだけを考えるのではなく、事業活動を通じて社会に貢献すること、つまり、「世界中の人々のこころ豊かなくらし」に貢献することを考えて行きましょう。ここで重要なことは、企業価値の向上と社会への貢献は、相反することではなく、事業を通じた社会への貢献が、必ず、企業価値の向上にも繋がるということです。多くの「ともに働く仲間」の皆さんも如何に会社に貢献するかと同時に、如何に社会に貢献するかを考えていると思います。
もう一つの観点は、企業の成長とともに如何に個人が成長するかということです。これも相反するものでなく、個人の成長が、必ず、企業の成長にも繋がると考えています。DE&Iの施策についても、この、企業、社会、個人の関係を意識しながら展開してゆくことが重要だと思います。

ヤマハの現状を振り返り、特に評価したい点、また、今後に向けて「ともに働く仲間」に伝えたいメッセージをお聞かせください。

[写真] 山畑聡取締役

従業員とは企業に所属する人という意味ですが、「ともに働く仲間」は、それ以前に社会の一員であり、また、個人なのです。
個人の成長が、必ず、企業の成長にも繋がると考えています。

まだまだDE&Iの取り組みは、緒に就いたばかりで、様々な取り組みを行ってゆかなければなりません。その中で良い点は、前述したように新中期経営計画 Make Waves2.0 の3つの方針の一つに「ともに働く仲間の活力最大化」及び重点テーマの一つに「人権尊重とDE&Iを推進する」を設定し、皆さんに対しても、社外の方々に対しても、これを重要と捉え、強化してゆく旨を宣言したことです。私たち経営陣もこの方針に沿って様々な施策を展開してゆきますが、皆さん自らが意識をして、議論をして、施策につなげて行って頂きたいと思います。DE&Iは、表層的、深層的両面から、「ともに働く仲間の活力最大化」を支えるとても重要な要素です。
今年からグローバルに従業員サーベイもスタートしました。このサーベイには、働きがい、働きやすさを向上する為の実に多くのヒントが隠れています。勿論、DE&Iの観点も含まれています。是非、このサーベイの結果も見ながら、皆で議論し、施策を展開することで「ともに働く仲間の活力最大化」を実現してゆきましょう。