CSRマネジメント

  1. 基本的な考え方
  2. ISO 26000を用いたCSRマネジメント
  3. 戦略的CSRテーマの推進
  4. 持続可能な開発目標(SDGs)への取り組み
  5. CSR教育
  6. イニシアティブへの参画

ヤマハグループは、音・音楽を原点に培った技術と感性、保有する資産などを生かして、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創り続けることが自らの使命であると考えます。この理念を実践していくために、自らの事業活動が環境・社会に及ぼす影響を認識し、ステークホルダーとの対話を図りながら、持続可能な社会の構築に向けた課題解決に取り組んでいきます。

ヤマハグループは、製品・サービスの提供を通じて、またそれらを生み出す事業プロセス、企業活動を行う地域社会において、さまざまなCSR課題に継続的に取り組んでいます。
CSRの取り組みを推進していく上では、自らが重視することに加えて、社会の要請や期待にできる限り応えていくことが大切です。
こうした認識のもと、ヤマハグループでは2013年度から、社会的責任に関する国際的な手引であるISO 26000を用いて、CSRの取り組み状況を点検しています。ISO 26000の中核主題に沿って取り組み内容を整理し、CSR推進の計画と進捗を管理しています。

2015年度に、お客さま、地域社会、NPO・NGO、従業員、SRI 調査機関などからの要請事項の把握、社外有識者へのヒアリングを経て、推進を強化すべきテーマを抽出しました。それらテーマを、中長期的な経営方針を踏まえてトップマネジメントにて協議し、中長期で注力する「戦略的CSRテーマ」として策定しました。
その戦略的CSRテーマをもとに、2016年度には「ヤマハグループCSR方針」を改定するとともに、中期経営計画にESG課題として組み込みました。各テーマの取り組み状況のモニタリング、社長をトップとする経営会議でのレビューにより、進捗管理および推進を図っています。

[ 画像 ] ヤマハグループCSR方針
戦略的CSRテーマと進捗
テーマ 関連する中核主題/主なGRI-G4指標 進捗 今後の課題と取り組み目標
社会課題を見据えた製品・サービスの開発
(ユニバーサルデザイン、環境配慮製品、音技術応用など)
環境
  • 製品企画指針への社会視点組み込み
  • SDGsなど重要社会課題への貢献
消費者課題
  • 環境配慮製品(エコプロダクツ)、300を超える製品を認定
  • 『おもてなしガイド』など社会課題ソリューションの提案
コミュニティへの参画およびコミュニティの発展
EN7,EN27,PR3
  • お客さまへの効果的発信、啓発
  • 事業化の推進
地域に根差した事業展開、社会貢献活動
(音楽による地域の持つ課題の解決、地域コミュニティ発展への貢献)
コミュニティへの参画およびコミュニティの発展
EC1,EC7,SO1
  • 「Music Time」プログラム:3カ国248校に展開
  • ベトナム・器楽教育導入:文科省公認プロジェクトに認定、ハノイ市内10校でリコーダークラブ活動開始
  • 中南米での音楽教育インフラ構築:楽器メンテナンスの普及、修理技術者養成プログラム展開
  • おとまち事業の推進(地域コミュニティー活性化)
  • 「Music Time」:新たな国、地域への展開(2018年度末に5カ国1,000校)
  • ベトナム・器楽教育導入施策:音楽教科の学習指導要領への器楽教育導入
  • 中南米:技術者養成プログラムの定着、人材育成
  • おとまち事業の推進継続
温室効果ガス排出削減
(サプライチェーンまでスコープを拡大した排出管理の実施など)
環境
EC2,EN3-7,EN15-19
  • 生産拠点での温室効果ガス排出削減(省エネなど)推進
  • 温室効果ガス排出量の算定範囲拡大(スコープ3)
  • 再生可能エネルギーへのシフトなど、中長期削減戦略の策定
  • 排出量集計システムの構築
持続可能な木材調達
(トレーサビリティと合法性の確認厳格化、認証木材の採用拡大など)
環境
EN12,EN14
  • 木材サプライヤーへの合法性確保、持続可能性への配慮の要請
  • サプライヤー自己点検などによるリスク評価
  • 持続的なアフリカン・ブラックウッド利用のためのビジネスモデル構築を開始
  • デューディリジェンス手順の整理
  • 自社基準による伐採時合法性100%確認
  • 認証木材の採用拡大
  • アフリカン・ブラックウッド:森林経営・木材加工・流通の調査、現地住民による苗木づくりから植林までのスキーム構築
CSR調達
(ヤマハサプライヤーCSR行動基準の順守確認と必要な是正要請など)
公正な事業慣行
EN32-33,LA14-15,HR5-6,HR9-11,SO9-10
  • 1次サプライヤー調査(自己点検要請4,044社/回答3,981社/書面による是正確認4社)
  • 取引基本契約書にCSR行動基準順守を明記
  • 社会からの新たな要請への対応(CSR行動基準への反映など)
  • 調達担当者の教育
  • 次回一斉調査(サプライヤー自己点検)の項目および評価方法の設定
人権尊重への体系的取り組み
(事業活動の人権影響評価など)
人権
HR1-12
  • 自社取り組みと社会要請事項とのギャップ分析と実行計画の策定
  • 国連指導原則やSDGsなど人権にかかわる事項の理解促進
  • 人権方針やデューディリジェンス体制の整備
  • 英国現代奴隷法など社会的要請への着実な対応
ダイバーシティ、人材育成
(女性活躍推進、グローバル人材活用など)
労働慣行
EC6,LA1,LA3,LA11-12
  • グローバル経営人材マネジメント・育成の体系整備
  • 両立支援制度など働きやすい環境の整備による管理職女性比率向上(ヤマハ(株)、2017年4月1日付で4.8%から5.0%へ)
  • グローバル人材育成計画の策定と遂行
  • 両立支援制度の拡充と利用促進
  • 女性管理職選抜育成プログラムの実施(2018年度末に管理職女性比率7%)

国際社会の共通目標として掲げられた「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals : SDGs)」について、ヤマハグループはその達成に貢献していきたいと考えています。
社会・環境にかかわる課題へのソリューションとなる製品・サービスの創出をはじめ、事業活動を通じてSDGs達成に貢献していくため、その意義や内容を正しく理解し、自らの業務につなげていくことが重要です。経営会議の場や社内イントラネットでの情報共有などを通じて、ヤマハグループの一人一人がSDGsについての理解を深めています。
また、現在取り組んでいるCSRテーマとSDGsの各目標・ターゲットを照らし合わせ、必要に応じて目標を追加・調整していきます。

[ 画像 ] 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals : SDGs)

ヤマハグループでは、経営層から新入社員に至るまで、それぞれの業務におけるCSR推進につなげていくことを目指しています。そのために、ウェブサイトおよびイントラサイトを利用したCSR情報の発信や、各種研修やセミナーを通じて、教育・啓発に取り組んでいます。

2016年度の実績
項目 対象 内容 受講者数
CSR基礎研修 新入社員など CSR概論、ヤマハグループCSR方針や取り組みの説明など 計47人
E-ラーニング 国内グループ従業員 CSRレポートの理解度確認 計828人
CSRイントラネット 国内グループ従業員 CSRの重要テーマの解説、自社・他社のベストプラクティス紹介など
[ 画像 ] 新入社員研修でのCSR教育
新入社員研修でのCSR教育

持続可能な社会の構築に向けて、国際社会との協調・連携を図るべく、ヤマハは2011年6月にグローバル・コンパクトに署名し、10の行動原則の順守に取り組んでいます。また、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンの会員として、各分科会活動にも積極的に参加しています。

※2016年度参加分科会:サプライチェーン、環境経営、レポーティング、関西、ヒューマンライツデューデリジェンス、人権教育、腐敗防止、防災・減災、SRI/ESG