• [ 画像 ] 音のユニバーサルデザイン化でインバウンド政策に貢献

訪日外国人向けの『おもてなしガイド』
音のユニバーサルデザイン化でインバウンド政策に貢献

[ 画像 ] おもてなしガイド アプリ

近年、訪日外国人(インバウンド)の増加が目覚ましく、そのさらなる拡大が推進されています。 そこで、さまざまな地域・言語圏から訪れる多くの人に、各種アナウンスやナレーションなど日本語の音声をいかに多言語化して効果的に伝えるかが大きな課題となっています。

ヤマハは、音のユニバーサルデザイン化支援システム『おもてなしガイド』を開発。 日本語の音声を任意のテキスト情報で受け取れるソリューションとして各方面へ提案しています。

[ 画像 ] 訪日外国人向けの『おもてなしガイド』1
[ 画像 ] 訪日外国人向けの『おもてなしガイド』2

Review
観光立国実現への鍵となる多言語対応

[ 画像 ] 政府の訪日外国人旅行者数目標:2012年836万人、2015年1,974万人。2020年に4,000万人の目標(明日の日本を支える観光ビジョン構想会議/2016年3月政府公表資料を基に作成)

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定などを背景に、世界の注目を集める日本。政府は観光立国の推進を掲げ、2015年から2020年にかけて訪日外国人旅行者数を倍増させる目標を打ち出しました。

そこで急がれるのが、各施設での多言語対応です。これまでは翻訳情報の音声アナウンスや字幕表示が主流であり、時間やスペースの制約から情報量が限られたり、何カ国語もが羅列されて煩雑になったりする不便さがありました。

こうした中、ヤマハは多言語対応の新たなソリューションとして『おもてなしガイド』を提案。音声情報の内容を誰もが分かりやすく理解・確認できる「音のユニバーサルデザイン化」を目指しています。

Yamaha's Approach
音声案内を各国語で表示する『おもてなしガイド』

『おもてなしガイド』は、既存のアナウンス音声に連動した翻訳情報を、ユーザーのスマートフォンなどにリアルタイムに配信するシステムです。専用アプリケーション(アプリ)をダウンロードするだけで利用でき、インターネット接続も必要ありません。日本語が分からない方だけでなく、お年寄りや耳の聞こえない方々にも適切な情報を提供することができます。

また、一つのアプリがあれば複数の施設で横断的に利用できることも『おもてなしガイド』の大きな特長です。 施設側も既存のスピーカーやアナウンス設備を生かして導入できることから、改修コストをかけず容易にサービスを提供できます。

この『おもてなしガイド』は2015年9月、経済産業省が日本の優れたコンテンツ技術を評価する「InnovativeTechnologies 2015」に採択されました。

[ 画像 ] 各種施設で日本語アナウンスを流すと外国語アナウンスを自動付与し、アプリを入れたユーザーの端末に各言語のテキストで表示される

Next Step
実証実験を経て音のユニバーサルデザイン実現へ

『おもてなしガイド』の特長を最大限に生かすために、日本国内のできる限り多くの施設でこのサービスを利用可能にすることが重要です。そこでヤマハは、『おもてなしガイド』を多くの企業・自治体などと協力して普及させる「Sound UD化プロジェクト」に取り組んでいます。

システムの実用化に向けて2015年5月から、インバウンド観光の振興策・バリアフリー化施策を検討している事業者、公共・観光施設などさまざまな施設で実証実験を展開しています。各施設において、実際に外国人に『おもてなしガイド』を試していただいたところ、おおむね好評を得ています。このほか、「2015年ミラノ国際博覧会(ミラノ万博)」に出展された日本館の公式アプリにも採用されました。

今後、さらに実証実験・試験導入を重ねる中で、サービス品質を高めるよう研究を進めます。同時に、省庁や自治体とも連携しながら、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には誰でもどこでも使えるインフラへと普及させることを目指します。

※ 幹事省:農林水産省、経済産業省、副幹事省:国土交通省、 参加機関:日本貿易振興機構(ジェトロ)

[ 画像 ] 相互連携が実現する日本の音のユニバーサルデザイン化。空港、駅・電車、バス、宿泊施設、商業施設、テーマパーク・博物館などで。
「Sound UD化プロジェクト」による普及構想
[ 画像 ] 写真:サンリオピューロランド入り口
サンリオピューロランド
[ 画像 ] 写真:渋谷センター街での使用
渋谷センター街
[ 画像 ] 写真:近鉄 大阪難波駅での使用の様子
近畿日本鉄道 大阪難波駅
[ 画像 ] 写真:イオンモール成田での音声案内ガイド表示
イオンモール成田
[ 画像 ] 写真:成田国際空港での使用例
成田国際空港

『おもてなしガイド』実証実験概要
実施場所

関東エリア

関東エリア 成田国際空港、日本航空(羽田空港)、東急バス代官 山循環バス、渋谷センター街、イオンモール成田、イオンモール幕張新都心、サンリオピューロランド、ナムコJ-WORLD TOKYO、H.I.S.

関西エリア

関西国際空港、近畿日本鉄道伊勢志摩ライナー、近畿日本鉄道大阪難波駅・名古屋駅、南海電気鉄道特急ラピート、阪神電気鉄道神戸三宮駅、阪急電鉄河原町駅、京阪電気鉄道宇治線、髙島屋京都店

[ 画像 ] アンケート調査結果例 質問:おもてなしガイドのようなサービスを利用できる施設の印象は? 回答:行きやすい・乗りやすい62.69% / なくても行くが、あるとさらによい 34.72% / どちらでもよい 2.59%

さらなる普及で相互展開を期待します

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、日本を訪れる外国人観光客が増加する中、空港としても案内表示の多言語化、ハラル食などの食事メニューの対応など、さらなるユニバーサル化への取り組みが求められています。

この『おもてなしガイド』は、既存の施設に大きな改修を加えることなく、手持ちのスマートフォンで手軽に多言語化が実現するのが、一番のポイントでした。また、空港に限らず鉄道やショッピングモールなど、外国人が多く訪れるだろうあらゆる場面で相互展開できるという点が幅広い可能性を持っており素晴らしいと思います。今後ますますこのアプリを世の中に普及していただき、多くの場所で使用でき、かつより複雑なアナウンスに応用できるようになることを期待しています。

[ 画像 ] 松本英久 様 顔写真

成田国際空港株式会社
経営企画部門 IT推進部 情報企画グループ
マネージャー
松本 英久 様