Yamaha Design “Synapses” CK61

2022 / STAGE KEYBOARD

GOOD DESIGN AWARD


これ1つでどこでも演奏できる、薄くコンパクトなキーボード。

モツヨロコビ持つ喜び / Pride

多彩な機能と薄くて軽量な可搬性を両立。どこでも演奏できる、手軽さをカタチにしました。

テザワリ手触り / Tactile

背面の四隅をRでぐるりと囲い、やわらかさを際立たせています。両脇に丸みのある形状は、持ち運びやすさやホイール操作時の指当たりも向上させています。

ツカイゴコチ使い心地 / Intuitive

選択された音色にかかっているエフェクトのボタンが同色に灯るなど、直感的操作のためにボタン配置と光の演出でも情報を整理しています。

アタラシイ新しい / Revolutionary

オーディエンスから見たときの顔となる背面に、稜線から8mm内側にオフセットしたラインをデザイン。暗いステージ上でも存在感を放ちます。


Yoshiyuki Tsuge
Yoshiyuki Tsuge
Designer
Yamaha Design Laboratory

クリエイティビティを支え、ステージングの魅力を引き出す。

CK61は、「あらゆるシチュエーションですぐに楽しめる」ことを合言葉に開発したステージキーボードです。 自宅やスタジオだけではなく様々な場所で 電源を入れたらすぐに楽めるようにスピーカーとバッテリーが内蔵されたモデルですが、そのことを意識させない、薄くコンパクトな印象となるよう工夫していきました。たとえばキーボード本体の傾斜に注目してください。プレイヤーが立って演奏しやすい最適な角度にインターフェース面は設計されていますが、そこから延長した側面のプレイヤーに近い下部は、水平に切ったような造形になっています。これも、全体を薄く感じさせる効果を生んでいて、このようなアイデアを随所で積み重ねることで、気軽に持ち出せるコンパクトさと充実した機能を両立させました。

様々なこだわりが詰まったキーボードですが、その中でもとりわけ独自性を高めたのが、オーディエンスから見える背面のデザインです。背面のアウトラインをなぞるようにその内側に細いラインを引いています。このようなデザインはこれまでのヤマハキーボードには見られないもので、筐体をよりコンパクトに見せ、それ自体がキャラクターとして際立つ印象的な姿が生まれました。このラインのデザインは、ギターのバインディングにヒントを得ているのですが、背面だけでなく操作子が集まるインターフェース面でも採用するなど、プロダクトに統一感を生む重要なエレメントになりました。

操作子も、ユーザーインタビューを重ね、ボタンの形状や配置を何度も検証して、ようやく形になりました。演奏中でも操作に必要なボタンが直感的にわかるように、LEDライトの色によってボタンをグルーピングしたり、全面が灯るボタンや側面のみが灯るボタンなどタイプの異なるボタンを搭載し、プレイヤーの演奏性を細部にまで突き詰めました。LCDに表示されるビジュアルサポートも、より演奏しやすいように、CK61オリジナルのグラフィックを開発。目と耳で確認しながら演奏できるユーザビリティを向上させています。操作子の左側に配置されたピッチベンドホイールもぜひ注目していただきたいポイント。そのサイズや配置、指へのかかり具合にこだわった結果、高い操作性とヤマハらしさを感じさせるスタイリッシュさを持ち合わせるデザインとなりました。

私はギターを演奏するのですが、自分にとってのギターは、まさに相棒と呼べる存在です。手軽さを追求し、これまで以上にどこへでも持ち運べることを目指したキーボードですから、多くの方の相棒となり、ステージを沸かせてほしいと思います。

  • 補足の写真1
  • 補足の写真2
  • 補足の写真3
  • 補足の写真4