Yamaha Design “Synapses” YVC-1000

2014 / MICROPHONE SPEAKER SYSTEM


快適な遠隔コミュニケーションを実現。
ユニファイドコミュニケーションマイクスピーカーシステム。

スグツカエルすぐ使える / Instantly-usable

セッティングを簡潔にするため、操作系は分かりやすく最低限に絞り、シンプルなアイコン的な形状で表現しました。会議出席者が全神経を会話に注げるよう、背の低いシンプルなデザインにまとめ、表示系も控え目にしています。

シアゲ仕上げ / Well-Made

スピーカーの全面を覆うパンチングメタルは、精緻な印象を見せる細かい目の素材を使用。1枚の素材をぐるりと曲げ、横面まで継ぎ目のない仕上げとしました。上端部のシルバーのラインはビジネスシーンに相応しい控えめな上質さを演出しています。

テザワリ手触り / Tactile

真上から見るとシンプルな円形のマイクユニットですが、実は様々な曲面で繊細に構成されています。マット調のしっとりとした触感に仕上げた天板は中央部にミュートスイッチを装備。天板を凹面にし、底そこにボタンを配置する事で、ミュート状態とオンライン状態の切り替えの確実性を表現し、気密を扱う機器としての信頼感を印象づけます。

ミナオス見直す / Reconstruction

「相手を見ながら話す」という会話の基本に立ち返り、スピーカーはモニターの前に、マイクは話者の傍らに設置できるように機器を分離。マイクはシンプルな円形は、製品との方向や距離に関係なく発言を平等に拾うことを端的に示しています。


Akie Hinokio
Akie Hinokio
Designer
Yamaha Design Laboratory

新たなフェーズで必要とされる佇まいとは。

YVC-1000はウェブ会議用スピーカーとして高い支持を得た「Project phone(PJP)」の後継となる「Yamaha Voice Communication(YVC)」シリーズの1号機です。PJPの発売当初は遠隔会議システムがまだ珍しい存在であり、製品は自らがその形状で先進性や利便性をアピールする必要がありました。しかし急速なネット環境の進化、企業経営の効率化から遠隔会議システムは今や一般的なものとなり、セミナーや授業など会議以外の遠隔コミュニケーションも盛んになるなど、新たなフェーズを迎えつつあります。そんな今、ヤマハの遠隔コミュニケーション用機器は、どういった佇まいであるべきか。それがYVC-1000におけるデザインのテーマでした。
デザインを始める際に参考としたのは、社内の遠隔会議システムに関するアンケートでした。数多くの回答から、遠隔会議の目的、求められる結果、そして問題などを分析し、ユーザーの多くが求めているニーズを洗い出しました。たとえばYVC-1000の最大の特徴であるマイクとスピーカーの分離は「相手の顔を見て話したい」という声から導き出したもの。従来はマイクとスピーカーが一体化していたため、話す相手は壁際のモニターに映っているのに、マイクは机上にあり、マイクに向かって話すと相手を見ることができない、ということがしばしば起きていました。またマイクを円形としたのも「会議の席によっては自分の声がマイクに入らないのではないかと不安」という声に対するソリューション。円形のマイクは360度どの方向からの声でもしっかり音を拾うことを感じさせます。もちろん形状だけでなく、ヤマハらしい品質感にもこだわっており、たとえば細やかな目で繊細な印象を与えるパンチンググリルの質感や端目の処理、多彩な面の切り換えによる造形、マットな黒とシルバーを合わせたカラーリングなどは、ビジネスシーンにマッチした高級感と、YVC-1000を使うことへの満足感を醸成しています。

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