Yamaha Design “Synapses” MX49/MX61

2012 / SYNTHESIZER


気軽に運べるコンパクトなシンセサイザー。

ミナオス見直す / Reconstruction

「気軽に運べて簡単に扱えるシンセサイザー」というコンセプトを実現するため、デザイナーからもサイズや形状、さらに操作ボタンのレイアウトまで提案。従来の手法を見直すことで徹底したコンパクト化と、体系化されたシンプルな操作性を実現しました。

モツヨロコビ持つ喜び / Pride

ライブステージで自らの存在を主張する部分と、部屋でずっと弾いていたくなるような親しみやすさを両立しました。軽量・コンパクトサイズで、スタジオやライブなど、どこへも気軽に持ち運べます。

ヒクスガタ弾く姿 / Dual-View

「MOTIF」シリーズを継承し、本体上面から背面へ5本のラインを造形。プレイヤーとオーディエンスをつなぐことを表現すると同時に、演奏する姿をより魅力的に観客に見せ、ライブでの存在感を主張しています。

スグツカエルすぐ使える / Instantly-usable

多彩な音色を選んだり、音色エディットがすぐ行えるようにスイッチやコントローラーを機能別に立体的にグループ化。ボタンの色を効果的に変えたり文字だけでなく絵も使用するなど、楽しく直感的に操作できるように工夫しました。


Toshihide Suzuki
Toshihide Suzuki
Designer
Yamaha Design Laboratory

もっとコンパクトに、もっとシンプルに。

『MX49』『MX61』はリハーサルスタジオやライブに気軽に持ち出して演奏が楽しめるように、コンパクトかつ軽量を目指したシンセサイザーです。
使い勝手や「小さい」という印象を出すために、最初に設計から出てきた図面を参考にしながら原寸大のモックを複数作りました。その中には自分が理想とするコンパクトなサイズのモックもあり、それらを比較しながら、「ここまで小さくしないとコンパクトとは言えないのではないか」と提案したのです。
その時に提案したコンパクトなモックのサイズは、実は単なる理想ではなく、技術的な裏付けもとったものでした。別の機種の図面や断面図を多数取り寄せて参考にし、内部構造やパネル上のスイッチの配列までも含めて実現性を持たせてあったのです。そのため、このモックをベースにして開発や設計スタッフと建設的なやりとりができ、結果として当初のコンセプト通り、今までにないほど軽量でコンパクトなシンセサイザーに仕上げることができました。操作性に関しても「モード」という概念を無くすなど、思い切った仕様とすることで、誰にでも扱いやすいシンプルな操作性になっています。
本体上にはシンセサイザーの醍醐味であるリアルタイムな音色変化が楽しめるように音色パラメーターを変更するツマミを4つ搭載しました。このツマミはMXシリーズのためにオリジナルで起こしたものです。本体上部には艶なしで深めのローレットとし、指標部分はそこから大きめに飛び出させ、かつ艶を与えました。指掛かりよくて回しやすく、指標の視認性も良い意匠としています。

  • 補足の写真1
  • 補足の写真2
  • 補足の写真3
  • 補足の写真4