Yamaha Design “Synapses” VOCALOID 3

2012 / VOCALOID


パソコンに音符と歌詞を入力するだけで歌声を作り出せるソフトウェア。

アタラシイ新しい / Revolutionary

VOCALOIDはヤマハ独自の歌声合成技術により、音符と歌詞を入力するだけで歌声が作り出せるソフトウェアです。主役である音楽の作り手や楽曲の個性を尊重できるように、シンプルな線と色面で構成したGUIで簡潔に仕上げました。

チョウワ調和 / Harmony

操作画面の背景は黒を基調とし、色彩のトーンを統一することで、長時間の楽曲制作が行える「目に優しい操作環境」を実現しました。最大16トラックまで拡張できる画面は、必要な情報を瞬時に見分けられるように視認性の高い16色で展開しています。

ツカイゴコチ使い心地 / Intuitive

ユニバーサルデザインに配慮して、ツールバーのアイコンは配色だけでなくサイズも可変(V3.0.5.0以降)します。最小化した左下部の子ウィンドウは、識別性を高めるため枠に特徴を持たせました。


Toshihide Suzuki
Toshihide Suzuki
Designer
Yamaha Design Laboratory

ユニバーサルデザインの観点から操作性がさらに進化。

ソフトウェア製品の場合、デザインのほとんどが「GUI」のデザインとなります。VOCALOIDの画面は長時間見ていても目が疲れにくい黒を画面の基調とし、色のトーンを統一した光を思わせる線と文字で必要な情報が表示されます。音楽制作ソフトには、ピアノやドラムなどの GUI をリアルに描き込むものも多いですが、VOCALOIDは非常にシンプルです。作り手の音楽性や個性を主役として引き立てるために、必要な要素だけに絞り込み、ニュートラルで機能的な表現としました。
デザイナーとしてVOCALOIDの開発に関わって印象的だった点は、ユーザーの声をすぐに製品へと反映していくスピード感です。SNSなどネット経由でユーザーから寄せられた意見を開発者がすぐに検証し、反映すべき点はすぐにプログラミングを行い、画面の修正が必要であればデザイナーが画面を作っていく。そのソフトウェア開発のスピード感は新鮮な驚きでした。
今回ユーザーの声に応えてVOCALOID 3で改善した点は、主に表示色や操作性など。いわゆるユニバーサルデザインの観点から吟味し、より見やすく、使いやすくする方向での進化でした。
VOCALOID 3では16トラックをすぐに認識できるように色分けしました。色はどなたでも一目で判別しやすい色彩から選択しています。またアイコンを選択した場合も「色が変わる」から「アイコンが大きくなる」へ変更することで、より確実に「選択した」ことがわかるようにするなど、細部にわたって使い勝手を進化させています。

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